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中国のスパコン「天河二号」が9割の稼働段階で、世界最速である米国の「Titan」を破るスピードを記録した。2010年11月に「TOP500」で世界1位になった天河一号の後継機だ。
中国が構築したインテルベースのスーパーコンピューター「天河二号(Tianhe-2)」が、30.65ペタフロップスを記録した。これは、現在の世界最速スーパーコンピューターより74%速い。
このスピードが驚きなのは、天河二号がテスト時に全力で動いていなかったという点だ。搭載する16,000個のコンピュート・ノードのうち14,336個(90%)を使った5時間の「LINPACK」ベンチマークで、前述の30.65ペタフロップスを記録したのだ(1ペタフロップスは、浮動小数点数演算を1秒間に10の15乗回できることを表す)。
LINPACKベンチマークは、スーパーコンピューターのランク付けプロジェクト「TOP500」で採用されている。TOP500で現在第1位である米国の「Titan」の記録は17.59ペタフロップスだ。
なお、天河二号は1ワットあたりの性能は1.935ギガフロップスだ。Titanはワットあたり2.143ギガフロップスであり、天河二号は電力効率ではTitanにわずかに劣る。
天河二号のこれらの数字は、テネシー大学のジャック・ドンガラ教授が最近発表した論文(PDFファイル)で明らかにされたものだ。ドンガラ教授はLINPACKベンチマークの開発者であり、TOP500の年2回のリスト編集にも協力している。正式なTOP500は6月17日に明らかになる予定だ。
天河二号は2010年11月にTOP500で世界1位になった「天河一号」の後継機だ。天河一号は最近のTOP500において、2.57ペタフロップスで8位にランクインしている。
天河二号の理論上の最高性能は54.9ペタフロップスだ。TOP500のための測定は、たいてい理論の最高値に少し届かない。しかし天河二号はおそらく、仮にシステム全体でLINPACKベンチマークを動かすならば、今回の30.65ペタフロップスより上のスコアを残すことができるだろう。
天河二号は現在、中国人民解放軍国防科学技術大学(NUDT)で組み立てとテストが行われている。広州市のスーパーコンピューターセンターに今年末までに設置される予定だという。
天河二号には、プロセッサーにインテルの「Ivy Bridge」と「Xeon Phi」が使われている。「インテルのIvy Bridge版『Xeon』のソケットが32,000個と、48,000個のXeon Phiボードで、コアは合計3,120,000個」と、ドンガラ教授は書いている。ストレージは12.4PB(ペタバイト)で、メモリは合計1.4PB。NUDTは独自のインターコネクトを開発しており、これについてドンガラ教授は「トップレベルの576ポートのそれぞれにスイッチが13個のFat Treeトポロジーを使った」「光エレクトロニクスのハイブリッド伝送技術」だと説明している。
天河二号では「Kylin Linux(麒麟)」が動いている(中国は、Ubuntuベースの国産OS「Ubuntu Kylin」も開発している(日本語版記事))。
http://wired.jp/2013/06/10/chinese-supercomputer-destroys-speed-record-and-will-get-much-faster/
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