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米国の職場にまん延する文法ミス メールやツイッターの多用が原因
2012年 6月 21日 20:00 JST
ミーティングの最中、同僚に「There’s new people you should meet.(みなさんにご紹介したい人たちがいます)」と発言した際、上司のドン・シルバー氏が割って入った、とカレン・バーグ氏は言う。バーグ氏はフロリダ州フォートローダーデールにあるマーケティングとクライシス・コミュニケーション関連の事業を展開する会社のシニアバイスプレジデントだ。
シルバー氏は「“are” を使うべきところで“is”を使っているのを聞くと、毎回、ぞっとする」と言う。同社の最高執行責任者(COO)であるシルバー氏はインターン(一定の時期だけ働く学生)らに対しても“like(みたいな)”という言葉の多用をやめるよう厳しく言う。長年、シルバー氏は新規採用者に対して、違反1件につき25セントの罰金を課してきた。しかし「いくらやっても効果がない」とシルバー氏は言う。
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管理職は職場でまん延する文法ミスと戦っている。くだけた言葉使いは顧客に悪いイメージを抱かせ、販売促進資料を台無しにし、コミュニケーション上の失敗の原因になると多くは指摘する。
しかし簡単に直す方法はない。上司や同僚のなかには、従業員の間違いを正す人もいるが、研修に助けを求める人もいる。今年実施された調査によると、対象となった430人の雇用主のうち約45%が従業員の文法力やほかのビジネス・スキルを向上させるため、研修を増やしていると回答した。米人材マネジメント協会とAARP(全米退職者協会)の調査でわかった。
「Garner’s Modern American Usage」の著者、ブライアン・A・ガーナー氏は、ツイッターに「はびこる無教養な言葉にショックを受けた」と言う。ガーナー氏はダラスにある研修とコンサルティング会社のロープローズの代表でもある。ガーナー氏は「無教養な英語」を30例取り上げたリストを作った。例えば、“I could care less.”(正しくはcouldn’t)や、“He expected Helen and I to help him.”(正しくはHelen and me)などだ。
しかし、作家で世代間の問題に関するコンサルタントでもあるタマラ・エリックソン氏は、問題は20〜30代のスキル不足ではないと指摘する。携帯メールやソーシャル・ネットワーキングに慣れたこれらの世代の若者は、「新しい規範を作り出した」というのだ。
例えば、シアトル本拠の個人向け生産性向上ソフトウエア開発会社、レスキュータイムでは文法のルールが問題になったことは一度もない。同社の従業員はほとんどが30代だ。プロダクトマーケティング部門のバイスプレジデント、ジェイソン・グリムス氏(38)は、「140字以内で適切なバイト数」におさまっている誠実で明確な表現は良いコミュニケーションの証とされるが、「王が用いる文法」ではない、と言う。「誠実でしかも携帯メールやツイッターができ、フェイスブックでコミュニケーションがとれる者こそが成功する」と同氏は語る。
職場での研修プログラムを運営するニューヨーク州のビジネス・ライティング・インストラクターのジャック・アップルマン氏は、文法コンテストを実施すると、人は机をたたき、叫び、互いにハイタッチをし合うなど「文法について熱情的になる」と言う。
文法のエキスパートであるガーナー氏は、自身の会社(社員9人)に応募してくる採用希望者全員――箱詰め作業への応募も含む――につづり方と文法の試験を課す。試験に合格しなければ採用しない。また、すべての重要な電子メールや手紙は、書いた本人以外の少なくとも2人が目を通し、編集され、間違いが訂正された後でなければ発信されない。
「25年前は、プロによる編集作業を経ていない文章を手にとることはほとんど不可能だったが、今はプロが編集した文章を手にとることのほうが実際難しい」とガーナー氏は話す。
記者: Sue Shellenbarger
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