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【呼び出し状の受け取り拒否が最も安全確実!】 裁判員の通知が届いた。どう逃げる?(西野喜一・新潟大学教授)
http://www.asyura2.com/09/kenpo3/msg/142.html
投稿者 passenger 日時 2009 年 5 月 15 日 09:27:46: eZ/Nw96TErl1Y
 

【呼び出し状の受け取り拒否が最も安全確実!】 裁判員の通知が届いた。どう逃げる?(西野喜一・新潟大学教授)

 


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http://president.jp.reuters.com/article/2009/05/14/959D8BD2-35F9-11DE-A888-BB083F99CD51.php
プレジデントロイター > 達人のテクニック > 記事

達人のテクニック 2009年 5月 14日

裁判員の通知が届いた。どう逃げる?―西野喜一
「より元気に生きる」ための全課題14【3】
プレジデント 2009年1.12号

裁判員選任期日の裁判所からの呼出状を受け取らないことが、最も安全で確実である。

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家族と結託して呼出状の受け取りを「拒否する」のが安全確実


新潟大学大学院実務法学研究科教授 西野喜一
●1949年生まれ。東京大学法学部卒業。新潟地方裁判所判事などを経て、
 現職。『法律文献学入門』など著書多数。
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●不利益を被っても裁判所の保証はない!

裁判員制度の施行が数カ月後に迫った。この制度の詳細やその問題点などについては、拙著(『裁判員制度の正体』講談社現代新書、2007)より専門的な記述を求める読者には、『裁判員制度批判』西神田編集室、2008)に譲るが、政府、最高裁判所の懸命な広告にもかかわらず、世論調査の結果によって明らかな通り、施行数カ月前というこの時期になっても、国民の過半数がこの制度を支持、評価していない。これは、裁判員制度がいかに無理なものであるかということをよく示している。

わざわざそのために高い給料を出して裁判官を雇っているのに、本来の仕事をさしおいて、裁判員などをやりたくはない、縁もゆかりもない他人の刑事事件より、自分の職、業務、家族のほうが大切だ、と考えるのは極めて健全な感覚である。裁判員になるとその日から最低3日間は拘束されることになる。心理的重圧、失職、左遷、倒産、逆恨み、トラウマ等々の可能性や、一生にわたる守秘義務の不都合さを考えると、まっとうな国民はかかわらないようにするのが一番である。

毎年晩秋頃、抽選で裁判員候補者に選ばれると、裁判所からその旨の通知が来ることになる。だが、これはまだ候補者段階にすぎないので、この時点では裁判所に行く必要はなく、通知を受け取っても別に不利益はない。なかには「調査票」という一種のアンケートが同封されているが、返送しなくても罰則はない。

問題は、その翌年に何かの事件が起きて、現実に裁判員が必要になってからのことである。ここで裁判所は具体的な選任のため数十人の候補者を正式に呼び出すので、書留で来る「裁判員等選任期日呼出状」(呼出状)の受け取りを拒否するのが最も安全確実な逃げ方だ。もっとも、苦労して時間の都合をつけて裁判所へ行っても、正規の裁判員に選ばれるのはそのうちの6人にすぎない。この受け取り拒否に罰則はなく、そして呼出状が届いていないことになる以上、裁判員にされることは絶対にない。

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http://president.jp.reuters.com/article/2009/05/14/959D8BD2-35F9-11DE-A888-BB083F99CD51-1.php

呼び出しの日を毅然として無視するという手もあるが、呼出状に、対象の日に裁判所へ行かないと最大で10万円の過料がありうると書いてあることが気になるだろう。制度発足当初は、裁判所も制度運営で手いっぱいでそういう強硬手段は取らないことが予想できる。正規の裁判員は6人で足りるのに数十人も呼び出すのは、多数の市民が呼び出しを無視することを予期しているからだ。この処分が発動されることはないと思うが、裁判員にさせられることはないものの、過料の危険性が全くないとは断定できない。


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候補者が裁判員に選ばれない場合も!
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また、当日に裁判所へ出ていって、裁判長と堂々と渡り合い、裁判員どころではないという自分の事情を説明して、正規の免除をもらう手もあるだろう。だが、この手は裁判長に逆に説得されて裁判員にさせられてしまう危険性も大きい。

仮に呼出状を受け取ってしまった場合、過料の制裁を逃れるためには「正当な理由」が必要となる。会社員であれば、呼び出しの日に合わせて、会社から特に重要な業務または出張の命令を出してもらえばよい。また、自身の病気や子どもの学校との相談、急病になった家族の看病などを理由にすることもできるだろう。

こうしてみると、裁判員選任期日の裁判所からの呼出状を受け取らないことが、最も安全で確実である。家族にもそう言っておくのがいいが、家族が受け取ってしまった場合には、本人に渡すのを忘れたことにする。これにも罰則はない。

拙著『裁判員制度の正体』ではこのほかにもさまざまな逃げ方を検討しているので、参照してもらえるとうれしいが、裁判員を務めたために自分や家族の人生に何か不都合が起きても、裁判所がそれに対して何らかの責任を取ってくれるということは絶対にない。そのことを国民として忘れてはならない。

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