★阿修羅♪ > 国際4 > 646.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
自由世界を統率できなくなった米国
http://www.asyura2.com/09/kokusai4/msg/646.html
投稿者 まりお 日時 2010 年 1 月 06 日 13:25:38: igp8wnzHgZSDs
 

(2010年1月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
記事転載元:http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2495

1945年以降ずっと、米国は「自由な世界」のリーダーたることを自認してきた。ところが今、オバマ政権は国際政治の舞台で、好ましくない意外な事態の展開に直面している。発展途上国の中で戦略上最も重要な4大民主主義国家――ブラジル、インド、南アフリカ、トルコ ――が、次第に米国の外交政策と反目し合うようになってきたのだ。

 これらの国は大きな国際問題について常に米国の側につくのではなく、それと同じくらいの確率で中国やイランなどの専制国家と歩調を合わせる。

 米国はこうした事態に気づくのが遅かった。恐らくは、それが非常に意外であり、不自然なことだったからだろう。大半の米国人は、仲間の民主主義国家は国際問題について、自分たちと同じ価値観や意見を共有するものだと考えている。

 前回の大統領選の最中、共和党の大統領候補だったジョン・マケイン議員は、専制国家に対抗する民主主義国家の国際同盟の形成を訴えた。バラク・オバマ大統領の上級顧問の中にも、民主主義国家の国際連盟について熱心に論じる人がいた。
民主主義国家とて自然と結束するものではない

 しかし、ここへきて、世界の民主主義国家が自然と結束するという前提は、根拠がないものだったことがはっきりしてきた。それを裏づける一番新しい材料は、コペンハーゲンで開催された気候変動サミットで見られた。


「不十分ながら前例のない合意」、COP15で米大統領

 米国の代表団は協議の最終日に、オバマ大統領と南ア、ブラジル、インドの首脳の間で一対一の首脳会談を設定しようとしたが、ことごとく失敗した。インドの代表団に至っては、マンモハン・シン首相が既に空港に向けて出発したと言って会談を断った。

 このため、オバマ氏は中国の温家宝首相との土壇場の首脳会談に駆けつけた際に、温首相がほかでもないブラジル、南ア、インドの首脳たちと既に交渉を始めていたことを知り、多少馬鹿を見た気がしたに違いない。

 米国大統領がテーブルに着けるよう、その場にいた各国首脳が席を詰めなければならなかったことは、象徴的だった。

多くを物語るコペンハーゲン・サミット

 起きているのは、そんな象徴的な出来事ばかりではない。コペンハーゲン・サミットでは、ブラジル、南ア、インドの3カ国は、途上国であるという地位が民主主義国家であるという地位よりも重要だと判断した。

 これら3カ国は中国と同じように、途上国の温室効果ガス排出量の上限を米国や欧州連合(EU)の排出量よりも低いレベルに設定することは、根本的に不公正だと主張。既に大気中に放出された二酸化炭素(CO2)の大部分は、工業化が進んだ西側諸国に責任がある以上、なおのことだ、と訴えた。

 ブラジルと中国の指導者たちが全く同じきつい冗談を口にしたことが、現状を雄弁に物語っている――彼らは米国のことを、宴会でがつがつ飲み食いした挙句、隣人たちをコーヒーに招いて、勘定を分担するよう頼む金持ちになぞらえたのである。

 もし気候変動が孤立した事例だったとすれば、この一件は必然的に貧富の差で各国が線引きされる、重要ながらも例外的な問題として一蹴できるかもしれない。

 だが実際、ブラジルと南ア、インドとトルコ――それぞれ中南米、アフリカ、アジア、大中東圏において最も重要な4大民主主義国家――を見ると、米国、あるいはもっと広範な「民主主義国家の共同体」にとって頼りになる同盟国は一国たりともないことは明白だ。


