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4月22日15時11分配信 ITmediaニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090422-00000052-zdn_n-sci
朝日新聞社と講談社、小学館、朝日新聞出版、ECナビの5社は、人名や時事用語など約43万語を無料で横断検索できる辞書サイト「kotobank」(コトバンク)を4月23日に正式オープンする。「信頼性の高いNo.1用語解説サイト」としてWikipediaに対抗する。
朝日新聞社の「時事キーワード」「百科事典マイペディア」、朝日新聞出版の「知恵蔵2009(07年に休刊した『知恵蔵』のWeb最新版)」「朝日日本歴史人物辞典」、講談社の「デジタル版日本人名大辞典」、小学館の「デジタル大辞泉」など、44辞書・計約43万語を横断検索できる。
各辞書の検索結果の下にはWeb検索の結果と検索連動広告も表示するほか、右カラムには、「asahi.com」から関連するニュースを掲載。関連するWebサイトをユーザーから募って掲載する機能も備えた。解説文内のキーワードから、リンクをたどってほかのキーワードを調べることも可能だ。
朝日新聞社が主体となってとりまとめ、ECナビがサイト構築と運営を担当。ほか3社がコンテンツを提供した。オーバーチュアの検索エンジンと広告システムを利用する。
キーワード広告を収益源とし、5社で分配する計画。初年度1億円の売り上げを目指す。今後も辞書コンテンツ提供企業を募り、3年後に200万語収録が目標だ。
ネット上にはWikipediaのようなユーザー参加型無料辞書サイトがあり、Web検索からもさまざまな情報が得られる。新サイトは、プロが執筆・編集した信頼性ある情報のみを掲載することで、Wikipediaや検索サイトと差別化。「信頼性の高いサイトを構築する」と朝日新聞社の大西弘美デジタルメディア本部長は話す。
企画の発端は、朝日新聞社とECナビが昨年6月にオープンした「みんなの知恵蔵」だ。07年に休刊した「知恵蔵」のコンテンツなどを公開しているが、「ユーザーから、情報の網羅性をもっと高めてほしいという声があった」(ECナビの宇佐見進典社長)ため、講談社や小学館の参加でコンテンツを強化。さまざまな企業が参加できる辞書プラットフォームとして再構築した。
紙で出版している辞書と同じコンテンツがWeb上で無料で閲覧できるケースもあり、紙媒体と競合する恐れもある。Web向けに辞書コンテンツを初めて無償提供する講談社の吉羽治デジタル事業局長は「コンテンツのマルチウインドウ化ととらえている。より多くの人に利用してもらい、より広い形で収益を得たい。無料版と有料版は必ずしも競合しない」と話した。