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Impress Watch 3月3日(木)16時0分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110303-00000049-impress-inet
通信業界4団体やヤフー、グーグルなど、21社・団体が集まり、「一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会(ICSA)」が設立された。児童ポルノへのアクセスをISPが強制的に遮断する“ブロッキング”を日本でも推進するため、対象となる児童ポルノのアドレスリストを作成・管理する団体として、近く正式に選定される予定だ。ICSAでは4月1日より、賛同するISPにアドレスリストを提供する。各ISPがこれに基づき、自社会員が該当コンテンツにアクセスできないよう遮断する仕組みだ。
設立時のメンバーとして、社団法人テレコムサービス協会、社団法人電気通信事業者協会、社団法人日本インターネットプロバイダー協会、社団法人日本ケーブルテレビ連盟の通信業界4団体、ISPから株式会社インターネットイニシアティブ、EditNet株式会社、NECビッグローブ株式会社、NTTコミュニケーションズ株式会社、株式会社NTTぷらら、KDDI株式会社、ソネットエンタテインメント株式会社、ソフトバンクテレコム株式会社、ソフトバンクBB株式会社、ニフティ株式会社の10社が名を連ねるほか、検索エンジン事業者のNTTレゾナント株式会社、グーグル株式会社、日本マイクロソフト株式会社、ネイバージャパン株式会社、ヤフー株式会社、フィルタリング事業者のデジタルアーツ株式会社とネットスター株式会社も参加している。
設立メンバーのISPは、導入時期はそれぞれ異なるものの、いずれもブロッキングを実施する方針。すでに実験運用で取り組んできたISPもあり、4月からすぐにスタートできるISPもあるという。また、4団体では近く加盟通信事業者向けにセミナーなどを開いて周知を図るとともに、参加を呼びかけていく。ISPがアドレスリストの提供を受けるには、基本的にはICSAへの入会が必要(年会費5万円)。ただし、入会はせずに年間利用料5万2500円を支払う方法もある。
アドレスリストに含める児童ポルノの情報は、警察庁とインターネット・ホットラインセンターから提供された情報をもとに、ICSA側で判定する。
判定基準については、財団法人インターネット協会が事務局を務める「児童ポルノ流通防止対策専門委員会」において3月下旬に報告書としてとりまとめられる考えに準ずる。ただし、4月からスタートするのは「DNSブロッキング」と呼ばれる方式で、サイト内にある一部の児童ポルノ画像を遮断しようとすると、他のコンテンツまで含めてサイトが丸ごとブロッキングされてしまう“オーバーブロッキング”が発生する。具体的にどの程度の割合で児童ポルノ画像が存在する場合にアドレスリストに含めるかなど、細かい基準については、今後運用を通じて固めていく考えだ。実際にICSAに提供される情報を検証するとともに、個々のサイトの性質なども踏まえ、警察庁や総務省とも協議しながら決めていきたいとしている。
例えば、アダルトDVD販売サイトなどであれば、そのサイト全体が同一運営者によるコンテンツである限り、たとえ児童ポルノ画像が一部だけの場合でも、DNSブロッキングの対象とするいったことが考えられる。
ICSAではまた、DNSブロッキング用のアドレスリストに加え、検索エンジン用のリストも用意していく考えだ。あくまでも検索エンジン経由で児童ポルノを見つけられなくする仕組みであり、ユーザーがURLを直接知っている場合には効果がないため、ISPによるブロッキングの補助的な意味合いだ。とはいえ、オーバーブロッキングへの懸念からDNSブロッキングの対象とするまでは踏み切れないような細かい単位のコンテンツを検索結果から除外することができれば、インターネット上での児童ポルノの流通防止にそれなりの効果があるとみられる。
児童ポルノのブロッキングは、政府の犯罪対策閣僚会議が昨年夏にとりまとめた「児童ポルノ排除総合対策」に盛り込まれたもの。民間における取り組みとして推進できるよう、環境整備や支援を国が行うよう提言していた。
3月3日に東京都内で開催されたICSAの設立総会には、警察庁や総務省も来賓として出席。総務省総合通信基盤局局長の桜井俊氏は、「すべてのインターネット関係者の努力がなければ、実効性のある対策はできない。ブロッキングは通信の秘密や表現の自由にも関わるため、丁寧に進めていくこと必要であり、国民の理解を得ることもICSAの大事な仕事」と述べた。また、警察庁長官官房審議官の菱川雄治氏は、「児童ポルノはいったん流通すると回収が困難で、被害児童の心をずっと傷つけ続ける。警察庁でもインターネット・ホットラインセンターを通じた削除依頼や検挙などを行っているが、それだけでは不十分。インターネット関係者による重層的な対策が必要」と訴えた。
【INTERNET Watch,永沢 茂】
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