★阿修羅♪ > 昼休み22 > 564.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.aera-net.jp/summary/090621_000935.html
2009年06月21日
ブッシュは逮捕されるか
名物判事が裁く「拷問犯罪」
編集部 福田伸生
◆「テロとの戦い」で常態化した拷問
「囚人」を仰向けに寝かせ、顔をタオルで覆う。そして、真上から水を注ぎ続ける。濡れたタオルに鼻と口を圧迫され、呼吸ができなくなる。溺れる感覚に似ているそうだ。あるフランス軍人は米国のテレビ番組で、この拷問の効用をこう説明した。
「窒息すると思った瞬間に声を上げ、話し出すのだ」
「ウオーターボーディング」と呼ばれる水責めである。
米国が進める「テロとの戦い」で、拷問は常態化していた。捕らえた人々の心身を痛めつけ、無理やりしゃべらせる。大統領、副大統領や国防長官の側近が命じた政策だった。
いま、彼らのボスであるブッシュ、チェイニー両氏にまで捜査の手が伸びようとしている。
◆「拘束者番号063」
4月に司法省が明らかにしたメモによると、アルカイダ幹部とされるカリード・シーク・モハメド氏に対し、「ウオーターボーディング」が183回加えられた。パキスタンで逮捕され、2003年3月にCIAの秘密収容所へ移送された直後だ。
9・11テロから5カ月後の02年初頭、キューバのグアンタナモ収容所へ、アフガニスタン、パキスタン、中東各地、欧州から「テロ容疑者」が続々と移送されてきた。中でも、「拘束者番号063」の男に、米軍やCIAは注目した。
9・11事件の1周年が近づくにつれ、米国は新たなテロ攻撃を心配していた。
02年8月、2人の司法省幹部が連名で、テロ容疑者尋問に関するメモを作成する。
「死や臓器不全、あるいは永続的な精神障害に匹敵する肉体的、精神的苦痛をもたらさない限り、(拷問とは言えず)容認される」
メモ作成の翌9月、ブッシュ大統領の法律顧問で後に司法長官になるアルベルト・ゴンザレス氏、チェイニー副大統領顧問のデビッド・アディントン氏、ラムズフェルド国防長官の顧問ジム・ヘインズ氏がそろって、グアンタナモを訪れた。3人は収容所幹部と協議している。
063号に対する「積極的尋問」は03年1月まで、54日間続けられた。国防総省監察官を務めたスーザン・クロフォード氏はワシントン・ポスト紙の取材に、063号への取り調べは拷問だ、と認めた----。