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徴農制度
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徴農制度(ちょうのうせいど)は、軍事における徴兵制度と同様に農作業への従事を国民の義務として定める制度。
目次 [非表示]
1 概説
2 日本における議論
3 脚注
4 関連項目
5 参考文献
[編集] 概説
本来は第一次産業に従事する人員数の強制的確保を目的としているが、毛沢東時代の中国における下放のような“人格形成カリキュラム”や、“美しい田園で人間性をとりもどす生活”といった根拠の無いイメージで美化され、その実態を理解しない(或いは隠蔽する意図を持った)人々から礼賛されるのが常である。
人格形成の面から農村での生活が道徳的・精神的に好ましいという科学的データは存在せず、住みなれた場所から離れて集団生活を送ることによってPTSDに陥る危険や、閉鎖的な集団での生活が深刻かつ残酷ないじめを生む傾向がある日本社会特有の問題点が意図的に無視されている事が多い。
徴農を礼賛する傾向は極左・極右双方に存在してきたため、徴農制度(下放)は左翼・右翼双方の国家主義に支持される政策となる事が多く、社会主義圏でも農業への依存度が高い東欧やキューバなどの国家では、頻繁に農村での勤労奉仕が都市の住民に強制された。
また、ポル・ポト政権下の民主カンプチアのように、最初から都市住民の抹殺を企図して、農村部への下放が行われたケースも存在したため、徴農を礼賛する人々の信条を知る事は、その真の目的を知る上で極めて重要である。
日本においては農本主義と右翼が強く結びつく傾向とともに、1960年代に流行した毛沢東思想や米国のヒッピー達のコミューン運動が無批判に受け入れられた事もあって、徴農のもたらす影響への警戒感が概して低いという特徴がある。
実際に、コミューン志向を有した危険なカルト宗教団体であるオウム真理教が、財産を絞り尽くした自教団の信徒を農村部の施設に移住させて強制労働に従事させて更に利益を搾り取り、人口過疎の山村内で信徒が多数派となる事によって、地方自治体を乗っ取ろうとしたケースが発生した。
オウム真理教のケースでは、脱走者に過酷な制裁を加えるといった監禁・人権侵害が発生しながら、人口過疎地であった事と、宗教団体への警察当局の消極姿勢から野放しになっていたという経緯もあった。
毛沢東時代の中国における下放では、適不適を無視した一律的な労働が課せられ効率的でなかったことや、強制的な労働による勤労意欲の低下、農業に慣れるまでの時間などから経済的に大きな損失を出し、徴農実施時の農業生産は大きく低下し多数の餓死者を出す悲惨な結果に終わった。
また、希望しない下放で強制的に農村へ移住させられた人々が、毛沢東時代の終結とともに都市への帰還を要求しながら、長期に渡って放置されるという非人道的な結果をもたらし、これに抗議する“回城”運動が下放青年達の間で展開された。