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英労働党大会 ニュー・レーバーは死んだのか (1/2ページ) - MSN産経ニュース
ブレア党首が登場した1994年の英労働党年次党大会は「ニュー・レーバー!(新労働党)」の歓喜に包まれた。それから14年。未曾有の金融危機に襲われたブラウン首相率いる今年の大会にニュー・レーバーの文字は見当たらなかった。地方選や下院補選で連敗が続き、基礎票固めのためオールド・レーバーへの配慮が必要になったからだ。欧州でも中道左派の退潮が目立つ中、「ニュー・レーバーは死んだ」との声も聞かれる。(英中部マンチェスター 木村正人)
英銀大手ロイズTSBによる同HBOSの救済合併に奔走し、金融危機の拡大を防いだブラウン首相は23日の演説で、経済悪化の難局を乗り切るため党の結束を強調。食料・石油高騰への援助策、住宅減税、子育て支援を打ち出す方針だ。
金融危機への対応で労働党の支持率は回復。21日付英紙インディペンデントの世論調査では、8月に21ポイントも水を開けられた保守党との差は12ポイントに縮まった。党首選を求めた下院議員の反乱も不発に終わった。
保守票の取り込みを狙って保守党の「青」を強調した昨年の大会から一転、今年は労働党の「赤」が前面に押し出された。政策でも、非熟練労働者の移民規制や最低賃金引き上げなど労働組合に配慮したものが目立っている。
ブレア氏は、生産手段と輸送の国有化を党綱領から削除し、労組の影響力を弱めて市場主義を取り入れる「第三の道」を提唱、97年の総選挙で418議席を獲得し保守党から18年ぶりに政権を奪取した。しかし、イラク戦争で人気は急落し、2005年の総選挙では356まで議席を減らした。
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080923/erp0809232034008-n1.htm
英労働党大会 ニュー・レーバーは死んだのか (2/2ページ) - MSN産経ニュース
すでに政界を引退しているオールド・レーバーの大御所トニー・ベン氏(83)は「サッチャー元首相の新自由主義を採用しないと選挙に勝てないと、ブレア氏らが掲げたのがニュー・レーバーだ。しかし、労働党は労働者の党で、ニュー・レーバーはかりそめの姿だった」と指摘。今回の金融危機も「これまで金融市場を規制してこなかったツケだ」と手厳しい。
16歳で入党した生粋の労働党員メガン・ウォーンさん(66)も「政権奪取のため労働党をニュー・レーバーとして売り込んだだけ」と語る。中産階級の心をとらえたニュー・レーバー効果も次第に薄れ、97年に40万人を突破した党員数は昨年、結党以来最低の17万人まで落ち込んだ。
ロンドンから北西約150キロの工業都市、コベントリー市。同市議会は99年には労働党が44議席、保守党は8議席だったが、今では労働党24議席、保守党27議席と逆転された。同市のレネット・ケリー議員は「ニュー・レーバーは色あせてしまったが、官と民が協働してよい社会を築いていこうという第三の道は生きている」と強調する。
だが、16年連続で成長を続けてきた英経済は国際金融危機、住宅市場の崩壊で底割れの恐れも指摘される。巨額の税金を投入した教育改革も過度の競争で逆に公教育の荒廃が進んだ。
次期総選挙の公約をつくるエド・ミリバンド内閣担当相(38)(ミリバンド外相の弟)は本紙に「国家と市場の関係を見直す時期が来た。第三の道は有効だが時代への順応が必要」とこれまでの政策を見直す考えを示した。ロンドン大学LSE校政治学部のダンリービー教授は「オールド・レーバーが復活し、政府が公然と市場経済に介入する。ニュー・レーバーは完全に死んだ」と断言した。
総選挙は2010年6月までに行われるが、保守党との差を逆転するのが難しくなっているのが現状だ。
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080923/erp0809232034008-n2.htm
関連記事:
英労働党、22年ぶり支持率3位転落 経費問題が直撃 - MSN産経ニュース
31日付英紙サンデー・テレグラフ発表の世論調査によると、英与党、労働党の支持率は22%となり、野党第2党、自由民主党(25%)に抜かれて1987年以来22年ぶりに3位に転落した。多数の与野党議員が私的出費を「必要経費」として受け取っていた問題への国民の怒りが、与党に対してより強く表れた形だ。
労働党の支持率は昨年来、景気悪化などで低迷していた。
