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2009/06/25(木) 11:49:15 ID:RZFdjfOC
卓上四季
雨傘(6月25日)
大雨の中、誰かが途方に暮れている。そんなとき、江戸っ子は義理堅い。自分も少しぬれるけれど、
傘に入れてやる。〈わが袖をぬらすは義理のもあい(=相合い)傘〉と、川柳にある
▼この人も、傘を差しかけてほしかったのだろう。自民党の古賀選対委員長が、宮崎県の東国原知事
に衆院選出馬を求めた。何しろ、内閣支持率の急落で土砂降りの中だ。人気の知事を「自民党の顔」と
して、雨よけに使いたい
▼だが知事は条件を付けた。「わたしを次の総裁候補として衆院選を戦う覚悟がありますか」。いきなり
総裁とは大胆だ。川柳に〈唐傘を情けまじりに高く売り〉。びしょびしょになり大変ですね、と同情しながら、
傘の値をふっかけている
▼自民党総裁の座が軽く見られたということか。とはいえ、あの人も、前の人も簡単に投げ出した。今の
人も、いかにも軽い。次の看板役者がいない泣きどころを、突かれたのだろう
▼自民党からは反発が出た。更迭された鳩山・前総務相が「足元を見透かされた」と正直に怒った。細田
幹事長は「出馬の意思がないことの振るった言い方で、ジョークだ」と冗談話にして逃げた
▼江戸っ子は傘屋の店先で、値段交渉をしながら晴れ間を待つ。〈雨のやむまで唐傘を値切って居〉。
出馬の傘は、ひょっとしたら少しは安くなるかもしれない。だが支持率低下の大雨は、やむ日がくるのか
どうか。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fourseasons/173648.html