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<国連の日本審査>私が見て感じたこと/第11回 代用監獄【救援新聞】
http://www.asyura2.com/09/senkyo63/msg/649.html
投稿者 gataro 日時 2009 年 5 月 20 日 20:58:11: KbIx4LOvH6Ccw
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10264680231.html から転載。
<国連の日本審査>私が見て感じたこと/第11回 代用監獄【救援新聞】
2009-05-20 19:17:00
gataro-cloneの投稿
テーマ:人権侵害/冤罪
日本の警察が取り調べに当たって被疑者を留置する所(=留置場)を別名、「代用監獄」という。冤罪を生み出す温床として知られる「代用監獄」は国際的にも悪名が高く、英語でもローマ字表記で「ダイヨウカンゴク」というそうだ。その「ダイヨウカンゴク」が、昨年10月開かれた国連の人権委員会による対日審査で、廃止を求められた。 ⇒
日本の死刑、代用監獄に批判続出 国連委、10年ぶり対日審査(共同通信)
>国連のB規約(市民的および政治的権利)人権委員会による対日審査が15、16の両日、ジュネーブの国連欧州本部で行われ、法律専門家など有識者18人の委員からは、日本の死刑制度や代用監獄制度の廃止を求めるなど厳しい意見や質問が相次いだ。
日本国民救援会会長の鈴木亜英(すずき・つぐひで)弁護士が機関紙「救援新聞」で、この国連の日本審査を「私が見て感じたこと」と題して取り上げ、「代用監獄制度」を次のように解説している。
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<国連の日本審査>私が見て感じたこと/第11回 代用監獄
(救援新聞 2009年5月15日号)
鈴木亜英弁護士
今回の審査も代用監獄制度は議論の焦点でした。シヤネ委員は、これを「悪名高い制度」と言い、ロドリー委員は「すばらしい制度」と言いました。ロドリー委員のそれは最大の皮肉を込めたもので、どちらも問題の制度だとして取り上げたのです。
●日本だけの制度
代用監獄は警察留置場を拘置所代わりに使い、被疑者をそこに拘禁するものです。
委員らの驚きは、裁判所の勾留決定のあと、被疑者の身柄が拘置所に収容されず再び警察睾に戻されてしまうことです。世界でも日本だけの制度で、極めてまれな存在なのです。
それだけではありません。そこに最長23日間も拘禁され、密室で長時間の調ベを受けます。国際的には、警察における身体拘束は24時間ないし48時間、1日の取調べも数時間ということが普通ですから、日本の場合、被疑者が受ける圧迫と疲弊は並大抵のものではありません。ここで、弁護人の立会いもなく、執拗に自白を求められるのですから、絶望や諦(あきら)めから心ならずも嘘の自白をする危険が高まります。代用監獄が「自白の温床」と呼ばれるゆえんです。いまやよく知られている鹿児島の志布志事件、富山の氷見事件はこうした代用監獄制度のもとで起きた冤罪事件です。
審査のなかで、政府代表団の一員であった警察庁職員が、「警察は遵法な取調べの絶無を図っている」、「捜査と留置は厳格に区別している」と述べましたが、“温床”をそのまま残しながら違法な取調べの絶無などはないと考えるのが普通です。
●痛い批評浴びた政府
明治時代に制定された監獄法は2005年と2006年の改正で「刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律」と改められました。日本政府はこの法改正によって、これまでの汚名の返上を図ろうとしたのでしょう。審査では誇らしげにこのことを報告しました。しかしロドリー委員から、「名前が変わっても内容は同じ」と痛い批評を浴びたのです。
国際自由権規約14条は、公正な裁判を受ける権利を保障しています。このなかには、「刑事上の罪に問わ
れているすべてのものは、法律に基づいて有罪とされるまでは無罪と推定される」「自己に不利益な供述または有罪の自白を強要されない」などの重要な刑事原則があります。
代用監獄制度のもとでは規約14条は守れないという心配が、委員会にはあります。
審査の前日、別の会場で上映された日弁連製作のドキュメント映画「つくられる自白−志布志の悲劇」を見たシーラー副委員長は、「このフィルムは私たちに有益な情報を与えてくれた」と述べ、総括所見がどのようなものになるかを暗示しました。 (つづく)
*今回の総括所見より
「締約国は、代替収容制度(代用監獄)を廃止するか、規約第14条に規定される全ての保障の完全な遵守を確保するべきである。」
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[gataro註]
鈴木亜英弁護士は日本国民救援会会長であると同時に国際人権活動日本委員会議長も務める。
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【関連サイト】
自由権規約委員会の注目すべき勧告
――日本の人権の遅れを国際水準から検証する――
(法学館憲法研究所)
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