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http://mainichi.jp/select/today/news/20090807k0000e040071000c.html
04〜08年に国内で発生した豪雨による死者のうち約1割は、避難行動中だったとみられることが、静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)の調査で分かった。浸水がひどくなった後に避難を開始して流されたケースもあり、牛山准教授は「状況によっては、避難所ではなく自宅の2階などに逃げた方が助かりやすい場合がある」と指摘している。
調査対象は、04〜08年に梅雨前線の活発化や台風などによって起きた豪雨のうち、被害が大きかった20例。総務省消防庁のデータなどを基に、遺族への聞き取り調査も実施するなどして分析した。
その結果、船の沈没や海岸でのレジャーが原因のケースを除いた死者・行方不明者計262人のうち、25人が何らかの避難行動中だったとみられることが分かった。
25人の死亡原因は、洪水が13人、土石流・がけ崩れが10人など。避難行動の内訳は、徒歩や車で移動中▽知人宅に滞在中▽避難所を一時的に離れた−−などだった。
06年7月の梅雨前線による豪雨の際、鹿児島県大口市で死亡した86歳の女性は、自宅が浸水したため避難しようと外に出たところ、近くの川からあふれた濁流に巻き込まれた。女性宅周辺は当時、最大で約2メートルの高さまで浸水しており、女性は自宅の2階に避難していれば助かった可能性があるという。
牛山准教授は「浸水前であれば自治体が指定する避難所に逃げるのがベストだが、ひざの高さ程度まで浸水して流れもある場合に移動するのは危険。避難先を適切に選ぶことも重要だ」と話す。【福永方人】