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Digits−テクノロジー分野のニュースと分析
2011年 10月 27日 17:51 JST
米半導体大手インテルは、同社のチップがスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末に広く使用されていないことで株価とイメージを落としている。実はインテルは、アップルの代表製品であるタブレット端末「iPad(アイパッド)」の開発当初、有利な立場にあった。だが、スティーブ・ジョブズ氏が信頼する部下の熱心な説得に負けたことで、その立場を失った。
左からインテルのポール・オッテリーニCEO、アンディ・グローブ元インテルCEO、スティーブ・ジョブズ氏。2006年1月10日、サンフランシスコで開催された展示会「マックワールド」で
これは、ウォルター・アイザックソン著の今は亡きアップルの元最高経営責任者(CEO)、スティーブ・ジョブズ氏の伝記本に記された数多くの逸話の1つだ。それによると、アップルがタブレット端末を開発していた当初、ジョブズ氏はインテル製チップの採用を推していた。アップルのデスクトップ型とノート型のコンピューター「Macintosh(マッキントッシュ、通称マック)」にはインテル製チップが使用されており、その技術に賭けようとしていた。
インテルは当時、省電力チップ「Atom(アトム)」を開発しており、ジョブズ氏はそのチップを気に入っていたという。インテルのポール・オッテリーニ最高経営責任者(CEO)はタブレット端末に関するアップルとの協業を強力に推し進めようとしており、ジョブズ氏もオッテリーニ氏に信頼を寄せていた。
だが、当時アップル製品のデザインの鍵を握っていたトニー・ファデル氏が、アイパッドには英ARMホールディングスの設計技術に基づいた、より省電力のチップが必要だと主張した。伝記によると、ファデル氏はこの点に強くこだわっており、ある会議でもめた際、アップルの社員章をテーブルに置き、会社を辞めると迫ったという。ファデル氏は現在は自らが立ち上げた会社「ネスト・ラブズ」にいる。
結局、ジョブズ氏が譲歩した。だが、やがてアップルはARMの熱心な支持者となり、新興半導体メーカー、PAセミの買収で手に入れたエンジニアチームにARMの技術をベースにした自社製チップを開発させるようにまでなる。
伝記には、ジョブズ氏が、少なくともパソコン向けの高性能チップは別にしてインテルを厳しく批判していたことも記されている。ジョブズ氏は、インテルはスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」向けのチップ開発に向けてアップルと「大規模共同プロジェクト」を立ち上げたがっていたが、アップルはインテルを選ばなかったとしている。
伝記によるとジョブズ氏は次のように語った。
「われわれがインテルと協業しなかった理由は2つある。1つは、彼らの動きが遅いことだ。インテルはまるで蒸気船で、柔軟性があまりない。われわれは高速航行に慣れている。2つ目は、彼らにすべてを明かしたくなかったためだ。インテルにすべてを知られてしまえば、自分たちでチップを開発し、ライバル企業に売られかねない」
アイザックソン氏は、この件に関するオッテリーニ氏の反論も載せている。オッテリーニ氏は、本当の問題は両社がチップの価格設定で同意できなかったことだとしている。また、設計を誰が管理するかについても合意を得られなかったとしている。このことについてアイザックソン氏は、ジョブズ氏がいかに執拗(しつよう)に製品のあらゆる面をコントロールしたがっていたかを示す好例だとしている。
また伝記には、ジョブズ氏とオッテリーニ氏が1990年代にどのようにして出会ったかについても詳述されている。当時ジョブズ氏は2番目に立ち上げた会社「ネクスト」の経営に苦闘しており、オッテリーニ氏いわく「彼の傲慢(ごうまん)さは一時的に薄れていた」。
やがてアップル復帰後の2005年、ジョブズ氏は重要な方針転換に踏み切る。マックに、長年採用していたIBMとモトローラが推進する「PowerPC(パワーピーシー)」チップではなく、インテル製チップを使用し始める。
当時、チップの価格も重要な問題となっており、伝記ではジョブズ氏が他のパソコンメーカーよりも好条件を引き出そうとしていたことが明かされている。あるとき、ジョブズ氏とオッテリーニ氏はスタンフォード大学のキャンパスを一緒に散歩していた。ジョブズ氏は初めはコンピューター技術の進化について幅広い見解を披露していた。だが散歩が終わるころには価格交渉に変わっていた、とアイザックソン氏は記している。
記者: Don Clark
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