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<衆院選 若者の選択>9条改憲 淑徳大生が討論(国会でははぐらかしのみ?)
http://www.asyura2.com/09/kenpo3/msg/476.html
投稿者 戦争とはこういう物 日時 2017 年 10 月 25 日 11:47:48: N0qgFY7SzZrIQ kO2RiILGgs2CsYKkgqKCpJWo
 

 国会で「はぐらかし」としか見えない議論を30時間繰り返し、揚句に強行採決(それすらスルー⁉)。真面な議論が失われて久しいこの国だが。
与党支持、改憲派がOと言われる「若者」で、実際に問題意識を以て議論した事のあるのはどれだけだろう。
この様な討論が特別な記事になること自体、いかに論議と学習が不足しているかを表わしているのでは。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(ここから)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201710/CK2017102102000161.html
<衆院選 若者の選択>9条改憲 淑徳大生が討論

2017年10月21日

*9条改憲の是非を話し合う学生たち=淑徳大で(*写真)

 二十二日投開票の衆院選は、改憲勢力が国会発議に必要な三分の二以上の議席を占めるかどうかが注目されている。淑徳大コミュニティ政策学部(千葉市中央区)の一年生たちは、授業で九条改憲をテーマに議論した。北朝鮮情勢への不安から改憲に前向きな意見や、不戦を誓う九条の理念が遠のく恐れを指摘する声も上がり、悩みながら一票を託す先を見極めようとしている。(中山岳、黒籔香織)
 授業は今月四日にあり、一年生約百二十人が参加。五人ほどの班に分かれ話し合った。
 「日本が戦争を起こせるようになれば、近隣国が巻き込まれかねない。そこは問題じゃない?」
 「(日本が戦争の)火種になるってことか。確かに」
 船橋市の塙(はなわ)彩乃さん(19)の班から、改憲すれば他国を刺激し戦争を誘発しかねないとの意見が出た。一方、ミサイル発射や核実験を繰り返す北朝鮮も話題に。塙さんは討論後、「北朝鮮がミサイルを撃ってきたら、今の憲法で国民が守られるか不安」と明かした。
 安倍内閣は二〇一四年七月、閣議決定で、これまでの憲法解釈を変えて集団的自衛権の行使を容認。一五年九月には安全保障関連法が成立した。今回の衆院選で、改憲に前向きな勢力が国会発議に必要な三分の二を上回れば、改憲の動きが一気に加速する可能性がある。
 塙さんは「集団的自衛権を認めるのは、九条の戦争放棄に反する。安倍さんは戦争も辞さない感じを受ける」と危ぶむ。改憲する場合は「自衛隊の存在を専守防衛に限る、と明記すれば良いかな」と考える。
 一方で、自民党の「憲法に自衛隊を明記する」との公約を支持する意見も。成田市の大橋直哉さん(19)は「日本は北朝鮮に弱いと思われている。改憲し、威嚇できる程度の武力を示せば対抗できるのではないか」と話す。
 千葉市の成田海斗(かいと)さん(18)は、今年七月に国連で採択された核兵器禁止条約に日本が不参加だったことに触れ、「被爆国の日本が参加すれば説得力は増すと思う。でも今の日本の国防は、アメリカに任せている部分もある」と語る。日本を含め軍縮が進んでいないとも感じているといい、「改憲を認めるか、理想と現実は違うし、悩んでいる」。
 学生たちは討論後、九条改憲の賛否の考えを付箋に書き、投票。賛否は、ほぼ二分した。
 授業を企画した矢尾板俊平・准教授(総合政策論)は「改憲論議を現実的な問題ととらえ、賛否いずれの立場でも悩みや迷いを感じる。若者全体の空気感と言えるのではないか」と指摘する。議論に対する拒否反応がなかった点に注目し「学生たちには、特定の主義・主張に偏らず、冷静に議論できる土台はある。改憲の是非は、最終的に国民投票で決まる。時間をかけ、国民全体で議論を熟成していく必要がある」と話している。
 <改憲手続き> 改憲原案は、衆院は100人以上、参院は50人以上の議員の賛成で、衆参両院のいずれかに提出できる。
 衆参でそれぞれの議員による憲法審査会が原案を審議し、過半数の賛成で可決、両院の本会議で、総議員の3分の2以上の賛成で可決すれば、国会が改憲案を発議(提案)し、国民投票が実施される。
 国民投票は発議から60〜180日で行われ、有効投票総数の過半数で承認される。
 今回の衆院選の定数は計465議席(小選挙区289、比例176)で、改憲発議に必要な3分の2は、310議席。

