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http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090619AS1K1900419062009.html
社説2 西松事件、裁判は始まったが(6/20)
西松建設の巨額政治献金事件で初めての公判が開かれた。
検察は、小沢一郎・民主党代表代行側が受けた同社関連の政治団体名義による献金について、政治資金規正法で禁じた他人名義の寄付と政治家個人への企業献金にあたるとして立件している。
19日の裁判では、西松建設の前社長らが起訴内容を全面的に認め、1日で結審した。小沢代表代行側で1人起訴された第1秘書は、まだ公判の日取りが決まっていない。
いわば事件の“主人公”が不在だったこの日の法廷で検察は事件全体の構図を描いてみせた。
冒頭陳述、論告によると献金は、岩手・秋田両県内の公共工事を受注する狙いだったという。業者間の談合で小沢代表代行の事務所の意向は「天の声」として扱われ、西松建設は多額の寄付を行って「天の声」を得た、などと検察は指摘した。
西松建設は多くの政治家に政治団体名義で献金をしてきた。その中でなぜ小沢代表代行への献金だけを立件したのか、検察は明快な説明をしておらず、総選挙が近いだけに政治的意図を勘繰る声さえ出ていた。
冒頭陳述、論告は立件に踏み切った理由を明かしたものになっているが、他の献金を規正法違反に問うていない訳の説明にはならない。
つい3日前には、二階俊博経済産業相の派閥政治団体から西松建設側がパーティー券を買った問題を立件しなかった検察の処分に、検察審査会が異を唱え、再捜査・再処分を求める議決をした。
裁判員と同様に一般国民からクジで選ばれる検察審査員が突きつけた「公平な検察権の行使」要請を重く受け止めて、検察は小沢代表代行以外のケースの捜査を続けなければならない。
一方、小沢代表代行側は第1秘書の裁判で、検察が描く構図を突き崩すための反論・反証をするだろう。
しかし検察は、献金の見返りに西松建設は便宜供与を受けた、と主張するのである。第1秘書が逮捕された後の記者会見で小沢代表代行は「秘書が相手方に便宜を供与した事実はない」と述べている。第1秘書の裁判を待たず、政治家として反論や見解を示すべきではないか。