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2009/04/17(金) 12:04:39 ID:4FxaH84z
日本を取り巻く国際情勢 第227号 2009年4月16日発行
今週のテーマ 地検特捜の敗北 時局心話會 代表 山本善心
http://www.fides.dti.ne.jp/~shinwa/column/shuukannkoramu/saisinn.htm
小沢一郎民主党代表に関する騒ぎは、一体何だったのか。半年以内に
総選挙が行われる最も重要な時期に、公設第一秘書の大久保隆規氏が逮捕され、
政治資金規正法違反で起訴されている。東京地検は小沢金脈に関する情報をか
き集めたが、犯罪を立件できる証拠は今のところ何一つない。
特捜部は小沢氏の不透明な「政治とカネ」の全容を明らかにすると発表したが、
結果はゼロであった。これだけ大騒ぎしたにもかかわらず、犯罪に結びつく
「収賄」「あっせん利得」など最初から何もなかったということだ。
小沢一郎民主党代表に関する騒ぎは、一体何だったのか。半年以内に総選挙が行われる最も重要な時期に、公設第一秘書の大久保隆規氏が逮捕され、政治資金規正法違反で起訴されている。東京地検は小沢金脈に関する情報をかき集めたが、犯罪を立件できる証拠は今のところ何一つない。
特捜部は小沢氏の不透明な「政治とカネ」の全容を明らかにすると発表したが、結果はゼロであった。これだけ大騒ぎしたにもかかわらず、犯罪に結びつく「収賄」「あっせん利得」など最初から何もなかったということだ。
「小沢氏には30億円を下らない蓄財がある」「自由党解散による政党助成金の残高が返還されていない」ともいうが、それもすべて公開されている。今騒がれているのは実体のない無責任な憶測ばかりで、小沢氏にとってこれほど迷惑な話もないだろう。
現金が飛びかう
小沢批判は興味本位ばかりで本質を突いておらず、無理矢理罪人に仕立て上げようとの意図が見え隠れする。まず確かな証拠を示すべきだ。週刊誌の記事によれば、金丸信元衆議院議員が家宅捜査を受けたとき、現金と債券を含めて56億円の現金があったという。「だから小沢氏の金庫にもそれ以上の現金があるのではないか」というバカげた話もあった。
しかしこんなでたらめな話でも、信じる読者が多く、国民は惑わされている。小沢氏の秘書から聞いた話だが、20年ほど前、金丸邸では連日麻雀大会が行われ、竹下登元首相をはじめ金丸グループの幹部が集まっていた。そこには段ボールに詰め込まれた現金がゼネコンから運び込まれていたという話だ。当時自民党幹事長だった小沢氏は「政治が腐敗・堕落すれば、日本に未来がない」と言い、「自分が変わらなければ日本は変わらない」が口癖だった。
小沢政治の起点
小沢氏はかつて田中角栄元総理の秘蔵っ子で、ロッキード裁判に一度も欠席したことはない。もともと父親から「政治家はカネに気をつけろ」「カネと鼻糞は溜まれば溜まるほど汚い」と注意されていた。小沢氏の師匠は金丸氏だが、政治とカネだけは妥協できなかった。
思い悩んだ小沢氏は金丸氏に「自民党を出て新しい党を作りたい」「我が国は欧米にならい、2大政党制と政策による政権交代を実現できる政治体制を作りたい」と打ち明けた。金丸氏は「政治を変えたいなら、脱党しなくても自民党の首相になって、思い通りの政治をやればよい」と答えたが、小沢氏は「自民党は族議員も多く、守旧派ら反対勢力ばかりでは何も改革はできない」と説得した。
3日後、金丸氏は「君がそこまで思いつめているなら、自民党を出て日本の改革をやればよい。自分は邪魔はしないが、新党の協力はできない」と言った。小沢氏は「これで日本の政治改革ができる」と確信した。本来なら自民党の最高権力者としてのポストにいた人物があえて脱党・離党するのは、並の政治家には理解できない発想であり、行動力だといえよう。
自民党と霞ヶ関の狙い
小沢氏は「2大政党制による政権交代」を政治理念としている。それによって行政改革を行いたい、というのが30代からの夢であり主張である。夢の実現は今間近に迫っており、大方の世論調査でも「民主党に一度政権を取らせてみたい」との声が大勢だ。事前の各種世論調査では自民約170議席、民主約260議席と、小沢民主党が圧倒的な強さで独走していた。
しかし現実はその通りにはいかない。このまま民主党人気が続けば、次の衆議院選で民主党が政権交代できる可能性が高い。しかし、これは自民党が野党になり、既得権益と権力を失うことである。彼らが小沢民主党潰しに動いたと思われても仕方ない。
一方、小沢民主党政権の最大の標的は「霞ヶ関解体」である。それゆえ次なる衆院選の争点は「霞ヶ関解体」か「小沢民主党潰し」のいずれかによる有権者の選択が問われていよう。今回の大久保秘書の逮捕から始まる一連の動きは、政権交代をめぐる激烈な争いに他ならない。
立件は不発
