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http://www.aera-net.jp/magazine/soul/090317_000736.html
2009年03月17日
なぜ今、小沢疑惑巨悪を追わず/挑戦者狙う検察は政権守る風紀委員
[山田厚史の特ダネ記者魂]
いよいよ政権交代か、と世間が身を乗り出したら「みなさんこんな人を首相にしますか」と検察が乗り出してきた。不明朗なカネの流れが見つかったので金庫番の秘書を捕まえました、というのである。パンドラの箱が開いたように「談合を仕切っていた」「西松と組んで違法献金を割り振った」など情報が流布される。「あの人やっぱり危ないか」と思わす展開だ。検察は民主主義の風紀委員みたいだが、彼らの好きな「巨悪を眠らせない」はこの頃さっぱり。
例えば「橋本1億円」。料亭で橋本龍太郎元首相が日本歯科医師連盟から1億円の小切手をもらった事件だ。政治資金として処理されず裏金になった。ところが当事者の元首相も青木幹雄自民党参議院会長も野中広務元幹事長もおとがめなし。派閥の政治団体の会長代理だった村岡兼造氏が標的になり、罪を負わされた。
外務省で機密費の流用・着服が明るみに出て「官房機密費」に疑いの目が向けられた時、矛先は鈴木宗男議員に向かった。悪辣ぶりを印象づける情報が洪水のように流されたが立件されたのは「口利き」だけだった。
ホリエモンや村上ファンドへの強制捜査も強引だった。大勢の当事者が織りなすマネーゲームの中で彼らの「犯罪」だけを上手に切り取って立件した。「拝金主義の象徴」を叩くような捜査だったがルール違反は彼らだけだったのか。もっと大きな粉飾が権力者に近い日興コーディアル証券で発覚したが事件にされなかった。狙われるのは挑戦者や脇役ばかりである。
民主党の小沢一郎代表が古い体質の政治家であることは多くの人が知っている。しかしその剛腕を政権の大掃除に使うことが期待されている。清廉潔白でも荒療治が出来なくては「官僚内閣制」のしがらみは断てない。霞が関は小沢氏の登場に戦々恐々としていた。検察もまた長期政権に寄り添う官僚組織だ。
捜査情報を握り、誰を狙うかは検察の裁量次第。人の人生さえ粉砕できる強大な権限を誰のために使っているのか。検察上層部の皆さん、お天道様に恥じない権力行使、していますか?