米国にとって頼りになる同盟国は?
カダフィ大佐、「南半球版NATO」構想を呼び掛け 南米アフリカサミット

 ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領は過去1年間、中国と実入りの大きい石油協定を結び、ベネズエラのウゴ・チャベス大統領を擁護するような発言をした。そのうえ、イランの大統領選に際してはマハムード・アフマディネジャド大統領の「勝利」に祝いの言葉を述べたうえ、ブラジル公式訪問に招いて同大統領を歓迎してみせた。

 一方、南アは2006年から2年間、国連安全保障理事会の非常任理事国を務めた際、毎度のように中国、ロシア両国と歩調を合わせ、人権問題に関する制裁決議を阻止したり、ジンバブエ、ウズベキスタン、イランなどの独裁政権を擁護したりした。

 また、冷戦時代は米国の重要な同盟国と見なされ、その後はイスラム教国の中で唯一、世俗主義を取る親欧米派の民主主義国と称えられたトルコも、もはや西側にとって頼りになる同盟国ではない。米国が主導したイラク侵攻以来ずっと、トルコの世論調査には、かなり強い反米主義が表れている。

 穏健なイスラム主義を掲げる公正発展党(AK党)政権は、中東における米国の敵――ハマスやヒズボラ、イランなど――に積極的に関与する一方、イスラエルに対する敵対姿勢を強めて米国を警戒させた。

 一方、インドの指導者たちは、米国と「特別な関係」を築いたことを大事にしているように見える。しかし、そのインドもしばしば、気候変動から新多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)、イランやミャンマーに対する制裁追求に至るまで、様々な国際問題で米国に反対する立場を取る。


途上国としてのアイデンティティー

 では、一体何が起きているのだろうか? その答えは、ブラジル、南ア、トルコ、インドはいずれも、民主主義国家であるというアイデンティティーが今、白人が支配する豊かな西側諸国に属さない途上国としてのアイデンティティーと拮抗している――あるいは、それに負けている――国だということである。

 4カ国はすべて、国内においては自らを社会正義の擁護者と見なし、国外においてはより公正な世界秩序の擁護者と見なす与党を戴いている。

 ブラジルの労働者党、インドの国民会議派、トルコのAK党、南アのアフリカ民族会議(ANC)はいずれもグローバリゼーションに適応したが、グローバル資本主義、そして米国に対する昔からの疑念を払拭したわけではない。

 オバマ氏は、前任のジョージ・ブッシュ氏よりは格段に好ましい人物だと見られているが、それでも彼が米国大統領であることには変わりない。台頭するグローバルな新興勢力として、そして発展途上国として、ブラジル、インド、南ア、トルコはしばしば、民主主義の米国よりも台頭する中国との方が共通点が多いと感じるのだろう。


By Gideon Rachman  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2010年1月06日 17:33:47
クリスマスに起きた,ノースウエスト機爆破未遂事件がアルカイダの仕業という米国の主張を,世界のインテリジェンスコミュニティーでは、またトリックかよ、10年1日だな、と笑っていると思います。一般民衆レベルは騙せても,インテリジェンスコミュニティーは、手練手管を分かっているはずです。この事件で、米英は,本当に信用の失墜を決定的に深めたと思います。つまり、米英についていくのは、ほとほと馬鹿らしい,そう思ったと思います。鼻白む思いでしらけてますよ、きっと。阿修羅当たりで,あきれられて笑われているぐらいですから、もう、どうしようもないですよ。ブッシュークリントングループ、こんな茶番が通用すると思ってるんですかね。無惨な老醜ですよ。

2008年BBC製作のドキュメンタリーで、CIAの複数幹部にアルカイダは,そもそも実在しない、と暴露されているわけで、この映像資料を世界のインテリジェンスコミュニティーは当然手元においていますから、彼らの間で横断的にその情報が伝えられたばかりか、各国の首脳部、政治指導部にもその点は報告されているはずです。各国首脳部は,米英首脳部に対してしらけ切っていると思いますよ。大半の国が,米英についていかなくなっている裏の事情に,「アルカイダ話の魔法」が解けてきたことも作用していると思われるのですが。


2001年9月11日、「4機の旅客機が,アルカイダのメンバーによって乗っ取られた」、などというのが、そもそもおとぎ話だった、ということも、じわじわと明らかになりつつあるタイミングに入って来ていると思います。

