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http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=740
ロシア当局は人権活動家の迫害をやめ、人権活動家たちの殺害に関与した者の捜査に尽力すべきである、とアムネスティ・インターナショナルは世界人権デーに先立ち声明を出した。 「ロシア当局が、社会が機能するために不可欠な人権擁護活動家に対する尊重と保護を怠り続けていることは、国際的な義務違反にあたる。さらに、そのことが活動家の生命を危険にさらしている」と、アムネスティ・インターナショナルのヨーロッパ・中央アジア部長ニコラ・ダックワースは述べた。 アムネスティは、拘禁施設における拷問、虐待に反対する活動を行っているNGOの代表アレクセイ・ソコロフを即時に保釈することを求める。ソコロフは、地方の法執行官の汚職についても調査していたが、2009年5月に、2004年の強盗事件に関与したという容疑で拘束された。 アムネスティは、ソコロフは合法的な活動を理由に起訴された「良心の囚人」の可能性が高く、公正な裁判を受けられない危険性があると考える。 「メモリアル人権センター」の代表オレグ・オルロフもまた、仲間の活動家であるナタリア・エステミロワが殺害された事件についての声明でチェチェン大統領ラムザン・カディロフに言及したために名誉毀損の罪で収監されているのであれば、「良心の囚人」である可能性がある。 「公職にある者たちは厳格な調査を受けることを覚悟すべきであり、自らの行動、発言に責任を負わなければならない」と、ニコラ・ダックワースは述べた。 「表現の自由の権利が法律で制限されることもありうるが、オレグ・オルロフへの迫害はまったく行き過ぎた表現の自由の侵害である」 オレグ・オルロフは前述の声明のために民事訴訟で名誉棄損の判決を受け、すでに罰金を科せられている。 「これらの事件は、ロシアの人権擁護活動家が活動する環境を如実に示している。事件は、人権擁護活動家による当局への批判を抑え込むためなら、当局は何でもやるつもりだということを明らかにしている」と、ニコラ・ダックワースは述べた。 一方、チェチェンで活動していたナタリア・エステミロワやザレマ・サドゥラエワなどの人権擁護活動家の殺害事件は、いまだに解決されていない」 10月31日、人道NGOのメンバーであるザレマ・ガイサノワはグロズヌイの自宅で誘拐されたが、その当時、同地域ではカディロフ大統領によって軍事演習が行なわれていたと伝えられている。ガイサノヴァはそれ以来消息を絶っており、その安否が非常に心配されている。 「当局を批判する人権擁護活動家や独立系ジャーナリストに対する迫害は、ハラスメントにあたり、国際人権諸条約の締約国としての責任に反する」 「私たちは、人権擁護活動家や人道支援活動家に対する攻撃をやめさせるための、ロシア政府による確固とした、実際の取り組みが見たい。人権侵害に責任ある者たちが裁判にかけられる環境を作り出すのは、ロシア政府の政治的意思にかかっている」 アムネスティ発表国際ニュース |