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[ベルギー発] チョコレートやビールの本場として知られるベルギー。九州ほどの国土に約1,000万人が暮らすこの国はヨーロッパでも小国の部類に入るが、首都ブリュッセルには欧州連合の本部があり、欧州政治の拠点となっている。
しかし、米FOXの報道によると、人口100万のブリュッセルにも今や多くのイスラム系移民が定住しており、スウェーデンのマルモと同様の問題を抱えている。
ベルギーは労働力の不足を補うため、1960年代から70年代にかけ、モロッコやトルコから移民を受け入れてきた。しかし、彼らがベルギー社会に溶け込むのは容易ではなく、現在に至っても孤立したままだという。移民人口に関する確かな数字はないが、ブリュッセルの場合、人口の25%を占めるとみられている。
このような状況の中、保守派のベルギー人は将来に不安を抱いている。フラームス・ベラング党(極右民族主義政党)のフィリップ・デヴィンテル氏は取材に対し、「ゾッとしますね。ブリュッセルに住む誰もが脅威に感じています。いいですか、ここはヨーロッパの首都ですよ。それが10年から20年以内にイスラム化するんですから」と述べている。(注:イスラム化とは、この場合、イスラム系住民が人口の過半数を占めることを意味すると思われる)
一方、リベラル派は現実を受け入れ、共存への道を模索している。ブリュッセルは19のコミューン(自治体)から成り立っているが、そのうちの一つ、モレンベークはイスラム系住民の割合が最も高い地区の一つだ。モレンベークのフィリップ・ムロー市長(社会党系)は、ベルギー人も異教徒らも共存することを学べると考えている。「現実的にいくべきです。彼らはここにいるんです。比較的多人数で、さらに増え続けているんですよ。我々の子供や孫たちに内戦を経験させたいのか、それとも和平を実現するのか、ということなんです」と同市長は言う。
市内にはいくつかのモスクが存在するが、そのうちの一つで、メジャーなモスクのイマーム(指導者)も市長と似た意見で、同じ船に乗った運命共同体として、船が沈まないよう皆で協力すべきだと話しているという。このモスクには毎週金曜日、数千人のモロッコ人が祈祷のために集まり活気に満ちている。
しかし、取材クルーがイスラム系の居住区を撮影した際には、警察の護衛つきでなければならない程、危険であったという。さらに、路上犯罪と反欧米感情の二重の危険があるからと、車外に出ないほうがいいと忠告されたそうだ。
保守派のベルギー人らは、ブリュッセル市内にイスラム系の入植地が出来つつあるといい、政府はイスラム社会をなだめるため譲歩していると批判している。先に登場したデヴィンテル氏などは「イスラム教徒が我々の社会に組み入れられるのではなく、我々の社会がイスラム過激派の要求を飲んでいるわけです」と憤慨している。
さらに、モレンベークがイスラム聖戦士の温床であると指摘する声もあったりするのだが、実際、ベルギーでは過去数年間に数十人の北アフリカ人がテロ行為で起訴されている。
ヨーロッパでは最初にイスラム系移民が過半数を越えるのはどの大都市かといった憶測が飛び交っているという。そして、それはブリュッセルかもしれないのだ。
最後に、レポーターは次のように結んでいる。「アメリカがヨーロッパから学ぶことがあるとすれば、それはイスラム社会の孤立はとても高い代償を伴うということです」
http://omoroid.blog103.fc2.com/blog-entry-405.html
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