 ◇憲法9条
(1)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
(2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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コメント
 
1. 2018年2月21日 11:05:25 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3368]
2018年2月21日(水)

シリーズ 安倍9条改憲 日本に何をもたらすか

「攻撃的」兵器の「制約」 自衛隊明記で“突破”

 憲法への自衛隊明記で9条2項は空文化し、無制限の海外での武力行使へと道を開きます。それにより「攻撃的兵器は持てない」とされた装備面での従来の制約も突破され、自衛隊は攻撃的に増強されます。その重大な危険を考えます。 (中祖寅一・日隈広志)


緊張激化の悪循環に

 歴代自民党政府は、自衛隊は「自衛のための必要最小限度の実力」であり9条2項の「戦力」に該当しないといいつくろうために、海外での武力行使はできないとしてきました。その装備面への反映として、「他国の領域に対して直接脅威を与えるようなものは禁止されている」(中曽根康弘防衛庁長官、1970年3月30日、衆院予算委)といわざるを得ませんでした。ICBM(大陸間弾道弾)やB52のような戦略爆撃機、空母などは持てないとしたのです。

 敵基地攻撃能力についても議論され、「誘導弾等による攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の(他国領域の)基地をたたくことは法理的には自衛の範囲に含まれ(る)」(1956年2月29日、衆院内閣委)として、法理上の可能性にとどまり、「他に手段がない」という限定を付してきました。加えて巡航ミサイルを実際に持つことが「他国への侵略的脅威」とならないかの検討も必要としました。「防御」を理由にしたとしても、他国への重大な脅威となるからです。

 これらの制限が、自衛隊の憲法明記で一気に突破されていく危険があります。アジア諸国との軍事的緊張激化という悪循環を加速させます。

 また、安保法制=戦争法で集団的自衛権の行使が「限定的」に解禁され、米軍防護のための武器使用も認められましたが、自衛隊明記で武力行使が無制限になれば、そのための装備も強化、拡大されていく危険があります。

巡航ミサイル・空母も

 安倍政権は、18年度予算案で、現行の政府解釈から見ても憲法9条違反となる「敵基地攻撃」の保有や全面的な集団的自衛権の行使につながる兵器の導入経費を盛り込んでいます。自衛隊の憲法明記で従来の制約を取り払えば、こうした兵器が名実ともに「合憲」となり、何の制約もなく、「戦争する国」に突き進むことになります。

「敵基地攻撃」否定はできず

 18年度予算案に取得費を盛り込まれた長距離巡航ミサイル「JSM」は、航空自衛隊が配備を進める最新鋭ステルス戦闘機F35Aから発射し、射程は約500キロ。日本海上空から北朝鮮内陸部への攻撃も可能です。

 「JSM」などとともに導入が検討されている射程900キロの「LRASM」や「JASSM―ER」を配備すれば、日本の領域から北朝鮮全域やロシア東部の軍事拠点が射程圏内になります。日本共産党の宮本徹議員は7日の衆院予算委員会で「他国に脅威となる兵器になるのは明白だ」と批判しました。

 これに対して小野寺五典防衛相は「敵基地攻撃能力を目的とするものではない」としたものの、「私の責任で言える立場は政府の現在の考え方だ」と答弁し、将来の可能性を否定しませんでした。

