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人はなぜネット上で無礼に振るまうか−自意識防衛の作用も
2012年 10月 2日 14:09 JST
米ニューヨークのマンハッタンに住むジェニファー・ブリストルさん(40)は最近、古くからの友人を一人失った。交流サイト(SNS)のフェイスブック上で、犬のピットブルをめぐって論争したためだ。
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Getty Images
ピットブル
トラブルの発端は、ブリストルさんがニューヨーク市で昨年最も危険だった犬種はアメリカン・ピットブル・テリア(通称ピットブル)だったと主張する新聞記事をフェイスブック上に掲載したことだった。企業の広報担当で、動物保護活動家でもあるブリストルさんは、「833件がピットブルに関連していた。これについてご意見を聞かせてください」と書き込んだ。
彼女の友人は動物保護に携わっている人も多いためか、これにすぐに反応した。ある人は「ピットブル」が正式な犬種名でないとコメントし、ある人は犬が凶暴になるという現象には「無責任な飼い主」が関わっている場合が多いと発言した。またブラック・ラブ(ラブラドール・レトリバー)の方が人をかむかもしれないと述べる人もいた。
そして、ブリストルさんの幼なじみがコメントを寄せ、こう断言した。「救急救命室(ER)担当の医師の立場から言わせていただきたい。15年この仕事をしているわたしは、ゴールデン・レトリバーにかまれて手術室行きになったとか、はたまた死んだとかいうケースに遭ったことがない」と。
すると、この発言への批判が噴出した。ある人はその医師の「科学的調査結果」を見せるよう要求した。別の人は彼の患者たちが実際にはピットブルにかまれたかもしれず、その確認をこの医師が怠ったとして非難した。現実の世界を知るために「ERからあえて外に出る(ER担当医の職をやめる)」ことを推奨した人もいた。
このけんかを蚊帳の外で眺めていたブリストルさんは、「あれは全くばかげていた」と話した。彼女の旧友であるこの医師は翌日の朝、彼女をフェイスブックの友達の指定から外した。これは8カ月前の出来事だが、彼女にはそれ以来、この医師から連絡は全くないという。
われわれは、ネット上ではなぜこれほどに互いに無礼になってしまうのだろう。フェイスブックであれ、ツイッターであれ、メッセージボードであれ、ウェブサイトであれ、われわれは面と向かっては決して言わないようなことを言ってしまう。もっと賢くなっても良さそうなものだが。
匿名というのは強力な武器だ。画面上の偽名に隠れると、われわれは自分の姿を見られないだけでなく、無敵になったかのようにも感じる。われわれは実は多くのウェブサイトで自分たちが考えているほど匿名ではないし、フェイスブック上では全くもって匿名でない。そのことはしばらく問わないでおこう。われわれは実名を明かしているときでさえ、無礼に振る舞うのだ。
コロンビア大学とピッツバーグ大学の教授らが近日中に発表する予定の論文によると、フェイスブックの閲覧は自制心を低下させるのだという。フェイスブックのネットワークが親しい友人たちで構成されている人でこの傾向が最も顕著に見られた、と研究チームは指摘している。
われわれの大半はフェイスブック上で、自分の良いところを強調したイメージをみせている。このポジティブなイメージと、「いいね!」ボタンという形で得られる励ましが、われわれの自尊心を高める。そして、自意識が膨れ上がると、われわれの自制心は効かなくなる傾向がある。
この論文の共同執筆者で、コロンビア経営大学院の准教授でもあるキース・ウィルコックス氏は、「これをlicensing effect(ライセンス効果)と考えると良い。つまり、自分のことを良く思っていると、自分に何か権利があるように感じる。そして、その良いイメージを守りたくなる。これが意見を共有しない他人にこれほどまでに強く食ってかかろうとする理由かもしれない」と話した。同氏は、こういった類の振る舞い―自制心が効かず、自意識が膨れ上がる振る舞い―は、アルコールの影響を受けた人によく見られると付け加えた。
研究チームは5種類の調査を行った。1種目では、541人のフェイスブックユーザーに対し、同社サイトで過ごす時間の長さと同社のネットワーク内に何人の親友がいるかを尋ねた。またチームはオフラインの生活についても尋ねた。借金、クレジットカードの利用状況、体重、食習慣、それに実生活で他人との交流に週に何時間費やすかといったことだ。
これによると、ネットで過ごす時間が比較的長く、親友がネットワークを占める比率が高い人は、クレジットカードの借金額が多く、信用度が低い傾向にあるほか、どか食いをし、体格指数で高い数値を示す傾向にあった。2種目の調査では、フェイスブックを5分間閲覧し、ネットワークの親友の比率が高い人々は、おやつにグラノーラ・バーよりもチョコチップクッキーを選ぶ傾向が強かった。
3種目の調査では、チームは被験者に制限時間のある知能テストと、解読不能なアナグラムの解読を課し、問題を解くのをあきらめるまでにかかった時間を計測した。チームによると、フェイスブックで過ごす時間が比較的長い人は、難しいタスクをより早くあきらめる傾向にあることが分かった。
フェイスブックの広報担当者はコメントを拒否した。
記者: Elizabeth Bernstein
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