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【漢検のみならずTOEICにも疑惑発覚】日本の英語教育は「TOEIC対策」一辺倒でいいのか?【JANJAN】
http://www.asyura2.com/09/kokusai4/msg/634.html
投稿者 一市民 日時 2009 年 12 月 30 日 15:28:09: ya1mGpcrMdyAE
 

http://www.news.janjan.jp/culture/0912/0912294888/1.php
日本の英語教育は「TOEIC対策」一辺倒でいいのか?
メアリー加藤2009/12/30


 年末に発表される「今年の漢字」。昨年は「変」で、今年は「新」とのこと。
 その漢字検定協会の創業理事長父子が背任容疑で逮捕されたのは今年の出来事だ。(5月19日)
 この事件を受けて、本年度第一回の志願者が3割以上減った(90万人⇒62万人)というニュースもあった。

漢検が事件後初の一般向け検定実施 志願者は3割以上減 (産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090621/trd0906211808008-n1.htm

 公益法人であるがゆえに、過剰な利益をだしてはならず、ましてやそれを私(わたくし)するというのは、勿論許されない。
 しかし、そのこと(トップの不祥事)と「検定の質、意義」とは別問題だとも思う。

 子供たちも含め、日本人がテストを目標に「言葉・日本語・漢字の知識を増やす」こと自体は素晴らしいことだ。「はじめに言葉ありき」(ヨハネ伝)。
 言葉(日本語であれ英語であれ何語であれ)は大事だ−−−。

 他方、太平洋をはさんでここ米国から見て、日本から「グローバル化」「国際化」という掛け声が聞こえてきて久しいが、その重要手段である言葉(英語)力についてはどうもかんばしい向上・進展があるとは思えない。

 製造業を中心に戦後日本の経済復興を引っ張ったTQC (Total Quality Control)のデミング博士は「的確なAssessment=測定がないものは改善されない」と言った。

 この点からしても、日本の英語教育については、その測定のde facto(=事実上の)標準化してしまったTOEIC(Test of English for International Communication)一辺倒という実態は、後述のごとく改善されなければならない。

 そんな折、TOEICを実施する公益法人国際ビジネスコミュニケーション協会 (IIBC)のトップについての不祥事がJapan Timesに掲載され、それを日向清人氏(慶応外語)が鋭く解説している。

TOEICこぼれ話
http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2009/08/toeic_9.html

 「8月11日にジャパンタイムズが TOEIC に関しての楽屋落ち的な特集記事を掲載しています。TOEIC no turkey at 30という記事 で、タイトルは、30周年を迎えたTOEICが押しも押されもしない存在に成長していますという意味のものです。」

TOEIC no turkey at 30
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/fl20090811zg.html

(続)TOEICこぼれ話
http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2009/08/toeic_15.html

 「先週から始まったジャパンタイムズによるTOEIC特集の連載が、ここに来て、立花隆の田中金脈追及劇のような厳しい姿勢に転じています。きょう、オンライン版に掲載された記事は、タイトルからして、Where does the money go? と、ストレートです。
"the money" という言い方は "that money" と同じですから、『あれだけの、あのお金、果たしてどこに流れて行くのか?』というトーンの見出しです。」

The Japan Times
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/fl20090818zg.html

 要するに年間170余万人(韓国を含めた世界では300万人を超す)が受験、80-90億円のテスト料などの収入のある公益法人を理事長が私物化しているということだ。

 日向氏はさらに「TOEICからの申し入れ」という鋭いフォローをしている。

TOEICからの申し入れ
http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2009/11/toeic_16.html

 しかし、これも先の漢検の例をなぞれば、そのこと(不祥事)と「検定の質、意義」とは別問題だ、という意見もありえよう。

 ところが、TOEICの場合は、ネットでちょっと調べるだけで、
「そもそもその検定の質、方法、意義に問題あり」という主張、論文が上がってくる。

 たとえば、前述、Japan Timesの寄稿者であるJAMES McCROSTIE氏の主張をネットで手繰っていくと、JALT(*)の季刊誌2006年
秋号(Volume 14, Issue 2)の同氏の論文に至る。

