http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/575.html
Tweet |
http://ameblo.jp/aobadai0301/entry-10832921430.html
2011年03月17日(木) 05時45分26秒
デマに惑わされないように
テーマ:日記
もとより私はマスコミを信用していない。当の自分自身、かつて新聞社で働いていたこともあるし、いかにその情報が統制されたもので、また、お金や利権にまみれたものか、ということをよく分かってるし。まして2000年代に入ってからのマスコミ報道のモラル崩壊は目を覆うほど、だから、とにかく自分自身で情報を判断しようと、ネットに主に情報源を求めることも多い。
だからBlog、とくにTwitterのように、マスコミの編集をかけずに、一次情報を取得できるソーシャルメディアはありがたいのである。私だけでなく、多くの人たちがソーシャルメディアのおかげで、本当のことを、容易に知ることができるようになったと思う。
だが、ソーシャルメディアの危険性、とくにTwitterの場合は、誰しもそうだが、自分と意見のあう人を無意識にフォローする傾向があって、まるで世の中がそのような意見かのように錯覚してしまう。
だから私はそのことを踏まえ、できるだけいろんな意見に触れようとしたきた。テレビ、新聞などの記者クラブメディアは基本的に、権力側(官僚、財界、アメリカなど)の意向を受けて情報発信する。で、それと自分自身のバランスをとるように、極端な陰謀論を唱える人や、左翼活動家やネトウヨのサイトをチェックし、Twitterも、フォローするようにしてきた。
いつもであればそれらを咀嚼し、多角的な角度から、本当のことは何なのかを冷静に発見していく、ということになる。
だが、今回の東日本大震災は、その後も度重なる余震や、仕事での緊急対応の疲れで、気持ちが弱っているところに、震災直後からの原発爆発の不安ときた。いつのまにか、私もいらだち、恐怖を感じ、冷静さを失ってきていた。だから、一部の極端なネット言論が不安を煽れば動揺もする。
そんな中で、米軍が厚木や横須賀の部隊とその家族に屋内待機を指示したとか、ヨーロッパ各国が日本からの退去を自国民に指示したというニュースを知れば、不安でどうしようもなくなる。
ただでさえ、政府や東電は、なぜコロコロ言うことも変わるし、また本当のことを言わないのだ、と不信感が高まっている中である。
マスコミは「大丈夫です」と伝えるが、やはり第三号機のプルトニウム燃料の危険性には触れなかったり、事故の放射能をレントゲンと比較して、過小に影響がないように伝えるなどするから、本当のリスクを提示してくれないから、何が本当なのか、、と恐怖心が募るのだ。
一昨日までは、ある程度、原発の事故も収まりそうであったから、まだ余裕があった。政府も東電も爆発が起きても公表は、一時間から二時間たってからのことに毎回なるから、とりあえず、ネットでリアルタイムで公表されている茨城県の各地点で計測している放射線グラフをチェックして、極端な上昇がないかを見ていた。
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html
だが昨日になってプルトニウム燃料がある第三号機の火災が続き、最悪は再臨界の危険があるという事態も覚悟しなければいけなくなった。
もちろん、その事故の規模も想定して、政府も避難指示をしているが、だが、やはり人間、最悪のケースは何があるかをまず考えてしまう。
だが、そういう心理状態で、極端に不安を煽るネット言論に触れると、私も軽くパニックになってしまって、極論の方を信じてしまいがちだ。
要するに、放射能の人体への影響も、マスコミが繰り返すレントゲンとの比較は話にならないと思う。レントゲンはあくまで一瞬の話だ。しかし、人間が、一日(24時間)、一ヶ月(720時間)、一年(8760時間)そこに住むと、度合いに応じて、決定的な被害が生まれる。そこをきちんと伝えないことが、マスコミの報道のまずさだ。
一方で極論に不安を煽るネットでも、それが東京などにいた場合は、距離もあるし、風もあるし、当然、放射能は薄まってくるのに、そこの冷静な説明を省略している。
事実はおそらくその中間にあるのだろうが、そのようなバランスのとれた判断が、この状況ではできなくなる。
「大丈夫です」としか繰り返さない政府、マスコミと。
「プルトニウムまでいって、大爆発すれば、チェルノブイリ以上の被害だ」と煽る極論なネット言論。
の間で、恐怖を感じる今。。。
だが、昨晩からよく考えて、もう一度冷静になろうと思った。
