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「遅れて」やってくるPTSD「心の傷は生涯癒えないことがある」木村盛世
http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/848.html
投稿者 sci 日時 2011 年 4 月 06 日 18:48:23: 6WQSToHgoAVCQ
 

  □ 「遅れて」やってくるPTSD「心の傷は生涯癒えないことがある」木村盛世

  
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3月11日、東北地方を襲った、世界最大級の地震が発生してから、3週間が過ぎまし
た。けが等の目に見える障害とともに、忘れてはならないのが、被災を受けた人たち
の精神的痛手です。震災が発生した直後は、自分の住んでいた家を失ったり、家族を
亡くしたり、といった、予期せぬ出来事に対して、あまりのショックで「まさか、嘘
だろう」といった、現実を受け入れらない気持ちになります。また、被災者自身も、
「今度余震が来たら、今度は自分が命を落とすかもしれない」といった死の恐怖に直
面します。心的外傷(あるいはトラウマとも言います。)という状態です。体だけで
なく、「心もけがをすることがある」と言えば分かりやすいかもしれません。

一方で、救助活動が活発になり、物資や寄付が各地から届くようになります。メ
ディアもこぞって報道をします。被災者は、自分の置かれた状況にストレスを感じな
がらも、こうした援助に対し、感謝の心を抱きます。所謂、“ハネムーン期”と呼ば
れる時期です。しかし、援助に来た人たちも、いつまでも支援活動にたずさわれるわ
けではありません。ボランティアはいずれ自分たちの仕事場に戻らねばなりませんし、
避難所も、永遠の棲家とはなり得ません。また、メディアでも、被災地の報道が徐々
に減っていく傾向にあります(特に今回は、原発事故のことがありますから、なおさ
らです。)。一般に、震災後1か月を経過しようとする時期から始まるのが、“幻滅
期”と呼ばれる時期です。(今回は、あまりの被害の大きさのため、ハネムーン期が
もう少し長く続くと思いますが。)

みなさんは、PTSD(Post Traumatic Stress Disorder)をご存知でしょうか。「危
うく死ぬ、または重症を負うような出来事」を経験した後に起こります。症状として
は、強い不安や恐怖、イライラした気持ち、不眠、そして、震災直後の状況がその時
の恐怖心とともに生々しく記憶の中で蘇る、フラッシュバックなどがあります。

なぜPTSDが問題かと言うと、震災のような重大な出来事の後、1カ月以上経過して
から発症し、人によっては長期化することもあるからです。年単位で症状に苦しむ方
もいらっしゃいます。

ー「身体の傷は何カ月かで癒えるのに心の傷はどうして癒えないのか。四十年前の傷
がなお血を流す」 (ポール・ヴァレリー)

阪神・淡路大震災で診療にあたった、精神科医の中井久夫氏(当時の神戸大教授)
は、その著書で、ポール・ヴァレリーの詩を引用して、次のように述べています。

「心の傷は生涯癒えないことがある」

もうすぐ、大震災から1カ月が過ぎようとしています。阪神淡路大震災の教訓を生
かして、多くの精神科医たちが被災地に、当初から入っています。しかし、実際に現
地で活動している精神科医たちからの話では、人手が足りず、3次予防(震災前から
治療中の精神科患者さんの悪化の予防)や、2次予防(震災をきっかけに、不眠、不
安などを発症した患者さんの、早期発見、早期治療)に追われていて、1次予防(精
神疾患が新たに発症しないよう予防すること。今回は、PTSDなどの発症予防)には、
十分に対応できていない、とのことです。

PTSDは、先ほど述べたように、震災後1か月を経過しようとする、まさに今の時期
に、顕在化してくる病気です。「遅れて」やってくるのです。的確な対応や治療がさ
れなければ、強いうつ病を引き起こし、場合によっては、自殺等の悲劇的な結果を生
むことさえあります。これは、なんとしてでも防ぎたいところです。しかし、PTSDに
対応が出来る人手が絶対的に不足しているのが現状です。

いったい、精神科医でなければ、PTSDのような、重篤な精神疾患を予防できないの
でしょうか。予防できないにしても、病気をなるべく軽くすませることはできないの
でしょうか。そんなことはありません。災害時における精神科的なケアや対応につい
ては、マニュアルが作成されています。もし、精神科医が身近にいれば、話を聞いて、
理解を深めることが得策ですが、そうでなくても、以下のような文書が公開されてい
ます。

