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利根川汚染:原因物質知らず排出 高崎の産廃処理会社
http://mainichi.jp/select/news/20120526k0000m040077000c.html
毎日新聞 2012年05月25日 21時00分(最終更新 05月25日 23時06分)
利根川水系の浄水場で水質基準値(1リットル当たり0.08ミリグラム)を超えるホルムアルデヒドが検出された問題で、埼玉県本庄市の金属加工メーカー「DOWAハイテック」の化学工場から委託された群馬県高崎市の産業廃棄物処理会社「高崎金属工業」が、原因となる物質を含む廃液の処理水を川へ排出していたことが分かった。同社は事情を知らなかったと主張している。D社は03年11月にも同物質を利根川へ流出させており、埼玉県は「道義的責任は大きい」としている。
この物質はアミン類の化学物質ヘキサメチレンテトラミン(HMT)。水道水の消毒に使われる塩素と反応すると有害物質のホルムアルデヒドを生成し、千葉県内では今月19日に最大34万世帯以上が断水した。
埼玉県の発表や高崎金属工業によると、D社は5月10日から、HMT濃度37%の廃液計約150トンの処理を2社に委託。約60トンを受け入れた高崎金属工業は処理プラントを通して排水を利根川に注ぐ烏川へ流した。プラントは中和するためのものでHMTを除去する能力はなかった。別業者に委託された約90トンは焼却処理された。
廃棄物処理法は、委託の際に廃棄物の性質などを書面で告知するよう規定。高崎金属工業は「D社から廃液にHMTが含まれていると知らされなかった」とし、D社は「廃液の分析値の中に(HMTを含む)全窒素があるので、通常の業者なら含まれていることは分かる」と主張している。【木村健二、西田真季子、田ノ上達也】
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