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第17回
道路公団民営化の成果とは何だったのか
〜一般家庭では通行料は実質値上げ〜
経済アナリスト 森永 卓郎氏
2006年2月6日
民営化による約束は果たされなかった
昨年10月、日本道路公団は分割民営化されて、施設の管理運営や建設については、東日本高速道路株式会社・中日本高速道路株式会社・西日本高速道路株式会社に、保有施設や債務は他の道路関係四公団とともに独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に分割・譲渡された。
民営化すれば効率化が進み、国民にも大きなメリットがあるといわれてきた。民営化で私や多くの国民が期待した成果は「ムダな高速道路作りの中止」と「高速道路の通行料金の引き下げ」だったと思う。
ところが、結局は両方とも約束が果たされなかった。この問題について、先日、猪瀬直樹さんと思わぬ論争になった。猪瀬さんは成果が出ているのだから文句をつけるべきではないとおっしゃる。確かに民営化によって問題点が浮き彫りになった面もあるが、ともかく国民への約束は守ってもらわなければならない。
まず、ムダな高速道路作りについてだが、最後の最後で政治的な妥協があり、高速道路整備計画の9342kmは全部作ることになった。これではだまし討ちのようなものだ。ところが、猪瀬さんは、確かに作ることになったが20兆円かかる予定が10兆円になったのだから、国民にとって大きな成果だという。いくら10兆円が削減されても、いらないものを作っては意味がない。
道路公団・最後の民営化推進委
道路関係4公団民営化推進委員会の最終会合で、日本道路公団の近藤剛総裁(手前)に談合問題への対応をただす猪瀬直樹委員(右)と大宅映子委員(東京・虎ノ門の同委員会室)
(写真提供:時事通信社。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁じられています)