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http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090214/crm0902142016016-n1.htm
定額給付金、暴力団へ「9億円超」 排除規定なく警察ジレンマ (1/2ページ)
2009.2.14 20:11
このニュースのトピックス:暴力団・外国人犯罪
国が年度内の支給を目指す総額2兆円規模の定額給付金について、現状のままでは暴力団組員へも支給されることに、懸念の声があがっている。山口組など全国22の指定暴力団の構成員と準構成員は計約8万人(警察庁調べ)。支給に暴力団排除の規定はなく、単純計算で約9億6000万円の税金が暴力団側へ流れることになり、警察幹部は「間接的に上納金になる可能性もある」と指摘する。しかし、排除対象にすれば事務手続きの混乱は必至。暴力団の資金源封じ込めを進める警察や自治体はジレンマを感じている。
定額給付金の支給額は1人当たり1万2000円。65歳以上と18歳以下は2万円で、標準世帯(65歳未満夫婦、18歳以下子2人)では、支給額は6万4000円になる。
総務省によると、受け取り条件は「2月1日時点で住民基本台帳、外国人登録原票に記載のある人」。辞退しない限り、実質的に日本に住む全世帯の人が受け取れる制度になっている。排除対象は不法滞在外国人など一部だけで、暴力団組員を排除する規定はない。
一方、公的サービスから暴力団を締め出す流れは年々加速。生活保護費の場合、「保護費を暴力団の資金源にしてはいけない」との理由から厚生労働省が平成18年3月、暴力団組員に支給しない方針を決定した。各福祉事務所は組員と疑われる申請者を警察に照会。確認されれば申請を却下するほか、生活に困窮している組員には暴力団からの離脱を求める。
公営住宅についても、都道府県などが排除する取り組みを続けている。各自治体の条例で組員の新規入居を認めず、後に組員と判明すれば明け渡しを請求。いずれも自治体と警察の緊密な連携が鍵となっている。