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http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20090115-01-0702.html
「民主党政権」誕生を見すえた財務、外務両省の小沢シフト
2009年1月15日 週刊文春
一月五日付で発令された外務省人事が霞が関で話題を呼んでいる。ジュネーブ国際機関政府代表部大使兼ジュネーブ総領事を務めていた宮川真喜雄氏を、本省の国際協力局審議官に呼び戻したのだ。
なぜこの人事に他省庁が関心を寄せるのか。その理由は民主党の小沢一郎代表との関係にある。一九八七年から八九年にかけての竹下内閣当時、宮川氏は官房副長官だった小沢氏に秘書官として仕えた。この時期、小沢氏は竹下登首相の命を受けて単身訪米し、日米間の懸案だった建設市場開放交渉、電気通信交渉を立て続けに決着させるという離れ業を演じている。将来の首相候補として内外に認知されるきっかけとなった活躍を、陰で支えたのが宮川氏だった。
政権交代に備えた小沢シフト。人事の狙いを他省庁はそう読んだのである。というのも、財務省の先例があるからだ。
民主党関係者が解説する。
「宮川氏と一緒に秘書官を務めていた財務省の香川俊介主計局次長が最近、小沢事務所に頻繁に出入りしている。『俺の所には大蔵がよく来る』と小沢さんもご満悦です。財務省にならって外務省も宮川氏を日参させ、小沢さんとのパイプを太くしておこうという腹でしょう」
昨年十一月の党首会談で、小沢氏が麻生太郎首相に「臨時国会に二次補正予算案を出せない、間に合わないと言う財務省の役人がいるなら、ここに連れてきてくれ」と迫ったのも、「内情は全部知っている」という自信があればこそだった。
外務省幹部の一人は、
「うちは麻生外相時代に大変お世話になっている。麻生さんの旗色が悪いからといって、手のひらを返すようなことはできないし、しない」
と財務省との違いを強調する。もっとも、小沢氏とのパイプづくりの必要性は痛感している様子で、
「民主党には菅直人代表代行を筆頭に官僚を敵視する人が多い。抑えられるのは小沢さんだけ」
と語る。菅氏が代表時代にまとめた民主党の政権構想には「各省庁の次官クラスにはいったん辞表提出を求める」「霞が関の年功序列人事を見直し、民間人や改革派官僚などを積極的に登用」などの改革案が並んでいる。
小沢氏がこれを採用するかどうか、霞が関は気が気でない様子で、これも小沢詣での背景になっている。