A Letter from the Editor
http://jaltcue-sig.org/files/OnCUE/14.2content.pdf

(*)JALT(The Japan Association for Language Teaching全国語学教育学会)=(いわゆる)ネイティブを主体とする英語教育者の集まり

 そこで(30−32ページ)、JAMES McCROSTIE氏は 「Why Are Universities Abandoning English Teaching for TOEIC Training? :なぜ大学ではTOEIC対策にかまけて、英語教育を放棄してるのか?」という鋭い問題提起をしている。(以下、意訳を含む筆者の抄訳)

 「TOEICでは英語のスピーキングとライティング能力は測れない(*)。多くの大学では英語教員にTOEIC点数の向上を強いたり、単位認定に使ってる。しかし、それは学生の英語を使う能力の向上への努力を放棄していることだ」とある。

(*)その後、IIBCはスピーキングとライティングのテストを導入しているが、その成果のほどは未詳。

 そして、これを受けて早稲田大学のRobert Brock氏は
 「Why is the TOEIC So Popular? :どうしてTOEICはそんなにポピュラーなのか?」を解説をしている。(33−34ページ)

 「TOEICには確かに問題も疑問もあるのだが、日本と韓国での就職時における資格問題に直結しており、つまり高得点だと有利になるからだ」

 即ち、企業側のニーズがあり、それに呼応してのTOEIC対策ということだ。では採用企業側で後述のごときTOEICの本質を理解しているのだろうか? ここでは、いたちごっこの悪い循環現象となっている。

 また、平成14年7月12日発表で、文部科学省が「英語教員が備えておくべき英語力の目標値の設定を(英検、TOEFLと並び)「TOEIC730点程度」としたことも背景の一つであろう。

「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想の策定について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/020/sesaku/020702.htm

 今回の不祥事件報道を含めて、筆者は多くの日本の英語教育者関係、企業の国際事業関係者に、これら「TOEICの不具合、不都合」のことを尋ねて見たが、それを意識している人は多くなかった。
(出所=Japan Times=が英語版だから情報が広がらないということなら、英語教育界の話としては不思議だ−−)

 ある出版社の幹部は「TOEICが問題なしとしないのは承知している。
 しかし、TOEIC対策を全面に出すと(本が)売れる」と本音を吐露している。
 事実、TOEIC対策本は書店に氾濫している。

日本の英語教育は「TOEIC対策」一辺倒でいいのか? | 書店に氾濫する「TOEIC対策本」(撮影すべて筆者)
書店に氾濫する「TOEIC対策本」(撮影すべて筆者)
 筆者は、「(学位商法と同列に扱うのは)やや酷だが」という前置きで日本と韓国で大部分という実態を「世界基準」とするTOEICの広告・広報姿勢に疑問を呈した。

「米国大学(院)学位商法」の危険性―英語教育界に進む汚染
http://www.news.janjan.jp/world/0608/0608260132/1.php


 そこでリンクした「受験者の2人に1人は日本人」という解説を含め、TOEICの実態については、ネットで検索すると多く、それももう数年も前から言われてることが出てくる。

受験者の2人に1人は日本人!? TOEICは国際社会に通用しない
http://allabout.co.jp/study/toeic/closeup/CU20021212A/index.htm

 その文中にある、立教大学院の鳥飼玖美子教授がその著書『TOEFL(R)テストTOEIC(R)テストと日本人の英語力』(講談社新書)の中で「資格主義から実力主義へ」と訴えているのは2002年のことだ。
 その帯には「”英語力”を根本から考え直せ!!」とある。

日本の英語教育は「TOEIC対策」一辺倒でいいのか? | 『TOEFL(R)テスト TOEIC(R)テストと日本人の英語力』
『TOEFL(R)テスト TOEIC(R)テストと日本人の英語力』
 「今年の漢字」にならって言えば、「変(へんだなあ)」(2008年)を2009年に置き、来る2010年こそ「新(あたらしく)」(2009年)の字を当て、それをベースに英語教育について「事業仕分け」をしてはどうだろう。


関連リンク:
はてな読み(TOEICのこと)
http://d.hatena.ne.jp/rhb/20091202/p1

TOEICの正体はベルカーブ (2006年07月24日)
http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2006/07/toeic_2.html

