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「自分の知らないことに立ちはだかるな」
私は若い頃に師匠にこう諭されたことがある。何がそのきっかけだったか忘れてしまったが以後重い言葉となって心の中に残っている。不思議なことに若い時は、大した経験も知識もないのに自信満々で、自分は何でも知っているような気になってしまう。よくよく突き詰めてみると頭の中にあるのは新聞や雑誌の記事或いは書籍の文章、今ではネットの情報などがそうだろう。而してその実態はというと幻に過ぎないことが多い。ある程度の年齢に達してようやく自分が無知であることを知るとは皮肉なものだ。事実は小説よりも奇なりという。先ずは実際に検証してみることが大切だろう。
私は陰謀論者に与しないが、陰謀がないとも思っていない。ただ確証がないので腹の中にしまっておくしかないという立場だ。私の師匠は、戦前はキャリア官僚で戦後下野して貿易商社で活躍された。復興のために身を粉にして働いた。エネルギー問題にも尽力したが時には新橋の駅前でバナナの叩き売りもしたそうだ。そんな師匠がある夜居酒屋で酒を飲んでいる時にぽつりとこう漏らしたことがある。
「わしゃ四十になるまであることに気がつかなんだ」とりつくしまのない暗い顔だった。
「日本は、戦争に負けたのだ。戦争に負けると言うことはどういうことかいずれ気付くことがあるかも知れない。君の時代には・・・」と言われた。
ここにいる人たちには戦後政治の中でどういうことが行われてきたか知っている人が多いだろう。戦争に負けると言うことはそういうことなのである。
ところで311地震についてまことしやかに陰謀論が語られているが、具体的な事実を把握している人が何人いるのだろうか。いれば是非その状況証拠でない事実を示してもらいたいものだ。と言うと私は人工地震なるものに懐疑的と思われるかも知れないが、この間の地震がそうであったかなかったかと言うことは別にして、人工地震は起こせると思っている一人だ。
リチャードはこう言った。ベンジャミンがこう言ったから黒幕はあいつらだ。今から武装蜂起して戦おう。などと言って飛んで火に入る夏の虫になったのでは歴史の愚を繰り返すことになるだろう。悲惨な結末は、まだまだ記憶にあるはずだ。小学校の理科で習う「明礬の結晶作用」は、人間社会でも使われる。明礬の水溶液の中に明礬の小さな塊を入れてやると目に見えないものが結晶に吸い寄せられて大きな塊を作る。こうして手間暇かけずに明礬を一網打尽にするのである。人間社会においても似たようなことをすれば隠れた不平分子を一掃することが出来る。だから過激なことを言う明礬に吸い寄せられたものは、ヒットラーに吸い寄せられたナチスドイツと同じ運命を辿るかも知れない。
先の大戦で真珠湾攻撃を始めた時点で日本が二発の原爆を落とされて降伏するというシナリオを描いた日本人がいただろうか。イルミナティーの陰謀だとしても、そのイルミナティーの実態を正確に把握している日本人は何人いるのだろうか。得体の知れない相手とどう戦うつもりだ。幽霊に竹槍で立ち向かうのか。
どうか軽挙妄動は慎んで頂きたい。日本の政治改革は始まったばかりだ。石につまずいて転んでも立ち上がって前に進まなければならない。石を蹴っ飛ばして怒りをぶちまけるよりも自らの姿勢を顧みて正しい道を模索しようではないか。
古の中国の易経では「方は類をもって集まりものは群をもって吉凶生ず」或いは「よろこびて人に従うものは必ず事あり」ともいっている。日本の再建は若い人たちの手にかかっている。
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