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http://www.jiji.co.jp/jc/c?g=pol_30&k=2009050200596
「チェンジ」の風に揺らぐ地盤=自民、実力者も危機感−衆院選
有権者が政治に抱く閉塞感は、変革を求める風となり、自民党の地盤を浸食しつつあるようだ。強固な組織に支えられ当選を重ねてきた実力者とて例外ではなく、守りの選挙を強いられている。(敬称略)
◇業界に異変−愛媛1区
4月上旬、自民党愛媛県連に衝撃が走った。同党支持の県トラック政治連盟(約750社)が、民主党公認候補にも推薦を出したのが判明したためだ。与党主導で実現した「高速道路の休日1000円」ではトラックは対象外。「民主が掲げる高速無料化は歓迎だ」。連盟幹部は、推薦の理由をこう説明する。自民党は「影響ない」(県連幹部)と平静を装うが、民主党県連幹事長の横山博幸は「ほかにも支持を広げる」とさらなる切り崩しに自信を示す。
「通勤ご苦労さまです」。4月27日朝のJR松山駅前。愛媛1区選出の自民党の塩崎恭久は赤色のジャンパー姿で、足早に通り過ぎる通勤客ら1人1人に握手を求めた。月曜朝の駅立ちは恒例で、合間にマイクを握り「予算審議を引き延ばしている」と民主党批判も展開する。
塩崎は、衆院議員を8期務めた潤を父に持つ2世議員。当選4回(参院1回)ながら安倍内閣で官房長官に起用されたプリンスだ。前回は約13万8000票を得て圧勝したが、民主党が地元テレビ局の元アナウンサーで知名度抜群の永江孝子を擁立したことで、陣営内の楽観論は吹き飛んだ。加えて、前回参院選愛媛選挙区で、自民党のベテランが元Jリーガーの民主党新人に完敗。ある自民党県議は「有権者に、変化を求める雰囲気が醸成されつつある」と警戒感を隠さない。
対する永江陣営は、得意の話術で親しみやすさを前面に打ち出す戦略。2008年9月の出馬表明以来、街頭演説は500回を超え、政権交代による税金の無駄遣い撲滅などを熱心に訴える。4月26日に応援に入った幹事長の鳩山由紀夫はこう言って激励した。「十分に勝てる」
〔愛媛1区〕 塩崎 恭久 58 自現 永江 孝子 48 民新 田中 克彦 42 共新
◇新人並みの運動量−石川2区
「3人集まれば森さんが来る」。元首相の森喜朗が連続14回目の当選に挑む石川2区。一部の与党関係者の間で、新人のように少人数の会合にもこまめに顔を出す森はこう評されている。民主党県連幹部も「これほど地元に帰る森さんを見たことがない」と舌を巻くほどだ。前回約13万票を集めた森でさえ、「今回は安心とは言えない」(自民県議)という。
金星を狙う民主党は対立軸が明確になるよう、先の名古屋市長選で当選した河村たかしの秘書を務めた33歳の新人田中美絵子を擁立。「世代交代」を唱え、清新さをアピールする。田中陣営は、前回参院選で「姫の虎退治」と注目を集め、女性新人候補が自民党幹部を破った岡山選挙区の再現を期待する。
森陣営が危機感を募らす背景には、3月29日投開票の小松市長選もある。保守分裂の末、森後援会の会長を務める現職が敗北。地元での森の影響力低下を浮き彫りにした。
決戦の年を迎えた元日、森は衆院選勝利までの断酒を誓った。「大願成就の日まで酒は口にしていません」。最近つづったブログからは、森の勝利への執念とともに危機感が伝わってくる。
〔石川2区〕 森 喜朗 71 自現 田中美絵子 33 民新
(2009/05/02-16:50)