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http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20090805ddlk08010268000c.html
ひずむ集票組織:’09茨城ダブル選/1 建設業界 /茨城
◇「自民党にほとほと嫌気がさした」 薄れるしがらみ
故梶山静六氏が自民党の強固な地盤を作った衆院4区。過疎化が進む常陸大宮市の山間部に暮らす40代の土木業者の男性は今年、自宅敷地内に民主新人の高野守氏(50)の看板を立てた。
「この業界でこういう行動を取るのは大変な勇気がいること」
にが笑いを浮かべた男性はれっきとした自民党員。しかし、今回は民主党支援に回り、ビラ配りや集会の動員に汗を流す。
ずっと梶山氏を応援してきた。「業界のつき合い」を疑わなかった。だが、地盤を引き継いだ長男で自民前職の弘志氏(53)からは離れることに。
「民主党が特別いいとは思ってないが、自民党にほとほと嫌気がさした」
民主党支援に走らせたのは自民党だった。男性の自民批判はとどまることを知らない。昨年9月に地場の建設会社が破産したのを引き合いに出し、「仕事がないから倒産した。応援してもらってるのに国会議員が何もしていない証拠だ」とまくしたてた。
「今回は民主党で動きますって言ったら、社長は『分かった』としか言わなかったよ」
結城市に本社を置く建設会社の60代所長。事務所がある水戸市を含む衆院1区に立候補する民主新人の福島伸享氏(38)の応援を社内で公言している。
数年前まで勤務した大手ゼネコン時代は、会社から「自民党籍を取ったらどうか」と勧められるほど、「保守のしがらみ」につかっていたが、梶山静六氏の死去で選挙への関心が薄まった。
公共事業に頼らず、個人受注で経営が成り立つ今の会社に再就職したころ、福島氏に出会う。最初は「おれは自民党だから応援できない」と断ったが、「民主党でなく福島個人を応援してほしい」と何度も口説かれ、考えを変えた。
「民主党が政権を取ったからといって、世の中、劇的に変わるとは思わない。でも、もう自民はいいやって気持ちはあるよね」
自民党職域支部で県内最大規模の茨建協支部(水戸市)。関係者は知事選で元国土交通事務次官の小幡政人氏(64)を支援することについて、微妙な言い回しをしている。
「県連が推すと決めた以上、我々はやらざるを得ない。ただ、投票は各業者に強制できない。あとは『心の問題』だ」
7月中旬までに県内4カ所で「励ます会」を開催。「一定の役割は果たした」という空気も広がっている。
昨年度の数字で県内582業者、5120人が加盟する茨建協支部。郵政選挙で自民党が大勝した05年には6457人が会費を納めており、目減りは否めない。組織力が低下する中でささやかれる「心の問題」。一枚岩で保守王国を支えてきた集票組織は確実にほころびを見せている。
□ □ □
小選挙区制導入、小泉改革などを経て、自民党の足腰の衰えが指摘されて久しい。それでも茨城は集票組織が機能する「最後の砦(とりで)」とみられてきた。ところが、政権選択の選挙を前に確実に変化が見て取れる。「ひずみ」の現場をリポートする。=つづく
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毎日新聞 2009年8月5日 地方版