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http://mainichi.jp/select/world/mideast/news/20090703k0000m030107000c.html
イラン:国営TV「米誌記者が偽りの記事書いたと告白」(毎日新聞)
【テヘラン春日孝之】イラン国営衛星テレビ・プレスTVは1日、大統領選後の混乱の中で当局に逮捕された米誌ニューズウィークのマジアル・バハリ記者(41)が「偽りと偏見に基づく記事を書いたと告白した」と伝えた。当局は、再選挙を求める改革派の抗議運動の背後に「西洋メディアの陰謀がある」と主張している。
バハリ氏はカナダ国籍を持つイラン人。イランを10年以上取材してきたが、先月21日にテヘランで逮捕され、拘置中の同30日に記者会見して「告白」した。
バハリ氏は「西洋メディアはさまざまな国で『静かな革命』の準備をする。体制転覆は、その決定的な役割なしには達成できない」と述べた上で、「(我々は)西洋的なものを近代的で民主的だと紹介する一方、(転覆の対象を)かたくなで非民主的であり、改革運動が国民に支持されていると描く」と説明した。
さらに、「今回も(国内の混乱を扇動する活動は)投票日の数カ月前から始まった」と語った。バハリ氏は逮捕後、弁護士や家族との面会も認められていないという。
ニューズウィーク誌(電子版)は1日、「バハリ氏が、イランで無責任な報道を進めた西洋メディアに加担したというイラン国営メディアの非難に強い異議を唱える。長年、正確かつ公平な報道で尊敬されてきたバハリ氏の即時釈放を求める」との声明を発表した。
改革派のハタミ前大統領は1日の声明で「カメラの前での告白は、使い古された手法であり、圧力の下での告白は妥当性がない」と批判した。
一連の混乱の中で、国営テレビは抗議行動の参加者が逮捕後に「敵(西洋など)からそそのかされ、デモに加わった」などと話す「告白映像」をたびたび流してきた。