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【コラム/毎日】これからは海外への日本語・日本文化の発信に力を入れる時だ。知日派を増やそう。
1 :しいたけ ◆I.Tae1mC8Y @おじいちゃんのコーヒーφ ★:2009/02/23(月) 11:14:26 ID:???0
発信箱:日本語のすすめ=福島良典(ブリュッセル支局)
江戸時代、日本はオランダ語を通して西洋の知見を手にした。
医師・杉田玄白(1733〜1817年)の著書「蘭学事始」に詳しい。
「今時、世間に蘭学といふこと専ら行はれ、志を立つる人は篤く学び、
無識(むしき)なる者は漫(みだ)りにこれを誇張す」
蘭学を英語に置き換えると、今の日本の状況を指しているようだ。
英語学習熱が高まり、何かというと、英語の効用を言い立てる人もいる−−と。
医学書を翻訳した先達の苦労を追体験できればと、外国人向けの
オランダ語教室に通い始めた。ベルギーの公用語は
フランス語、オランダ語、ドイツ語。主催はオランダ語振興団体だ。
夕刻、文化センターに三々五々、生徒が集まる。ヘジャブ(イスラムのスカーフ)姿の
女性も。授業には移民のオランダ語能力を高め、社会に同化させる移民政策の側面もある。
欧州に暮らして感じるのは、人々の言葉への思い入れの強さだ。
自らの言語と文化に誇りを持ち、それを海外に発信する国家戦略が徹底している。
文化大国を自任するフランスは仏語の普及に努め、文化省予算(05年)は
国家予算の約1%に上る。これに対して、日本の文化予算は約0.1%だという
(平林博・前駐仏大使「フランスに学ぶ国家ブランド」)。
日本は自国の言葉と文化を冷遇する一方、英語学習にエネルギーを費やし、
外国の流行を追う。外来知識の獲得にきゅうきゅうとする受け身の態度だ。
蘭学事始から2世紀。外国から学ぶだけでなく、海外への
日本語・文化の発信に力を入れる時だ。日本ブランドを世界に広め、
知日派を増やそう。きっと、国益につながるはずだ。
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20090223k0000m070080000c.html