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キリン、サントリー統合へ 酒類・飲料で世界最大級に
7月13日10時36分配信 産経新聞
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キリンHDの加藤壹康社長(写真:産経新聞)
国内食品最大手のキリンホールディングスと同2位のサントリーホールディングスが経営統合に向け交渉に入ったことが13日、分かった。統合が実現すれば、ビールと清涼飲料でそれぞれ国内トップとなるほか、平成20年3月期の両社単純合算の連結売上高は3兆8200億円と、世界でも最大級の酒類・飲料メーカーが誕生する。食品業界の勢力図が塗り変わるのは確実で、国際的な業界再編が加速する可能性も出てきた。
[フォト] サントリーHD本社、佐治信治社長ら
まず、両社それぞれの持ち株会社を統合し、その後に傘下の各事業会社を統合する方向で協議しており、早期の合意を目指す。景気低迷や少子化で国内市場の縮小が避けられない中、統合で国内の基盤を固めるほか、今後の成長が見込まれる海外市場開拓にも力を注ぎ、収益力を高める狙い。
統合後の両社の連結売上高は、国内食品3位のアサヒビール(1兆4627億円)を2.6倍に達し、世界の食品会社でも、米飲料事業最大手のペプシコや米総合食品大手のクラフト・フーズと肩を並べる。
国内酒類・飲料でも圧倒的なシェアを握る。キリンとサントリーの20年の国内ビール類飲料シェアは2位と3位。統合後はシェアで49.6%となり、37.8%で首位のアサヒビールを引き離す。清涼飲料でもキリンは3位、サントリーが2位で合計31.4%と、20%台後半で首位の日本コカ・コーラグループを上回る。
統合が実現すれば、戦後長く続いたキリン、アサヒ、サントリー、サッポロビールのビール大手4社体制が崩れることになり、再編機運が高まるのは必至。また、今回の統合が引き金となり、低採算にあえぐ、他の食品業界の再編をうながす可能性もある。
ただ、今回の統合に関してキリンは同日「物流や調達で協働を進めているが、統合に関して、具体的に決定している事実はない」との声明を発表している。
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