★阿修羅♪ > 昼休み19 > 510.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.the-journal.jp/contents/yamaguchi/2009/05/post_64.html
テポドンと同じ匂いがする豚インフルエンザ騒動
ついいまさっき携帯に「厚生労働省は、横浜市の高校生について、新型インフルエンザへの感染は否定されるとの見解を発表した」と時事通信の速報が入った。やっぱりな。
昨夜から今朝にかけての「日本初」の「疑い」騒動はハッキリ言って異常だった。最終的に「クロ」の結論が出てから、正確な情報を伝えるのならまだしも、よくわからないまま「疑惑」の男子高校生の行動の詳細から通学中の学校の映像まで全国に流された。もし、高校生が新型インフルエンザでなかったら、どうするつもりなのかと思っていた。
今回も(印象として)特出していたのはNHKだ。他局に先駆けて高校を映し、「メキシコの発生源といわれる場所にやってきました」なんて放送までやっていた。
もちろん、今回の状況を甘く見てはいけないとは思う。だが、こうした事態においてもっとも大切なのは冷静さではないか。人の行き来をすべて止めるわけにはいかないのだから、水際をしっかり守る一方、いずれ入ってくることを前提に備えを万全にする必要があるだろう。パンデミックになる可能性も少なくない。あらかじめそうした覚悟を持って、あとは粛々と準備を進めるしかない。シロ・クロはっきりしない情報に右往左往することこそ危険なのだ。
たとえ新型インフルエンザが入ってきたとしても、現段階では弱毒性である可能性が高いと専門家は指摘している(ただし、変異する可能性もあるらしい)。いくら感染力が強くても、死に至る率が少なければ大きな脅威にはなりえない。不安の元になっているメキシコでの死者の数だが、週刊朝日が複数の専門家に取材したところ、情報があまりに不足しているため、そのまま鵜呑みにできないという。いわれている数字は、感染者2500人に対して死者200人近いというもので、これだけみると確かに恐い。だが、そもそもの感染者数が本当に数千人程度なのかがわからないらしい。
もし、万単位の感染者がいれば、致死率はあっという間に1%以下に落ち、一般のインフルエンザと変わらなくなる。
1970年代にアメリカで豚インフルエンザが流行したとき、米政府が大騒ぎをして4000万人もの国民にワクチンを予防接種したが、結局インフルエンザで死亡したのはたったの1人で、ワクチンの副作用で亡くなった人のほうが多かったという笑えない例もあるそうだ。週刊誌屋がこんなことを書くのは「天ツバ」ものだが、マスコミも不安を煽る方向ではなく、安心のための情報を伝えるようにしたいものだ。
ところで、今回の事態に関して、国際ニュース解説で知られる田中宇氏がメールマガジンで極めて示唆に富む指摘をしている。
田中氏によると、前回、アメリカで豚インフルエンザ流行った1976年当時、全米でのワクチン接種を主導したのが米国防総省だったという。そもそも豚インフルエンザが最初に発症したのも、米ニュージャージー州の米陸軍基地内だった。当時の国防長官は最年少で就任したドナルド・ラムズフェルト(後にブッシュ政権で再任される)で、ラムズフェルトが製薬会社との関係が深かったことから、豚インフルエンザの流行は製薬会社と軍産複合体がつるんだ自作自演ではないかと疑われたという。
今回の騒動も、911テロ戦争と同様、米国防総省や軍産複合体による国際有事体制作りの戦略として、過剰な対策が採られている観が強いというのである。
そういう疑いの目で見ると、今回にわかに起こった「豚インフル」騒動も裏に何かあるのではないか、という気がしてくる。すでにワクチンを製造する米製薬会社の株価が急騰していると伝えられる。マスク製造会社など、関連する会社の株も上がっている。確実に騒動で儲かる人たちがいる。そしてなにより不思議なのは、豚インフル発生直後のかなり早い段階で「タミフルは効く」との情報が広がったことだ。
これは以前、週刊朝日でも指摘したことがあるが、タミフルの特許を持っている会社の大株主こそ、先のラムズフェルトその人なのだ。この豚インフル騒動で、各国は間違いなくタミフルの備蓄を増やそうとするだろう。
さらに、国家の危機は政府与党に有利に働くことにもなる。先のテポドン騒動が政権浮揚に利用されたことでも、それは明らかだ。
もちろん、備えは十分にしておかなければならないと思う。だが、騒ぎ過ぎは禁物だ。
投稿者: 山口一臣 日時: 2009年05月01日 20:46 | パーマリンク