Twitterを見ていると、海外は日本と温度感が違い、重大事故を予測しているなどとタイムラインに流れてくる。
だが、ロイター、WSJ、BBC、ニューヨークタイムズなど、iPadで直接読みにいくと、別にそんなに不安を煽る内容でもない。
むしろ情報源を日本の報道や、現地(日本)記者に頼っている分、はたしてどこまで本当のことを把握できているか分からない。
フランスの日本からの自国民退去勧告のニュースも、ニューヨークタイムズを読めば、極端な対応のひとつとして取り上げていて、日本の枝野官房長官の話と、並列に扱っているだけの話だった。
そして、福島の人はどうしているのだろうかと、Twitterで福島県救援を訴えるハッシュタグ #save_fukushima から、現地の方のtweetを読んで、自分は気づかされたのである。
つまり、今回の原発事故で、いわき市や、南相馬市などは、陸の孤島と化していて、原発の恐怖そのものよりも、物資が入って来ず、食料もないということなのだ。その叫びの切実さに、私は我に帰った。
今、東北は、地獄絵図のままで、人々が悲劇に苦しんでいる。とはいえ、250キロ離れた東京にいる自分が、原発の恐怖に怯えるだけでよいのか。ここは気持ちを強くもって、とにかく、しっかりしなければ、と。
また、英国大使館の福島原発事故に対する発表も参考になった。
http://clip.kwmr.info/post/3896045912
ーーー
チェルノブイリとは全く別な状況です。チェルノブイリの場合、原子炉が完全メルトダウンし、手を付けずに何週間も燃え続けた。チェルノブイリでさえ、50キロに避難ゾーンがもしできたら、十分に人の健康を守ることはできたでしょう。チェルノブイリの場合、事件から何年も後まで現地の食料や水に含まれた放射能は一切モニタリングされなかったと、危険性についての情報も全く知らせなかったせい、汚された食品、麦、牛乳や水などを食べ続けた現地の人々が病気になった。事実は隠されたチェルノブイリの事件とくらべ、今回の非常に開かれた福島の事件もその意味でも大きく異なるでしょう。
ーーー
もちろんイギリス含め、ヨーロッパ各国は、日本が「異国」ゆえに、国外退去勧告を行っているというのもあるだろう。
日本だって、仮にもし、フランスのモンサンミッシェルあたりで原発事故が起きれば、パリ在住の日本人含めて、国外退去を念のためも含め、勧告するというのはあるだろう。そこには「異国」ゆえというのもある。
だから、海外の反応は、まず原文記事や、現地の報道そのものに触れることが大切だなと。
考えてみれば、こういう非常時にはデマが流れる。
関東大震災の時に、朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだだの、日本人を襲うなどのデマが広がり、数千人の朝鮮人の命が奪われたという、愚かな歴史も我が国はもっている。
ネット言論をみていると、「東北の被曝者が都内をウロウロするぞ」なんてものもあったが、我々は関東大震災の時のように、恐怖心と偏見から、また同じ過ちを起こすのかと、違う意味で、背筋が寒くなった。
ネットにデマが飛び回っているのも確かで、ありがたいことに、それを検証してくれているサイトもある。
http://twilog.org/jishin_dema
防衛省職員の家族に避難指示が出てるとか、農水省は出勤停止になったとかいう類は、全部デマだということだ。
さて、私個人でいえば、出身は大阪だし、実家もある。
家族を大阪に、原発事故を避けて、疎開させることもできるし、私自身も今は自宅待機が続いているから、今の事態を考えれば、大阪に勤務外時間で移動するという選択肢も考えられなくはない。
だが、もちろん私は東京に残る。
妻の実家は東京だし、親戚筋は被災地の栃木だ。
それに東北の人たちがこれほど大変な中に、「首都」に住む国民の使命として、直接的に被害がないのであれば、早く経済活動を軌道に戻し、災害復興も牽引していくことが、この国難に立ち向かうべき、東京都民の義務であると考えるのだ。
私は今まで東京で働き、暮らしてきて、それでも心は大阪に残したままであった。
いつも大阪に戻りたいという気持ちがどこかにあって、あくまで東京は仕事のための「仮住まい」という気持ちだった。
だが、これほどの国難にあって、私自身も恐怖に抱え、それでも大阪に逃げるという選択肢を捨てて、東京であらためてこの国難に立ち向かう時、
ようやく私は東京の人になれると思うのだ。
この東京の街で、国難を乗り越えよう。
そして、私は本当の意味で、東京の人になろう。
iPhoneからの投稿
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。