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2009年1月27日 (火)
小沢一郎氏と鈴木宗男氏の接近!
25日、民主党の小沢一郎代表は、北海道帯広で開いた同党の集会で、新党大地の鈴木宗男代表と対談し、選挙協力の意向を確認し合った。その場で鈴木宗男氏は「国民の思いを受け止めるトップリーダーは小沢一郎しかいない」と言った。
私は小沢一郎という人物について、本ブログではほとんど言及しなかった。それには理由がある。ずばり言って、小沢一郎氏はとても不可解だったからだ。海部内閣の時、自民党幹事長をやっていたが、総理大臣を睥睨(へいげい)していたように見えたし、新生党から新進党になって、自民党一極体制を打ち破ったかに見えたが、新体制はすぐにポシャって消滅した。政策姿勢も、彼が新自由主義者なのかケインジアンなのかつかみかねていた。しかし、小泉政権批判を見ていると、彼がネオリベ構造改革派ではないことはわかった。また、福田政権時代に、彼が大連立構想を持ちかけたことも私にとっては不可解なできごとだった。
しかし、最近思うのである。もしかしたら、小沢氏が福田前総理に大連立構想を持ちかけたことは、アメリカや買弁勢力を欺く、小沢流の非常に高度な政治判断だったのではないだろうか?政権交代を睨んだ上で、大連立構想をぶち上げ、アメリカとネオリベ勢力の敵意の矛先をかわして置くという布石を打ったのではないだろうか。大連立は党内反対で潰れることを踏まえたうえでやったのではないだろうか。この行動によって、小沢氏は話ができる男だという印象をアメリカに与え、警戒心を解いたのではないだろうか。つまり、政権交代をスムーズに実現させるための面従腹背作戦である。
小沢氏は、2006年4月、民主党代表の前原誠司氏が、偽メール問題で代表を辞任し、その後を引き継ぐ者を決める選挙の時、きわめて興味深い政権演説を行っている。彼は青年時代に見た「山猫」という映画のセリフを引用してこう言っている。
「変わらずに生き残るためには、自ら変わらなければならない。英語で言うと We must change to remain the same. ということなんだそうです。」確かに、人類の歴史上、長期にわたって生き残った国は、例外なく自己改革の努力を続けました。そうなのだと思います。よりよい明日のために、かけがえのない子供たちのために、私自身を、そして民主党を改革しなければならないのです。
変わらぬ状態を存続させるためには自分達が変わる必要があるというのは、一見、背理に聞こえるが、非常に深い歴史観、政治観を反映しているかもしれない。人間も政治も生き物である以上、惰性や現状維持に拘泥すると生命力が弱るということなのか?軽々に上記の解釈をする気はないが、自らが変わらねばと言う小沢氏の言葉は意味深である。四十年近くも政治の裏表を見続け、いまだに強い存在感を保っている小沢氏は、義侠心に厚い一種独特な昔の政治家の雰囲気が残っている。
日本という国をここまで損壊させた自公政権が、小沢氏を異常に恐れ、メディアを使って小沢氏のイメージダウンという印象操作を必死でやっている事実は、彼がエコノミストの植草一秀さんと同じ位相にあることを物語っている。自公政権に政敵扱いされる者こそ、救国の方向性を宿していると単純に判断しても間違いないと思う。もし、小沢氏が前原誠司氏のように、小泉構造改革派と同じ姿勢を持っていたなら、自公政権は彼を無視するか取り込むはずである。ところが、一貫して小沢氏を強敵扱いしているということは、小沢氏が小泉政権とは対蹠的な姿勢を持つことを示している。
鈴木宗男氏については、日本経済復活の会の定例会で、私も間近で彼の言葉を聞いたが、信用できる人だと確信している。握手した時、それを強く感じた。彼は典型的なケインジアンであり、再配分実行が基本の人である。こういう人はネオリベ勢力には真っ先に狙われる。新自由主義にとってケインジアンは阻害要因だからだ。鈴木宗男氏は国策捜査に嵌められた。その鈴木氏が小沢一郎氏を最高度に評価した事実は重い。