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http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090130k0000m070128000c.html
社説:代表質問 小沢氏は論戦から逃げるな
麻生太郎首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が29日始まった。しかし、質疑の中身より先に、まず指摘すべき点がある。民主党の小沢一郎代表は、なぜ登壇しなかったのかということだ。
小沢氏はこれまでも国会論戦に熱心でなかった。だが、衆院選は各党の政策を通じて政権と首相を有権者が選択するマニフェスト型選挙になりつつある。今年は確実に衆院選がある。民主党はそこで政権交代を実現させ、「小沢首相」を目指すといっているはずだ。麻生首相か小沢氏か。有権者があらゆる機会を通じてその判断材料を求めているのは小沢氏も承知だろう。
しかも、この日、小沢氏に代わって質問に立った鳩山由紀夫幹事長は「麻生首相の施政方針演説に対する代表質問は最初で最後になるだろう」と語った。ならば、なぜ、重要な対決の機会を代表が放棄するのか。
これでは「やはり、小沢氏は本当は首相にはなりたくないのでは」との声が再び大きくなり、小沢氏をトップとする政権構想にも疑問符が付くことになる。
この日は民主党と統一会派を組む田中真紀子氏も登壇した。民主党は話題作りを狙ったのかもしれない。だが、党首が登場せず、党に所属していない田中氏に頼る手法を民主党議員はよしとしているのだろうか。そうだとすれば、いささか安易ではないか。
鳩山氏と田中氏の質問が、それなりにポイントを突くものであったのは認める。与党内であいまい決着となった消費税率の引き上げや雇用問題など今後の審議の中心となるだろう。
しかし、もはや麻生政権を批判するばかりではいられない。民主党政権になれば、どう変わるのか。例えば無駄の削減に関しては、なお「国の総予算を全面的に見直す」などと抽象的な言い回しにとどまった。どう見直すのか、そろそろ、具体的に示さないと、有権者は判断に困ってしまう。
一方、麻生首相の答弁は細田博之自民党幹事長の質問に答え、官僚が天下りを繰り返す「渡り」のあっせんを認めないと明言したほかは、大半は官僚らが事前準備した答弁書を読み上げただけのようだった。
とかく、聞く方も答える方も一方通行になりがちな代表質問とはいえ、先が思いやられる。
鳩山氏は「『逃げない』と言いながら、国民の審判から逃げまくっている。それが国益を損ない、国民の災いのもとになっている」と改めて麻生首相に早期の解散・総選挙を求めた。
小沢氏も総選挙を前にした国会論戦から逃げないことだ。鳩山氏は「今後、いろいろな機会で小沢代表の出番を演出していきたい」という。党首討論を頻繁に開くなど、党首同士ががっぷり組んだ論戦の場は多ければ多いほどよい。
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