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【選挙 ウワサの真相】「民主空白区は仕掛け…らしい」 残像?幻影?脅威は続く
1月26日8時3分配信 産経新聞
民主党が候補者を立てていない選挙区は、何か「仕掛け」があるらしい−。次期衆院選で注目されるこのウワサは、民主党代表である小沢一郎のキャラクターと関係がありそうだ。
原風景は平成8年秋。選挙制度に小選挙区比例代表並立制が導入されて初めての衆院選「直前」にある。
当時の産経新聞が様子を伝えている。「(東京の)世田谷区玉川田園調布の自宅を、新進党の小沢一郎党首が訪れ出馬を要請した…。出馬を決めた理由を聞かれると『小沢さん(の人柄)です』と即座に答えた」
小沢から、東京5区(世田谷区の一部など)での出馬を要請されたのは、プロ野球ヤクルト監督(当時)、野村克也の妻、沙知代。「あのサッチーに直々に出馬要請した人ですからねえ」。当時取材した記者も振り返る。
「小沢なら、何をしてもおかしくない」。そういう残像が、「民主空白区」に特別な意味を与える。
□ ■ □
「民主党と加藤紘一との連携はあるのか」。ウワサの真意をただそうと、小沢に詰め寄った男性がいた。
昨夏。元自民党幹事長の加藤の地元、山形3区(酒田市など)で独自候補を模索していた民主党の関係者が直接、小沢に聞いてみた。
「民主党がこの選挙区で候補を立てないのは、加藤が選挙に強いからではなく、別の理由があるのではないか」。疑念はうずまく。傍証もある。民主党代表代行の菅直人も時折、加藤と会っているらしい…。男性は疑念を解消しようとしていた。
小沢は即座に言った。
「あんな腰の据わっていない人は相手にしない」
あとは小沢の言葉を信じるしかない。
結局、民主党の山形3区での候補者探しは、党本部の決定で「断念」と決まった。社民党候補を応援する代わりに、1、2区で社民党の応援を得る。仕掛けの選挙区は、野党共闘に装いを変えた。
社民党は冷めた視線も送る。「選挙後に、民主党が加藤にポストを与える約束? そりゃ、うがった見方だ。加藤はもう過去の人ですよ」(社民党山形県連副幹事長の加藤洋一)
□ ■ □
「仕掛けがある」と公言された選挙区もある。兵庫8区(尼崎市)だ。
昨年8月、民主党の選挙対策委員長、赤松広隆の言葉が波紋を広げた。
「(候補者は)決まっているが今は言わない。代表(小沢)が衝撃的に発表したいと話している」
過去4回、ここで勝利しているのは公明党の元国土交通相、冬柴鉄三。民主の室井邦彦が参院に転じて、不穏なムードに包まれた。
公明党の支持母体、創価学会の関係者が、すぐさま走り回った。だが赤松発言の事実確認は取れなかったようだ。
文化人や元スポーツ選手、タレントなど民主党候補として、次々と名前が取りざたされた。
冬柴の地元秘書、平田繁行はいう。「相手に右往左往することなく、自分たちの支持者を固める」。冬柴はコツコツと中小企業回りを続けた。
昨年11月。この地に小沢は現れた。8区に隣接する兵庫7区(西宮市など)の新人候補陣営を抜き打ちで訪問したのだ。
取り囲んだ記者たちが聞く。小沢は答えた。「必ず8区に擁立する。正式に決まれば発表する」
赤松の「決まっているが言わない」と、小沢の「正式に決まれば発表する」。微妙な温度差が仕掛けの存在をにおわせる。
民主党の兵庫県連幹部は「公明の力を兵庫8区に集中させる目的ではないか」と話す。小沢は公明党の組織力を恐ろしいほど知っている。公明に兵庫8区へ集中させ、ほかの選挙区で自民を応援できなくさせようとしているのではないか。選挙後をにらめば、本気で公明にケンカを売るかどうか微妙だ。
「兵庫8区は県連ではなく小沢直轄区。われわれには分からない」。この幹部はそう話す。
小沢の残像か、単なる幻影か。迎え撃つ冬柴は、自転車で尼崎市内を回る日々を続けている。=敬称略
(松本健吾、大谷卓、康本昭赫、金子聡)
◇
≪データBOX≫
民主空白区で最大の目玉は東京12区(北区など)。民主党代表の小沢一郎が、父の代から地盤とする岩手4区(奥州市など)を離れて、東京に国替えするというウワサ。これを民主党幹事長、鳩山由紀夫が語ったため衝撃が走った。
現在、このウワサは沈静化しつつあるとはいえ、東京12区は公明党代表の太田昭宏の選挙区であり、目が離せない。小沢はいくつの「サプライズ候補」を用意しているのか? 比例単独候補の「サプライズ」もあるのか? 公示直前まで憶測を呼び続けることになりそうだ。
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最終更新:1月26日8時3分