★阿修羅♪ > 昼休み24 > 195.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
自民党大惨敗させよの世論 総選挙巡る本紙記者座談会(長周新聞)
http://www.asyura2.com/09/senkyo67/msg/273.html
投稿者 めっちゃホリディ 日時 2009 年 7 月 15 日 09:08:03: ButNssLaEkEzg
自民党大惨敗させよの世論
総選挙巡る本紙記者座談会
小泉・安倍政治への審判
2009年7月13日付
東京都議選が終わり、小泉「郵政選挙」から四年ぶりの総選挙を迎える。広範な国民世論はどうなっているか、選挙の争点はどこにあるのか、この状況を打開する方向はどういうところにあるかなど、記者座談会をもって論議した。
A 東京都議選は,自民、公明の大惨敗となった。すさまじい大衆世論の力だ。この間、名古屋、さいたま、千葉、横須賀市長選や静岡県知事選などいくつかの選挙で表現されているが、国政選挙をめぐって大衆世論はどう動いているかから入ってみたい。「放っておいたら日本がぶっつぶれてしまう」という危機感がある。「まさかそこまではやらない」と思うことを平気でやってきた。小泉・安倍政治ときて以前からあったある種の信頼が「だまされていた」となっている。
B 自民党が立て続けに惨敗していることに反響は大きい。遠く離れた地域のことだが響き合いがある。どこでもみんな自民党をやっつけようと思っているんだという喜びがある。目先の諸問題がどうこうという以上に、戦後六四年たってみて「自民党政治の総決算をしなければ」「ひっくり返そう」の迫力がある。中小企業経営者などと話していても、自分の人生をふり返りながら語ってくるなど思いが深い。このままではいけないという思いが共通だ。
C ある開業医と話していると小泉の地元・横須賀でひっくり返したことへの驚きと合わせて、「4区で安倍をやっつけたい」と語っていた。人人の生活のなかに怒りの根拠があるし、生活の貧困化がすごい。先生いわく、最近は病院にやってくる患者さんのカルテを見ていても、社会保険とかがバツになって国民保険になっているし、どんどん首を切られて国保に切り替わっているという。国保の人は払えなくなったら保険証をもらえず、病院に来なくなっていると。そういう人が増えている。生活がままならないのだ。
D 自民党支持者だった老人と話していると、この10年で、すべて金はアメリカに流れる仕組みになって、国民の生活が貧困化したと怒っていた。麻生・福田は尻拭いばかりで、小泉・竹中路線に根があるといっていた。その人は一般よりもお金を持っている方だと思うが、「市県民税が5年前は年間9000円だったものが、今では13万円に跳ね上がっている」といっていた。10倍以上だ。
E 医者のなかでも「もう、自民党に遠慮している場合じゃない」と話になる。医療改革もさまざまやられてきたが、要するに医療費削減で国民は医者にかかれないし、医者は減らすし、医療難民まで出てくる。世界有数だった医療制度はガタガタに崩されてきた。もはや近代国家ではないし、むちゃくちゃにされたという実感だ。とりわけ、国民健康保険の中身が激変して、失業者と退職者ばかりになっていると話題になる。小泉のおかげで保険証も取り上げられるような事例が多発しはじめた。
商売人のなかでも、買い物難民地区ができるくらい大型店が野放図だった事などさめざめと話されている。「自助努力」で零細商店はつぶれなさい、中小企業もつぶれなさい、が国の規制緩和だった。歴史的に構成されてきた各地のコミュニティーで、衣食住の環境が成り立たないのだから社会の崩壊だ。
F 戦争体験者のなかでは、ここにきて安倍代議士や田母神のような、「戦争を知らない子どもたち」の世代が、好戦的な発言に終始している事への怒りが強い。いまの若い人人に自分たちの経験を伝えなければ、これからの日本はむちゃくちゃにされてしまうという切迫感があり、「また戦争をやる」という思いを募らせている。元特攻隊員で、戦後は事業も興して、老後の生活資金としては多い方だと思うが、その人がいっていたのは、この間、後期高齢者医療制度などで引かれるなかで、手元に残る年金の額が3分の2に減ったという。「自分ですらこの額なのでそれ以下の金額の人はとてもやっていけないだろう」と話していた。
