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http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-04-15-M_1-005-1_001.html?PSID=ca5f10944ecbc91e7a8548ce80144f75
2009年04月15日 社説
[小沢氏進退問題]
決めきれず時間を浪費
秋田県知事選で民主党系候補が自民党系候補に敗れた。民主党は3月の千葉県知事選に続き2連敗を喫し、麻生政権は支持を回復しつつある。風向きが変わったのか。
民主党執行部は「県連レベルの話」として小沢一郎代表の進退問題と結びつけるのを否定するのに躍起だ。
だが、共同通信社の3月末の全国世論調査では辞任するべきだと答えたのは66・6%に上った。
この傾向は、その後の各社の世論調査でも変わっていない。西松建設から小沢氏側への違法献金事件で公設秘書が逮捕、起訴されたことが知事選に影響したことは否めないだろう。
政権交代をかけた解散・総選挙を前に民主党は剣が峰に立たされている。
小沢氏本人は、自身の進退を政権交代が可能かどうかの一点で判断するとしている。
党は近く衆院300小選挙区を独自に調べる情勢調査を実施する。
その結果を見て進退問題を判断するということなのだろうか。代表の続投を決めた党内事情と世論の認識に乖離はないか。情勢調査は本末転倒の感もする。
西松建設の巨額献金にもかかわらず、同社との関係や献金の経緯、使途など小沢氏本人の口から納得できるような説明が聞けたと思っている人は少ない。
党による選挙情勢を分析する前に、遅きに失したかもしれないが、小沢氏は自らけじめをとって潔く辞任し、逆にこの判断を支持者がどう評価するかを問うべきではないのか。
民主党のジレンマは、寄り合い所帯で、小沢氏の「剛腕」なしに党がまとまる可能性が低いことにある。一部に自発的な辞任を促す声も出るが、大勢にならないのは、選挙に強い小沢氏頼みの要素があるからだ。
解散・総選挙の結果、政権を獲得した場合、強力な官僚機構と渡り合い、政治主導の改革ができるのは同氏しかいないと考えている党員がいるのも事実だろう。
小沢氏は「政治とカネ」の象徴ともいえる故田中角栄、故金丸信両氏の秘蔵っ子として、古い自民党の体質を引きずっているのではないか―。剛腕を発揮して選挙に勝ち続けていた時には古い体質は見えにくかったが、今回の献金事件でそのような見方が浮かび上がってきた。
清新なイメージを打ち出す民主党は今回の献金事件で深く傷ついたといえる。
民主党は、献金問題を検証するため、学者らでつくる「政治・検察・報道のあり方に関する有識者会議」を設置した。
ここで国民を納得させるような結論を出すことができないと、逆に第三者機関に委ねなければならないほど党内には自浄作用がないことを自ら示したことになる。
党勢拡大も小沢氏のおかげ、支持率低下も小沢氏のせい。あまりにも大きすぎる小沢氏の存在を民主党はどのように整理し直して選挙に臨むつもりなのか。ここが重大な分かれ目だ。