保守党支持率は40%で、2大政党の一角として長らく保守党と競い合ってきた労働党にとって、3位は屈辱的。同紙は6月上旬の欧州議会選と英地方選での労働党の敗北を予測。1年以内に行われる総選挙では、保守党が「地滑り的勝利」に向かっていると分析した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090601/erp0906010133000-n1.htm
英地方選で歴史的敗北、ブラウン首相へ退陣圧力高まる : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
【ロンドン=大内佐紀】英国の統一地方選(4日投票)は6日、大勢が判明し、ブラウン首相率いる労働党は歴史的敗北を喫した。
与野党からの退陣要求の圧力にさらされる首相は5日夕、記者会見し、「危機のさなかに仕事は投げ出さない」と辞任を否定したが、週明けから再び綱渡りの政権運営を強いられるのは必至だ。
改選されたのは、イングランド地方の計34地方議会。労働党は4議会で過半数をおさえていたが、すべてで国政最大野党の保守党に敗れ、イングランドの全地方議会で支配権を失った。BBC放送の集計では、得票率は保守党が38%でトップ。野党第2党の自由民主党が28%で続き、労働党は過去最低の23%で3位だった。労働党は7日夜に結果が判明する欧州議会選でも惨敗が予想されている。
ブラウン首相は、敗北を見越して5日に実施した内閣改造で、次期党首最有力候補と目されるジョンソン保健相を内相に横滑りさせたほか、ミリバンド外相を留任させるなど、潜在的ライバルを閣内に残して自らの延命を図った。
だが、改造直前に党内若手ホープのパーネル前雇用・年金相が公然と首相に退陣を迫り、女性のフリント前欧州担当閣外相も「首相は女性をお飾りとしか見ていない」と個人攻撃。首相の権威失墜は否めず、改造で求心力が持ち直すかどうかは疑問だ。
党内の下院議員の間では「ブラウン首相では総選挙は戦えない」として、首相辞任を求める署名活動が始まっているが、地方選の惨敗で、「ブラウンおろし」の動きに一層弾みがつく可能性がある。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090606-OYT1T00874.htm
英労働党273議席以上失う - MSN産経ニュース
【ロンドン=木村正人】英地方選の開票が行われた結果、与党・労働党が273議席を失う大敗を喫し、野党第2党・自由民主党の後塵を拝し第3位になったことが6日わかった。
政党別の獲得議席は最大野党・保守党1476▽自由民主党473▽労働党176。シリー諸島を除く34州・独立自治体議会のうち30議会を保守党が制し、労働党は過半数を占めていた4議会をすべて失った。
7日夜に結果が判明する欧州議会選でも労働党の惨敗は必至の情勢で、週明けからブラウン首相の退陣を求める動きが一段と激しくなりそうだ。
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090606/erp0906062108007-n1.htm
CNN.co.jp:英内閣を改造、ブラウン首相は続投を表明
ロンドン(CNN) 経費不正請求疑惑で相次ぐ閣僚の辞任を受けて英ブラウン首相は5日、内閣改造を実施し、自身は「責務に背を向けることはしない」として続投を表明した。
ブラウン首相は身内からも退陣要求を突きつけられているが、同日に首相府で開いた記者会見で「私は責任を受け入れるが、この国に対する責務に背を向けることはしない」と言明。野党の保守党と自由民主党が欧州議会選挙で大幅に勢力を伸ばしたことは、与党労働党にとって「手痛い敗北」だと認めたが、景気対策や経費不正請求疑惑に対する批判には、内閣改造で応えると表明した。
内閣改造では経費問題で辞任したジャッキ・スミス内相の後任に、アラン・ジョンソン保健相が昇格した。ジョンソン氏は、ブラウン首相が辞任した場合の後継者とも目される人物。
財務相はアリスター・ダーリング氏が続投する。ブラウン首相は側近のエド・ボールズ氏を指名したい意向だとうわさされていたが、ダーリング氏の続投は、ブラウン首相の指導力低下の兆候とも受け取れる。
デービッド・ミリバンド外相、ジャック・ストロウ司法相らは留任が決まった。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200906060002.html
補足:
労働党は90年代にニューレーバーなる方向性を打ち出して支持率を伸ばしたが、この方向性は岡田克也に近かった。
00年代は守旧派左翼を取り込もうとしていたそうだ。この方向性は鳩山由起夫に近い。
その結果、この有様だ。
そして野党の保守政党とは別にある、中道政党・自由民主党の支持が伸びているという・・・。
このあたりをどう解釈すべきか? 日本でも議論したほうが良いだろう。