 そもそも小野寺氏は防衛相就任前の昨年3月、「敵基地反撃能力」の保有の検討を求めた自民党政務調査会の提言をまとめた張本人です。この提言を政府に提出し、自らが防衛相になるやいなや、実行に踏み切っているのが実態です。

 重大なのは安倍首相が14日の衆院予算委員会で、「ひとたび攻撃を受ければ回避することは難しく、先に攻撃した方が圧倒的に有利になっているのが現実だ」と述べたことです。事実上、先制攻撃の可能性に踏み込み、「専守防衛」逸脱どころか先制攻撃容認のきわめて危険な議論です。

 敵基地攻撃能力ではこれに加えてヘリ空母「いずも」を短距離離陸・垂直着陸できるF35Bステルス戦闘機の運用を可能にするための改修を構想しているとの報道がなされています。「攻撃型空母」の保有は憲法上、できないというのが現行の政府解釈です。

集団的自衛権無制限行使も

 「ミサイル防衛」網の一環として導入が狙われている陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」は、技術的可能性に根本的な疑問があるものの、日米が共同開発している新たな迎撃ミサイル(SM3ブロックIIA)が搭載されれば、米領グアムに向かう弾道ミサイルの迎撃が可能になります。トランプ大統領が「日本が防衛装備を米国から購入すれば、日本上空で(北朝鮮の)ミサイルを撃ち落とすことができる」(17年11月6日、日米首脳会談後の共同記者会見)と安倍首相に導入を迫っていました。

 14日の衆院予算委員会で、小野寺氏は、安保法制=戦争法の「新3要件」が満たされれば、米領グアムへ向かう弾道ミサイルを日本が迎撃可能だと述べました。しかし、米領へ向かうミサイルによってなぜ日本の国民生活が危機に陥るのか説明はありません。安保法制でも行使できない無制限の集団的自衛権につながります。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-02-21/2018022103_01_1.html


2. 2018年2月24日 20:07:47 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3344]
2018年2月24日(土)

シリーズ 憲法の基礎

侵略に反省 平和への貢献決意

 憲法9条2項が徹底した軍事の否定に踏み出した背景には、アジアに対する侵略戦争への厳しい反省があります。

 憲法制定を審議していた帝国議会で三笠宮崇仁枢密院顧問官は、「満州事変以来、日本の表裏、言行不一致の侵略的行動については全世界の人心を極度に不安ならしめ、かつ全世界の信頼を極度に失っていることは大東亜戦争で日本が全く孤立したことで明瞭」と指摘。「将来国際関係の仲間入りをするためには、日本は真に平和を愛し、絶対に侵略を行はないと言う表裏一致した誠真のこもった言動をもって世界の信頼を恢復(かいふく)せねばならない」として、それは憲法の条文だけでは不十分であるが「とにかく憲法に明記することは確にその第一歩である」と述べました(1946年6月8日、枢密院本会議)。

 また当時の吉田茂首相は、「満州事変」も「大東亜戦争」も「自衛権」の名目でおこなわれたとしたうえで、「今日わが国に対する疑惑は、日本は好戦国である、何時再軍備をなして復讐(ふくしゅう)戦をして世界の平和を脅かさないともわからないというのが日本に対する大なる疑惑であり、誤解であります」と述べ、この「誤解」を解くことが第一だと強調しています。

 さらに吉田首相は「この疑惑は誤解だと申しながら、全然根底のない疑惑とも言われない節が、既往の歴史を考えて見ますると多々あるのであります」とし、まず「交戦権」をすすんで放棄することで「世界の平和確立に貢献する決意を、まずこの憲法において表明したい」(46年6月26日、衆院本会議)と述べたのです(表記は現代仮名使い)。

 これらの点で、憲法9条2項は、日本の徹底した非軍事化によって東アジアの平和を確保するためにつくられた規定なのです。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-02-24/2018022402_05_1.html