この日、アルカイダは誰も乗っていないでしょう。BBCでのCIA幹部が自らそもそもアルカイダは実在したことがない、といっているのですから、われわれが,いや,乗っていただろ、と言う方が、つまりそれを前提とする論考がそもそもおかしくなってきてしまっている一種ねじれ現象、反転がおきてしまっています。

上記、英国ファイナンシャルタイムズ紙資料室がBBCの上記映像資料、手元に置いていないはずはないですよ。アメリカ離れの原因が、当局者の間でアルカイダ話のウソがばれていることも一因となぜ書かないんですかねえ。

ともかく、中国、ロシア,インド、南米をはじめ、米英に誰もついていかなくなる潮流に入っていると思います。やれ地球温暖化ゴッゴとか、イエメンアルカイダテロだとか、トリックには飽きたよ、おまえらもう勝手にやってろよ、おまえらは正体見たり枯れ尾花、昔の名前で出ています、程度だよ、といったところでしょう。


02. 2010年1月07日 01:14:13
アルカイダが実在するかどうか
ということは組織名称の問題なので脇に置いといて

自ら破壊したのに他国のせいにして難癖をつけ
武力攻撃して富を収奪するアメリカの手口には
あのイギリスでさえアホらしくてこれ以上付き合えねぇよ
ってことでしょう


03. 2010年1月07日 13:53:32
911のこの日、アルカイダ役として雇われた人間すらも,誰1人、乗っていないだろう。なにせ当局が直ちにそのように手際良く顔写真見せて大本営発表しているだけで客観的証拠が何一つないからねえ。



04. 2010年1月08日 17:23:09
 キューバのグアンタナモ基地の拷問施設あまりに残虐との批判に答えて閉鎖。
今回の飛行機内での爆破事件にグアンタナモに収容されていた奴が関わっていたとの情報があるんで拷問施設は閉鎖しない。カネカかる。評判悪い。恨み買う。
 イエメンから撤退する。イエメンのアルカイダが騒いで紛争拡大、コレに介入撤退延期。カネカかる。兵隊死ぬ。
 イラクから撤退 ゲリラが騒ぐイランが騒ぐ 撤退延期 カネカかる。恨み買う。
 アフガンから撤退。NATO軍狙われる。死者増える。アメリカの言う事に乗っかって土人殺したい放題、だけど土人は大歓迎してくれるはずと来てみれば果てしない消耗戦。アメリカはいいさ、ガードマン会社に戦争やらせりゃいいんだ、だけど俺たちや自分の兵隊の犠牲、目的がないことによる人心荒廃だ。結局カネカかる、恨み買う。

 アメリカもエライ人たちに惚れられましたね。帰るというと離れたくないって縋りつかれる。振り払おうにも離してくれない。一緒にいていいことあるわけでもないんでエライ迷惑。カネかかって仕様がない。評判悪くなる。国内が動揺し始める。
 ところがちゃんと利益を得る人もいる。
ガードマン派遣戦争会社 競争相手がいないんで料金は言い値。
兵器屋注文大きくないけど細く長く途切れることなくボチボチでんな。
国内医療産業 発狂精神異常者、身体障害者激増、顧客激増。
もとよりアメリカの医者の数は既得権益維持のため少なくしてある。
論文の材料に事欠かない。医者のエリートぶりが際立つ。
凶暴なロリコン エキゾチシズム漂う彫りの深い美少年オカマ掘り放題、しゃぶらせ放題。何なら俺たちがシャブって新鮮なスペルマで戦闘力アップだ。帰国してからのゲイライフのテクニックも向上だ。もちろん美少女、美幼女もやりたい放題だ。抵抗したら殺せばいい。幼い膣の感触、ア〜たまんネェ。

05. 管理人さん 2010年1月08日 18:08:09: Master
>>04 最後の3行が、阿修羅へ投稿する表現としてはふさわしくないので削除

  拍手はせず、拍手一覧を見る

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。