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7月11日19時12分配信 CNN.co.jp
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090711-00000011-cnn-int
(CNN) パキスタン軍高官は11日、同軍がアフガニスタンの政権を追われたイスラム強硬派勢力タリバーンの最高指導者で逃亡中のオマール師と接触を続け、もし必要なら米国との交渉の席に同師や他のタリバーン司令官を同席させることが可能との考えを明らかにした。軍のアッバス報道官がCNNの取材で述べた。
パキスタンの軍統合情報部によるタリバーンとの接触は以前から指摘されていたが、報道官の発言が事実なら、これを公式に裏付けることになる。軍統合情報部とタリバーンとの関係は、旧ソ連によるアフガン侵攻、イスラム勢力による抵抗の時代にさかのぼるともされる。
アッバス少佐は会見で、米国とタリバーンの交渉仲介の見返りとして、パキスタンはカシミール地方の帰属権などをめぐり対立するインドとの関係で米国の譲歩を期待すると述べた。同時に、長年にわたるアフガン紛争の解決策を求めるオバマ米政権を支援するための仲介ともしている。ただ、タリバーンとの接触は、パキスタン軍による物的支援を意味しないとも述べた。
タリバーンは2001年末の米英軍事作戦で政権を追われたが、ここに来て爆弾テロなど新たな手口を取り入れ、米軍や北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)に攻勢を掛けている。アフガンと国境を接するパキスタン北西辺境州、政府直轄部族地域にも同調勢力が拠点を築き、越境攻撃や国内でテロ攻撃を重ねている。
オバマ米政権はアフガンをテロとの戦いの主戦場と位置付け、約2万1000人の増派も決定。今年8月のアフガン大統領選をにらんだ治安改善で、米海兵隊らは今月初めから、タリバーン掃討の大規模作戦を南部ヘルマンド州で実施している。
ただ、米政権内には軍事力行使だけではアフガン紛争を解決出来ず、政治、経済両面での手段が必要との認識もある。
軍統合情報部のグル元長官も米国とタリバーンの対話の場を設定出来ると強調。この場合の相手はオマール師しかいないとも述べた。元長官は、タリバーンとの関係が深いことで知られる。タリバーンは米国などとの交渉の前提条件としてアフガンからの全外国軍の撤退を突き付けているが、グル元長官は米国の譲歩があれば撤回させることも可能との見方を示した。
一方、 アフガニスタン・パキスタン問題担当のホルブルック米特別代表は、アッバス報道官の発言に関連し、タリバーンが国際テロ組織アルカイダとの関係を断ち切らない限り、米国とタリバーンとの対話は有り得ないとの考えを示した。