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http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/feature/chiba1238429791590_02/news/20090401-OYT8T01204.htm
崩れた民主の筋書き
2頭立て
吉田陣営を仕切った斎藤まさし氏(左)と堂本知事ら 「うちは最初から政党選挙をやるつもりはない。すべての県民、政党に応援してもらいたい」
吉田平氏(49)に民主党本部の推薦が出た3月10日、陣営責任者の斎藤まさし氏は、「県民党」で知事選に臨むことを明言した。実際、陣営には斎藤氏をはじめ、堂本知事を当選に押し上げたスタッフが、多数集まっていた。草の根の市民の盛り上がりで無党派層に浸透し、知名度で先行する森田健作氏(59)を追い上げる作戦だ。吉田氏も同じ思いだった。
吉田氏は後継指名を受けた堂本氏に連れられ、堂本氏の支援者が集まるミニ集会を熱心に回った。自民党の森法相と政策協定を結んだのも、同じ東北大出身で応援を拒む理由はないとの考えからだ。推薦を出した民主党県連は反発したが、吉田氏は「応援してくれないなら、いいです」と関係者に漏らした。
◇
吉田氏が出馬会見した2月7日。民主党県連の幹部は「きょうまでは堂本の人質みたいなもの。『これからは民主党一筋でやる』と言えなかったら、選挙はもうダメだ。こちらは盛り上がらない」と語った。
政権交代を目指す民主党への期待感を知事選に持ち込むしか、短期間で知名度に後れをとる吉田氏を当選させる方法はない。勝てば千葉から政権交代のうねりができる――。同党関係者が描いたシナリオだが、堂本知事の要請で出馬を決心した吉田氏は、その後も「堂本・斎藤」ラインの意向に沿って動いた。
延べ1000人のボランティアが参加したという吉田氏の陣営事務所だが、民主党関係者は数えるほど。事務所を訪れた県議の1人は「斎藤さんら『市民型』選挙の人たちとは、見えない壁があった」と振り返る。
◇
選挙戦中盤、吉田氏の伸び悩みが明確になると、斎藤氏は、民主党推薦を強調し、政権交代を前面に出す作戦を吉田氏に伝えた。政治資金規正法違反事件をめぐり、小沢代表の進退が注目されていた時期で、斎藤氏は「大きなリスクがある」と判断をゆだねたが、吉田氏は「やります」と受け入れた。
それ以降、吉田氏は「民主党を信じて、この選挙を戦うことを宣言します」と街頭で声を張り上げた。ある県議は「負けたら小沢代表のせいだと言いたいのだろう」と吐き捨てたが、最後まで民主党が主導権を握ることはできなかった。
白石真澄氏(50)の推薦取り消し、県政運営を批判した堂本氏の後継である吉田氏の推薦など、候補者選定で迷走した揚げ句の大敗。民主党県連の総支部長の1人は言った。「全国から注目された選挙での敗北は痛い。執行部の責任が問われてしかるべきだ」
(2009年4月2日 読売新聞)