D 中学校の職員室で、安倍代議士の「手柄」を宣伝する『自由民主』号外が話題になった。家のポストに入っていたという先生がいた。教育基本法改正などを自慢されても、バウチャー制度とか教員評価、教員免許更新制度など、一連の政策に現場はみなが腹を立てている。別の中学校では校長先生が「教員をみんな敵に回しましたね」と苦笑していた。この20年で教育現場は様変わりだ。意図的に子どもたちの動物化が進められてきたというのが、教師たちの実感だ。退職教師と話すと、戦前は皇国史観で戦争に持っていったが、いまは自由民主で持っていくし、攻撃的な人間づくりがやられている事を問題視している。「戦後民主主義とは何だったのか」と考えている。
C 農漁業者のなかでも、1000万円収入があれば消費税で取られるようになったし、輸入物が溢れかえって生産物価格は落ちるばかりで食っていけない。食料生産放棄の政治が問題視されている。自治体合併で拍車がかかって農漁村は疲弊するばかりだった。役場も病院も、学校も郵便局も何もかもがなくなって、人間の暮らす生活圏としての扱いを受けられなくなっている。それは参議院選で「地方の反乱」につながった。片や大企業は法人税が減額で、大盤振舞の優遇措置を受けていることなどが話になる。未曾有の不況下で15兆円の財政出動というが、これもゼネコン救済や輸出企業の在庫一掃セールの補助金で、下下には決して回ってこない。
B この10年来、大企業や独占資本集団が好き放題をやってきた。この現実について、団塊の世代の人人とも話題になったのだが「どうしてそうなったのかを考えないわけにはいかない。労働運動が弱まってきて、政治が社会の上澄みで好き勝手して腐っている」といっていた。
A 大衆は衆院選で細かい個別の争点だけを問題にしているのではない。商業マスメディアの扱いは、麻生と鳩山のどっちがいいか? みたいな調子だが、そんなもんじゃない。もっと根深い世論が動いている。1つは貧困だ。食っていけない。もう1つは抑圧。民主主義そっちのけで好き放題やる。そして戦争をやろうとしているという危惧だ。麻生がアホウだとかいっているが、それ以上に小泉・安倍以来の改革がメチャクチャにした。もっとふり返って戦後の自民党政治そのものについての問題意識だ。ダマされてきたという実感はすごい。
小泉登場も米国の指図
B 2001年の小泉登場そのものがアメリカの差し金だった。当時、小泉が総裁になる条件は乏しく、橋本龍太郎が本命だった。ところが地方組織にも投票権を与えるなど“小泉旋風”なる演出が施され、「純ちゃん」フィーバーで地滑りのようにして党内選挙に圧勝した。マスコミがワイワイ誘導して雪崩れが起きた。そのマスコミはアメリカの意図で毎度うさん臭い動きを繰り返すという評価も定着している。あの時期から1番売国性の強い森派・清和会がのさばってきた。
その次の2005年は「郵政劇場」で、ホリエモンを亀井静香の対立候補に擁立したり、刺客騒ぎなどといってマスコミが騒いで選挙操作をやった。発展途上国でCIAがやる選挙転覆策動みたいなのが日本の選挙でやられている。しかし今度の選挙まで来るとそんな小手先の操作が通用しない。麻生がアホな悪者で、中川秀直のような小泉一派が反麻生の正義派みたいな顔をして、民主党ともつながっているという奇妙な展開だ。
衆院選は直接には小泉・安倍政治への審判だ。福田・麻生内閣といってもこの2年間は実質的に付録のようなもので主には小泉が構造改革で金融偏重と社会保障切り捨てをやりまくり、安倍が戦争政治をやりまくって、参議院選でひっくり返ったのだ。そうした流れに対して有権者の審判が下ることになる。もっと歴史的に見るなら、中曽根以来の新自由主義政策への審判であるし、戦後の自民党政治そのものへの審判だ。
E 世論全体としては、自民党が立ち上がれないくらい、壊滅するくらいダメージを与えないといけないという意識が動いている。しかし民主党を熱烈に支持する動きではない。各政党の信頼がないのも特徴だ。民主党もだが、社民党も「日共」集団もオバマ万歳で、戦争屋のおべんちゃらをやる始末だ。「日共」集団なんて横須賀市長選でも静岡県知事選でも、わざわざ票割り候補を立てる。そうやって小泉なり自民党を助ける役割をやる。しかし反自民票が「日共」には流れない。反自民勢力と見なされていない。
D 横須賀が象徴的だ。選挙テクニックとしては最高レベルだろう。民主も含めた相乗り現職に加えて、批判票を割る存在で「日共」がいる。そこに33歳の青年が出馬すると、市民が下から勝手な動きをして熱狂的な選挙をたたかった。すごい行動力だったようだ。小泉が地元応援に入るが、演説をしても20代が冷めて眺めていたという。若者が頭にきているのも特徴だ。静岡県知事選も民主が2人立候補し、1週間前に「日共」が出馬表明するというおかしな選挙だった。しかし自民は勝てなかった。野党票の3分割だったにもかかわらず。地殻変動が起きている。