「心的トラウマの理解とケア 第2版」(じほう)
http://www.japan-medicine.com/jiho/zasshi/35433/k1.pdf
http://www.japan-medicine.com/jiho/zasshi/35433/k2.pdf
http://www.japan-medicine.com/jiho/zasshi/35433/k3.pdf

これをもとに、精神科を専門としない医師、あるいは看護師はじめソーシャルワー
カーなども、被災者のPTSD予防に役立つ事が出来ます。一般の方においても、被災者
の方に接するとき何に注意すればよいのか、について知識を得ることで、PTSDの予防
に役立つことができます。

ただし、「いつ精神科医につなぐべきか」だけは、心得ていてください。例えば、
被災者の方が、
「自殺したい気持ちが強い」
「アルコールの量が増えている」 …意外と見落としがちです。
「食べ物を食べられないほど落ち込んでいる」
という事であれば、速やかに精神科医に紹介してください。


出典:BLOGOS
http://news.livedoor.com/article/detail/5462831/

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コメント
 
01. 2011年4月06日 21:32:06: tiWmdoqumU
罹災者は生きるのに精いっぱいだ。
みんな助け合いながら明日に向かって歩んでる。
精神科医とか発症とか、、そんな事を考えてる暇はない。
第一お金が潤沢にある訳がない。
寒村にそんな立派な医者はいない。
都会の贅沢病だよ、それは。
おれは2度の津波で財産を失い、行政と金融と云う大きい引き波に
根こそぎすべてをさらわれた。
それでも生きるよ。
生きようと思って寒村のcommunityとともに頑張ってる。
子供の頃にゃ、水を貯めて「津波遊びっこ」があったな、、そう言えば。
みんなこれで津波の恐さを学習したんだ。 決して弱くはないよ、子供達は。

02. 2011年4月06日 21:43:44: G4JwnsY4Ro
そう云う意志の強い人もいるが、そうでない人もいる。

 理解してあげるべきだね。

思いやりは、その人の瞳に現れる。

 口は、悪いが、目はきれいな人もいる。

目は、心の窓。


 無言の態度でも、相手に威圧感を与えるアホな者もいる。

これ程の災害なのだ。普通である事のほうが、難しい。

 自分が、そうだから、

 相手もそうだ、と、

 思い込むのは、愚かなことですよ。

今は気力で、持っているが、今後、カネ、仕事、夫婦関係、兄弟関係、

 色んな問題が出てくる。

これからが、また、修羅場なのだ。

 心の病は、精神科医の治療であっても、非常に難しいのですよ。

何年も、フラッシュバックが続くことも、あるのです。


03. 2011年4月06日 22:17:04: tiWmdoqumU
寒村のcommunityではね、みんなが家族であり兄弟姉妹なんです。
強い者も、弱い者も、病んでる者も、みんなお見透しです。
それを受け入れながら相互扶助をしてるんです。
おれは体は頑強ではないが意思と言葉は強い。
弱いものと病んでる者と一緒に歩んでる。
先の大津波では仲間を、今度の津波では親戚一族を失った。
フラッシュバックなどして嘆いてはいられない。
政府行政の支援の言葉が忘れられた頃が一番危ない事は承知している。
心の豊かさ、communityの絆を確かめ合いながらこれからを生きるのさ。
病理学とか理屈ではない。貧しくても”心の支え”となってあげる事なんだよ。

04. 2011年4月06日 23:31:08: jF5qwg4Nvw
>>1 >>3
セカンドレイプするお前のような屑が死ねばよかったのだ。

05. 2011年4月06日 23:41:36: cqRnZH2CUM
>寒村のcommunityではね、みんなが家族であり兄弟姉妹なんです。

communityが崩壊してしまったり、
元々、性格上、孤立しがちな子供や老人も多い

>寒村にそんな立派な医者はいない。
>病理学とか理屈ではない。貧しくても”心の支え”となってあげる事なんだよ。

投稿にもあるように
別に精神科医でなくても良いが、
ある程度、PTSDを理解した上で
心の支えとなる人間がいると
自殺や自滅的な犯罪を減らせる可能性は高いだろう


06. 2011年4月07日 00:48:09: nx0fb6pRgc
たぶん今回の震災が起こる前から…

他の災害や事件・事故
いじめや虐待・近親者の自殺などで
PTSDを発症している人はかなりの数いると思うのです。

なので震災に限らず
PTSDを発症している人同士でつながれる
「何か」があれば
症状についての理解もしやすいし
支えになり合えるといいのではないかと思うのですが…


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