3. 2018年2月27日 19:29:55 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3322]
2018年2月27日(火)

シリーズ 憲法の基礎

9条は自由の基礎 軍事価値を否定

 憲法9条2項が戦力不保持を定め、徹底して軍事を否定したのは、国民の自由のためにそれがどうしても必要だと痛感されたからです。

 安倍晋三首相は、1月の施政方針演説で「明治150年」と述べました。しかし、明治維新(1868年)以来の150年は、戦前と戦後で全く異なる70年からなります。

 戦前の明治、大正、昭和は、国を統治する全権限を天皇が握る絶対主義的天皇制のもと、日本が戦争に明け暮れた時代でした。

 その中で、日本軍国主義と天皇制政府は、軍機保護法、治安維持法、国防保安法、新聞紙条例などで徹底的に国民の言論、思想と運動を弾圧。主権在民と侵略戦争反対を掲げた勢力は残虐な拷問を受け、生命まで奪われました。国家神道が強制され信教の自由は否定され、教育勅語などに基づく徹底した軍国主義教育で「お国のために血を流す」ことが無上の美徳とされました。

 国家総動員法は「国防目的達成ノ為国ノ全力ヲ最モ有効ニ発揮セシムル様人的及物的資源ヲ統制運用スル」ものとし、強制徴用をはじめ、戦争最優先に人もモノもすべて国家が取り上げたのです。

 日本国憲法が、9条で軍事を徹底的に否定したのは、歴史にてらし「戦争は自由の最大の敵」であるとしたからです。

 憲法学者の樋口陽一氏は『自由の基礎としての憲法第九条』という論考で、「基本的に一九四五年以前の日本社会は軍事的価値を最上位に置く社会でした。第九条の存在は、そういう社会の価値体系を逆転させたということに、大きな意味があったのです」と指摘。「天皇と軍とそのために死ぬことを力づけた国家神道、この三者の結びつきをいったん否定する。統治権の総攬(そうらん)者としての天皇から『象徴天皇』へ、国家神道から『政教分離』への転換と並んで、軍事価値の否定というところに、第九条が持ってきた大きな意味があった」として、「自由の保障」にとっての9条の意義を強調しています。

 (随時掲載)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-02-27/2018022702_05_1.html


4. 2018年3月03日 09:38:29 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3294]
立憲主義と9条A 民主化と立憲化のコントラロール 石川健治 立憲デモクラシー講座D
.
デモクラシータイムス.
2018/03/01 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=nLcf6H8KopA

5. 2018年3月08日 16:54:37 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3254]
【音声改良版】立憲政治とは何か 杉田敦  立憲デモクラシー講座➁
.
デモクラシータイムス.
2018/03/07 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=BbTKKM6jhE8

6. 2018年3月14日 11:28:10 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3197]
立憲主義と9条B 私的領域を守る立憲のシステム 石川健治 立憲デモクラシー講座E
.
デモクラシータイムス.
2018/03/13 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=mhQSOCdsc_4

7. 2018年3月27日 18:37:08 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3080]
2018年3月27日(火)

シリーズ 憲法の基礎

米ソ冷戦 日本を「防壁」に

 日本国憲法の施行後1年もたたない1948年から日本再軍備と憲法9条改定の動きが米国軍部内で起こった背景には米ソ冷戦がありました。

 米国は、第2次大戦を通じて強大化した軍事力を戦後も世界中に展開し、軍事基地網を張り巡らす政策を早くから追求していました。大戦終結後、東ヨーロッパにソ連の影響が広がり、アジア地域でも民族解放闘争や社会主義を標榜(ひょうぼう)する運動・国づくりが進む中、米国は、国連中心の平和な国際社会建設よりも、自らの支配・影響力を広げる政策の展開に踏み出します。

