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2009年5月17日 (日)
重要なことは悪徳ペンタゴンからの緊急離脱
悪徳ペンタゴン: エコノミストの植草一秀さんが命名した言葉であり、その実態は、「官(特権官僚)」、「業(大資本)」、「外(米国)」、「電(御用メディア)」と癒着する「政(自公政権)」という悪の五角形構造を持つ。
(パロディストのマッド・アマノさんの作品)
NIKKEI NETより
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小沢氏は選挙担当 民主・鳩山代表、岡田氏も要職に
民主党の鳩山由紀夫新代表は17日、小沢一郎前代表の処遇について「小沢氏の選挙手法が大変奏功してきた。これからも手伝ってほしい」と述べ、選挙担当の要職就任を打診する考えを明らかにした。
その上で小沢氏が今後も党の実権を握る「二重権力」構造になるとの見方を否定し「あくまでも代表は私だ。選挙資金も当然、代表として取り仕切らせてもらう」と強調した。都内で記者団の質問に答えた。
これに先立つNHKの番組では、岡田克也副代表の処遇について「代表選で95票と立派な票を出した。挙党態勢を築くため、岡田氏の支援者の思いを人事に反映したい」と述べ、幹事長を含む要職就任を要請する考えを重ねて示した。〔共同〕 (14:22)
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私は民主党に政権奪取してもらいたいと思っていた。ただし、それは小沢一郎氏がトップの座に着くという条件が満たされる限りにおいてだった。半数近くの民主党員が岡田克也という新自由主義者を担ぐ姿勢を見せたことは、この党に何かあれば、すぐに四分五裂(しぶんごれつ)になることを強く予想させる。民主党総体を見れば、今回の小沢党首辞任の件も、その後継者選挙で岡田vs鳩山の対立構造ができあがっていることを見ても、民主党は腰の定まらない根無し草のような党であることを露呈している。
この党は小沢一郎氏のように、海千山千の政治の荒波をくぐり抜けてきたような強烈な個性が求心力を持たなければ、早晩空中分解する脆弱性を持つ。党首選では、鳩山氏も岡田氏も「小沢派か反小沢派かでこの選挙を見ることはやめてください」とナーバスに言っていたが、そのこと自体がこの両者の指導性のなさを象徴している。自信があれば、そんなことはおくびにも出さないはずだ。彼らの臆病な態度は、小沢氏を中心にして党内が二分している圧倒的な事実を指し示しているだけである。
反国益政治をやる地獄の自公政権に対し、実質的に対抗できる人物は小沢一郎氏だけである。民主党が政権を奪取する最大の目的は、自公政権の悪徳政治に終止符を打つことである。その最大目標をないがしろにして、党内権力抗争をやっているようじゃ、この党に国民が期待をかけていくことは難しいだろう。今の民主党が挙党一致体制の地盤も固められないのであれば、すぐに自民党にいいようにあしらわれ、まったく期待できないことは明らかだ。そうならないように、小沢氏が実質的指導権を持って強固な院政を敷く以外に民主党の生き残る道はないだろう。
鳩山氏も岡田氏も「院政などとは言わないでいただきたい」などと、過剰に小沢院政に反応しているところを見ると、小沢院政以外に民主党の生き残る道がないことをはっきりと裏付けている。衆院選で勝利して民主党が政権与党になって権力を持てば、党内の不統一性がより鮮明になる。これを防ぐ唯一の方法が、小沢氏を総理大臣にすることなのだが、それができるか否かはこの党の命運を決めることになる。できなければ政治に混迷をもたらすことになる。今は誰が国政を運営しても、アメリカの従僕政策をただちに止めて、国益志向の政治に切り替えることが重要なことだ。
今の日本は、悪徳ペンタゴン体制を固めようとする地獄の自公政権が潰される可能性を持つなら、どんな選択もありうると言っていいくらいひどいものだと思う。極端なことを言えば、野党の辺境にいる日本共産党が政権を取っても、小泉構造改革を継承する政権よりはまだ増しなんじゃないかと思うくらいひどいありさまだ。
日本がアメリカの傀儡性格を強く帯びてしまった原因は、大手マスコミの売国報道によって国民の判断力が曇らされてしまったことは大きいが、それ以上に大きな責任を持つのは、政治家が本来の志を失って完全に主体性を喪失し、売国政治の傾向を正そうとしないからだ。こういう隷属政治が定着した中にあって、小沢氏の発した「第七艦隊」発言の意味はすこぶる大きい。そこに含まれるメッセージは、小沢氏が総理になったら、可能な限り隷属状態を改めるということに他ならない。
小沢氏に迫った国策捜査と国策報道を鵜呑みにして、小沢氏を庇わなかった民主党員は岡田氏を担いで小沢路線からの脱却をはかった。この人々は日本が置かれている深刻な状況をまったく把握していないと言える。小沢氏は連休前に深く考えて、自分と反目する勢力と党内抗争を起こした場合、党そのものが脆弱化し、せっかく政権交代のチャンスがめぐってきても、その前に自爆すると思ったのだろう。従って自分が引くことで政権交代の実現を優先したということなのだろう。
小沢氏の腹には深謀遠慮が働いていると思う。当面は自公政権の権力行使を制止することが第一の目的であるから、政権交代に全力を尽くし、それが実現したら小沢氏は民主党与党化継続には執着しないだろう。政局は混沌とし、離散集合を繰り返して大きな新党が出てくるだろう。その前には連立政権ができるかもしれないが、それは細川政権や村山政権を見てもわかるように短命であることが宿命付けられている。
重要なことは、早急に悪徳ペンタゴンを阻止することだ。アメリカの意のままに動く完全な隷属政治には終止符を打つ必要がある。今、優先すべきことは、党派政治による思想性の違いよりも悪徳ペンタゴンを打ち砕くことが先決だ。これをやらなければ政治の刷新はない。もちろん長期的視点では党派思想は重要である。右か左か、保守か革新か、新自由主義か国家主義傾向の強い政治か等、そういうベーシックな姿勢は厳しく問われるだろう。しかし、今重要なことは属国性格を基盤とする極端な新自由主義からの脱却だ。これをやらずして打開はないだろう。
その意味でも、悪徳ペンタゴン相互利益主義者の思惑を忠実に実現した小泉・竹中構造改革路線は、きっちりと総括するべきだと思っている。小泉・竹中構造改革路線には、日本を不幸にするエッセンスが充満している。私はこの路線を理論的に支えて推進した功労者であった元財務官僚・高橋洋一氏は悪徳ペンタゴンに嵌められたと思っている。それは小泉路線の悪の真相を国民に知られないためである。
政権交代にしろ、政界再編にしろ、重要なことは小泉政権に顕著に現れた悪徳ペンタゴンの支配体制を完全に壊滅させることであり、国民生活のセーフティネットを復活させることである。悪の巣窟は自分たちの権力が持続する構造なら、国民の目を欺いて一見、新しい政治をやるような姿勢を見せつけるが、これは偽装である。民主党が、前原氏や岡田氏を中心勢力とするような体制になった場合、この勢力は間違いなく悪徳ペンタゴン相互利益主義者たちの手駒として使われることになり、自民党の亜流政党が一つできるだけである。