(上)TOEICブームの虚実:社会的責任という見方 (2006年07月26日)
http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2006/07/toeic_1.html

(下)TOEICブームの虚実 (2006年07月27日)
http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2006/07/toeic_3.html

http://www.glocom.org/special_topics/colloquium/200104_dan_re_thinking/index.html
 Daniel P. Dolan (GLOCOM)氏が論文
「Thinking English Language Education for Professionals in Japan :日本における専門家向けの英語教育を考える」で
「Is TOEIC Really the Answer? TOEICが正しい方法なのか?」と訴えているのは2001年のことだ。
 
 そこでの主張は:
「海外勤務や国際業務担当者に必要な英語力をTOEICは測定できるのか? 答えはNoだ。TOEICには口頭英語力測定の要素がないからだ」と鋭い。  

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コメント
 
01. 2009年12月30日 16:44:35
留学経験のある自分の経験として、日本で売られている英語教材は全く価値がない。
そんなものに金をかけるのならすぐに英語圏に行くことの方がよっぽど上達する。
日本の英語教材で使えるのは『ラジオ英会話』のみ。

02. 2009年12月31日 22:30:37
日本の英語教育は、戦後GHQと日本政府の密約で日本人を奴隷として使うべく基礎教育が制定されたのだから、何を今更当たり前です。アメリカ人にとって日本人は手下。余計な言葉を学ばれれば日本人に本質を知られてしまい全ての欺瞞が発覚し日本人が気前良く金を献金しなくなってしまう。幸いなことに一応今はネイティブだと信じることで幸せになり優越感に浸っている英語ネイティブな日本人女性がアメリカを擁護してくれるから、欺瞞はバレていない。占領国にとって余計なことを知られるのは占領国が撤退させれることを意味する。私はむしろ間違った辞書、間違った教科書、間違った教育の上でここまで英語を駆使できる様になった日本人は相当賢いと思う。同じ立場ではアメリカ人だったら読み書き会話全てNGですよ。留学したって辞書が間違っていたら同じこと。本当に知っているとは言えない。英和辞書を最初に作った人誰?っていう質問に答えられる人どれだけいる?(本当は公開されていないけど)というところで分かるはず。所詮国民と財界&官僚は別の次元の住民であり、財界と官僚は合衆国の国民なのです(ただし残念ながら創価学会という頭がかち割られてしまった人たちに侵食されるハメに)。公務員の殆どは合衆国公務員と麻薬マネ−ロンダリングに貢献するためだけに存在する大使ですな。要はそのために貢献する程度に英語が出来ればいいですよということなのです。

03. 2011年2月01日 03:29:33: 0ubgrB25ul
TOEICだけじゃないぞ。近視眼の英語学習者たちよ。

ETSという機関は一民間機関のくせにアメリカやイギリスの高等教育機関進学試験を一手に引き受ける悪徳ブローカーだ。

ETSはTOEFLという欠陥テストで全留学生を選別する上にGREというこれまた全く、本来の適正とは関係ない暗記テストでほぼ全米の全ての大学院の入学試験となっているのだ。

自由の国であるアメリカが日本の共通一時以上の統制試験で学生を選別しているのだ。

で、このETSという機関は反米的な国には試験センターを設けていず、受験生は当然親米国へ入国することが困難なので、必然的に反米国からの学生を排除している。

まあ、アメリカの高等教育は早晩崩壊するだろうが、その原因の一環はこのETSにある。

また世界覇権のパートナーの英国はこれまたブリテッシュカウンシルという親英プロパガンダ機関を世界中に張り巡らして、IELTSという試験を行っているが、これら二つの機関は英語というパックスロマーナ下のラテン語に相当する世界支配言語を世界中に普及する覇権の尖兵役を担っている。

また、これらの試験料は日本語能力試験の1500円程度に比べると途方もない高額でIELTSの160ドルからGREにいたっては190ドルだ。

おまけに試験結果の送付に30ドル程度聴取するあこぎ振りだ。

みなさん、まちがってもTOEICみたいな何の価値もない試験を受けないでください。当然完全コンピューター化したTOEFLも完全な欠陥試験です。


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