しかしながら大久保秘書の逮捕以後、犯罪につながる事実が何も出てこない。3月24日、谷川恒太東京地検次席検事は「規制法の趣旨に照らし、重大・悪質な事案と判断する」とのコメントを発表している。しかし小沢氏逮捕に対する確たる犯罪事実を公表できず、検察の行き過ぎが懸念されている。
今回の逮捕劇の問題点を総括する。@2500万円の違法献金容疑のみで、今後汚職捜査に拡大する見通しがない。A規制法違反のみの政治家への立件は1億円以内、という地検内部のルールが破られた。B特捜部捜査で汚職に該当する証拠が見つからず「欠陥捜査」と確定した、などである。容疑はあくまで政治資金規正法違反による虚偽記載のみであり、今までは修正することで解決していた。これはどこからメスを入れても、「小沢潰し」のための検察の暴走に他ならない。
「検察の揺るぎない信用が地に落ちた」とは、法務省関係者の談話である。これまで司法は「公正」とみなされ、巨悪と闘い続けることで世論に支持されていた。今回の不祥事について、世間に説明責任を果たす義務がある。
総選挙前の「国策捜査」
最も許せないのはメディアに登場する一部評論家たちである。彼らは事件の本質を理解せず、頭だけで小沢批判に終始している。また民主党議員らも説明責任を果たしていない。小沢潰しをめぐる戦いには、民主党全体の命運がかかっている。
今回の強制捜査は、自民党と霞ヶ関が政敵を抹殺するために検察権力を使った卑劣な「国策捜査」だ、と識者の大方は見ていよう。一方、元東京地検特捜部検事の郷原信郎氏は「政治資金規正法で立件するのは難しい」と述べている(郷原氏は5月18日、弊会「時局プレス会議」で講演予定)。これまでは記載を訂正すればすむ話だった。
当初検察は、秘書逮捕の段階で小沢氏が代表を辞任すると踏んでいた節がある。ロッキード事件やリクルート事件、ゼネコン・脱税など、これまでの疑惑に挑む特捜には時代を正す大義があり、証拠もあった。しかし今回は選挙前の摘発であり、贈収賄の証拠もなく、検察の暴走だけが目につくものだ。これは検察の完全な敗北であり、信頼と威信を失うものではなかろうか。
企業・団体献金の禁止
筆者は小沢氏を擁護しているわけではない。しかし小沢氏の性格やものの見方・考え方を知る機会があり、また世間に流布している一部の間違った情報を正すために、筆を執った次第である。詳しくは本誌222号でも触れ、小沢氏からは不正の根拠や事実は今後は何も出てこないと断言した。
小沢氏は記者会見で「総選挙が取り沙汰される時期に異例の捜査を行い、政治的にも法律的にも不公正な国家権力・検察権力の行使だ」と述べた。これは党内からも批判されたが、世論の流れを変えるきっかけとなる。
新聞によると3月20日、管直人代表代行は「世論の流れは変えられない。代表を辞めたらどうか」と提案したという。しかし本人は「こんなことは言っていない」と否定した。小沢氏が辞任すれば政権政党が検察権力に屈したことを示し、辞めろコールは検察・反民主勢力らによる小沢潰しだ。
年1億円の政治資金を予算化
筆者は、企業・団体献金の処理問題が解釈や権力行使で犯罪扱いされるなら、この際禁止すべきだと思う。それで一番困るのは政権与党であり、政治家全体の問題である。政治に金がかかるなら、それに代わる政治資金を議員手当として予算化するのが望ましい。
これは思い切った案であるが、政治献金の全面禁止と共に、政治家1人あたり年間1億円以上の政治資金を予算化すれば、政治家は政治に専念できよう。それが1000億円かかったとしても、官僚の無駄遣いから見れば微々たるものである。賛否両論あろうが、国民の代表は官僚ではなく政治家であることを忘れてはならない。政治が貧しくて、豊かな発想と政策は生まれまい。
すでに民主党は、岡田克也副代表が中心となって、公共事業の受注企業に対する献金禁止の法制化を検討している。しかしそれだけでは片手落ちだ。岡田氏は親が金持ちだから、資金を捻出する必要がなかった。しかし自分の資金だけでは政治活動ができない政治家が大勢であり、バランスある改正案が問われよう。 地検特捜の敗北
小沢一郎民主党代表に関する騒ぎは、一体何だったのか。半年以内に総選挙が行われる最も重要な時期に、公設第一秘書の大久保隆規氏が逮捕され、政治資金規正法違反で起訴されている。東京地検は小沢金脈に関する情報をかき集めたが、犯罪を立件できる証拠は今のところ何一つない。
特捜部は小沢氏の不透明な「政治とカネ」の全容を明らかにすると発表したが、結果はゼロであった。これだけ大騒ぎしたにもかかわらず、犯罪に結びつく「収賄」「あっせん利得」など最初から何もなかったということだ。
「小沢氏には30億円を下らない蓄財がある」「自由党解散による政党助成金の残高が返還されていない」ともいうが、それもすべて公開されている。今騒がれているのは実体のない無責任な憶測ばかりで、小沢氏にとってこれほど迷惑な話もないだろう。