 47年3月にはトルーマン米大統領が議会での一般教書演説で、ギリシャ・トルコに対し「共産主義者」の革命闘争を鎮圧するため経済・軍事援助を行い、ソ連はじめ「社会主義国」に対する「封じ込め政策」を取ると宣言しました(トルーマン宣言)。また米国のマーシャル国務長官は、同年6月、経済復興援助と引き換えに、共産主義者を政府機関や労働組合などから追放させる計画(マーシャルプラン)を明らかにし、同11月には同計画について「欧州での共産党支配を阻止するための武器なき戦い」と述べました。

 翌48年1月には、ロイヤル米陸軍長官が演説で「日本を全体主義の防壁に」と宣言しました。ここでいう「全体主義」とは、戦前のファシズムや日本軍国主義だけでなく、ソ連を中心とした「共産主義」陣営を指す言葉でした。

 米国はポツダム宣言で示された日本の民主化・非軍事化という任務を投げ捨て、日本を東アジアの軍事拠点とする方針へと転換していきました(米国家安全保障会議決定・NSC13/2)。「逆コース」と呼ばれる占領政策の転換です。この中で「日本の限定的再軍備」構想(48年5月)が打ち出されました。

 50年6月、朝鮮戦争の勃発に前後して、GHQ(連合国軍総司令部)は日本共産党機関紙「アカハタ」の発刊停止を指令するなど日本共産党を弾圧。朝鮮での戦況が激化し、在日米地上軍が朝鮮半島に派遣される動きの中で、警察予備隊の創設(同8月10日、54年に自衛隊として発足)が発令されたのです。(随時掲載)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-03-27/2018032702_02_1.html


8. 2018年4月02日 10:25:59 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3017]
2018年4月2日(月)

シリーズ 憲法の基礎

日本再軍備 安保締結と同時進行

 1951年9月8日、サンフランシスコ講和会議で対日平和条約が調印された5時間後、同じサンフランシスコの米陸軍第6軍司令部で日米安保条約(旧安保)がひそかに調印されました。国民は調印後、初めて安保条約の内容を知りました。

 旧安保条約の第1条は「アメリカ合衆国の陸軍、空軍及び海軍を日本国内及びその附近に配備する権利を、日本国は、許与」すると明記していました。「講和」によって占領軍は撤退するはずでした。その「占領軍」が一瞬にして「在日米軍」に変貌し、基地とともに居座り続けるという“マジック”が強行されました。しかも、講和条約第3条で、沖縄と小笠原を米国の全面占領下に置きました。沖縄の軍事的利用価値を重視したのです。こうして日本全土を「反共の防波堤」として丸ごと占領・半占領状態に置いたのです。

 日米安保条約締結交渉の核心は「日本の再軍備」にありました。

 51年1月末から2月にかけて来日した米国の対日講和問題責任者ダレスと日本政府の交渉経過について、元防衛大学校校長の西原正氏ら編『日米同盟Q&A100』は次のように描いています。

 「(ダレスは)日本の独立回復後における米軍の駐留継続を示唆すると同時に、日本再軍備案として32万5000人を提示した」「日本側が再軍備計画を提示しない限り、交渉が進展しないことは明らかであった。そこで外務省事務当局は、警察予備隊と海上保安庁とは別個に五万人からなる保安隊を新設するとの漸増計画案を提出した。米国側がひとまずこれを了承した」

 これを受けて52年に保安隊が創設されました。53年には吉田茂首相の特使として米国に派遣された自由党の池田隼人政調会長がロバートソン米国務次官補と会談。米側が35万の地上兵力を要求するなどして激しい議論となり、54年に保安隊が自衛隊に発展しました。

 日本の再軍備を求める米側の意思は最初から強烈でした。ダレスは51年3月31日の演説で、「今後日本は太平洋の安全保障に対し、相当の貢献をしなければならない…安全保障に対し貢献をする能力を有する国は『無賃乗車』をしてはならない」と述べました。安保締結前から安保“ただ乗り論”批判が始まっていました。(随時掲載)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-04-02/2018040202_01_1.html


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