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http://www.sponichi.co.jp/society/news/2009/02/24/02.html
ピンクスーツの井脇議員 灰色会計発覚
関連法人の会計処理について記者会見する自民党の井脇ノブ子衆院議員
Photo By 共同
自民党の井脇ノブ子衆院議員（６３）＝比例近畿＝が理事長を務める財団法人が、同じく理事長を務める学校法人に約３億４０００万円の借金を肩代わりさせながら、帳簿に記載しない不明朗な会計処理をしていた。井脇氏は２３日、大阪府庁で記者会見し「隠す意図はなかった」と釈明。問題解決後に両者の理事長を辞める意向を表明したが、議員辞職は否定した。
０５年の衆院選で初当選した小泉チルドレンの井脇氏に、気勢をそぐような疑惑が発覚した。
井脇氏によると、財団法人は「少年の船協会」（東京都豊島区）で、登記簿によると理事は二階俊博経済産業相。学校法人は静岡県菊川市の国際開洋第一高と、和歌山県日高川町の同第二高を経営する「国際開洋学園」（菊川市）。
協会は８８年、研修船として使用するために売りに出された青函連絡船「檜山丸」を約２億８０００万円で購入。その際、学園から約３億６０００万円、金融機関から約８億円の融資を受けた。学園からの融資は、船運航特別会計として帳簿に記載しなかったという。
しかし、事業は順調に進まず、船は９９年に韓国企業に６０００万円で売却。学園には２０００万円余を返済し、学園は残りの約３億４０００万円を回収不能と判断して０５、０６年度に貸倒引当金として損失処理した。
協会はこの損失を簿外処理する一方で、学園は貸付金として資産計上する形を取り、所管の静岡県には報告したが、協会が厚労省に提出した帳簿に負債は記載されていなかった。金融機関からの負債は記載されていた。
トレードマークのピンクのスーツ姿で会見場に姿を見せた井脇氏は、２０代から始めた青少年を船に乗せて国際交流させる事業への思いをいきなり語りだし、「命懸けで取り組んできた」と主張。「船だから別会計にした」と繰り返した。だが会計処理について質問されると、自らが指示したことは認めながらも「教育現場ばかり見てきたので…どういうことだろうか」と言葉を濁した。
問題を解決した時点で協会と学園の理事長を辞任する意向を表明。議員辞職は否定し「やる気、元気、イワキで頑張ります」といつものフレーズを口にした。協会を所管する厚労省育成環境課は「事実関係を確認して、虚偽記載なら訂正報告を促すか、是正勧告に乗り出す」としている。
◆井脇 ノブ子（いわき・のぶこ）１９４６年（昭２１）２月１１日、大分県南海部郡（現佐伯市）生まれの６２歳。別府大文学部卒後、拓大大学院を修了。７１年に第１回少年の船を実施。７２年、衆院選に初めて無所属で大分選挙区から出馬して以降、静岡、和歌山両県から衆院選、参院選に出馬するも落選。０５年の衆院選で初当選した。
[ 2009年02月24日
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