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【2011年9月10日(土)朝刊】 室蘭民報
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/09/10/20110910m_02.html
室蘭市中島町に9日オープンした、家電量販店最大手ヤマダ電機(本社群馬県高崎市、一宮忠男社長)のテックランド室蘭店(丹羽淳一店長)。老舗百貨店跡地は大型家電量販店に様変わり、オープン直後から1500人以上が訪れる大盛況となった。中島地区の商業中心地は新たに生まれ変わり、1年8カ月ぶりに大勢の市民らで活気にあふれていた。
「商業施設が数多く立地する繁華街。相乗効果で集客が期待できる立地条件」(ヤマダ電機)の丸井今井室蘭店跡地。道内では28店舗目、西胆振地域で初進出の「テックランド」の開店を待ちわびた市民は多く、1番乗りは「午前3時半」(丹羽店長)。午前6時に駐車場を開放し、近隣にも臨時の駐車場を設けた。
開店は、混雑を避けて当初予定より10分早い午前9時50分に。長蛇の市民の列は数十人ごとに区切られ、案内された。入店した市民はお目当てのコーナーになだれるように走り込み、次々と商品を買い求める姿と、従業員の商品を薦める威勢の良い声とが交差した。
丸井今井の一連の閉店では、旭川が今年6月に大型商業施設としてオープンしたが、室蘭のように店舗ビルを解体・更地化した上で、新たに活用する例は初のケースだ。新たな顔としての期待も高まるが、丹羽店長は「以前のように活気が戻るよう、周囲の商店街の方々と協力していきたい」と話した。
テックランド室蘭店は、鉄筋コンクリート2階建て。売り場面積約2650平方メートル。家電からマルチメディアまで、商品約1万点を用意。年商20億円を見込んでいる。
オープンセールは今月14日まで第1弾を開催。15日の休業日後、16日からは第2弾も予定しているという。14日までの営業時間は、午前10時〜午後9時まで。通常は午前10時半(土・日曜、祝日は午前10時15分)から午後9時まで。
(松岡秀宜)
◆―― 「雇用」で地域に貢献
テックランド室蘭店がオープンした9日、店内外の動向を見守ったヤマダ電機第一営業本部の宮北正嗣北海道営業部長(上席理事)に、出店までの経緯や店舗運営について聞いた。
(聞き手・松岡秀宜)
―― 西胆振地域は初進出だが、進出の背景や丸井今井室蘭店跡を選んだ理由は。
「全国展開する中で、都市型、郊外型をコンセプトに出店している。丸井今井跡地を選んだのは、室蘭市からも話があったが、丸井今井があった場所としてもよく知られており、選択した。商圏人口や消費者の流れも出店戦略と合致した」
―― 店舗運営のコンセプトは。
「西胆振は未出店の地域。競合店もあるが、ヤマダ電機としてのサービスを一人でも多くのお客さまに提供したい。(道内他店で取り扱う)日用品などについては今後、お客さまの要望や消費の動きなどを受け止め、対応していきたい」
―― 売上目標は。
「年商20億円を見込んでいる。商圏人口は約12万人と計算している」
―― 地域への貢献や還元、社会活動・奉仕などの考えは。
「室蘭店はアルバイトなどで25人ほどを雇用し、丸井今井室蘭店の元店員もいる。雇用が新たに生まれることが社会貢献。商品価格の安さや品ぞろえも貢献の一つ」
―― 西胆振地域での新たな出店のメドなどは。
「詳しい話はできないが、まだ、道内には出店計画がある。この地域でも(候補地として条件が合う)開発段階の計画はある」
◆―― 「ポスト丸井」集客の核に
ヤマダ電機テックランド室蘭店(丹羽淳一店長)が9日、室蘭市中島町にオープンした。西胆振各地から詰め掛けた市民からは「他店と価格を比較できる」「各店で値引きが大きくなるのでは」などの声が多く聞かれた。地元商店街からも「地域の集客増につながる」と一様に歓迎している。
朝6時から並んだ渡辺斉さん(76)=登別市若草町=は来店一番乗り。入り口前にできた行列の先頭で「室蘭にオープンすると聞いた時から地デジ対応テレビをここで買うと決めていました」と話していた。
この日、午後に来店した山本一太さん(59)=室蘭市母恋南町=は掃除機とデジタルカメラを購入。「大型店が増えたので価格やサービスを比べることができる」と喜ぶ。洞爺湖町の茶畑友裕さん(18)はゲーム機の周辺機器を買い「大型家電量販店が西胆振に増えるのはうれしい」と歓迎する。
地元商店街も期待を寄せる。中島商店会の金濱元一会長は「モルエ、長ア屋、JR東室蘭駅との相乗効果で西胆振の中心商店街のにぎわいは増す」と歓迎。地元波及効果を大きくするために「回遊して楽しいマチにしていかなければ」と商店街側の努力の必要性も強調する。
中島連合町会の安部正二会長は丸井今井室蘭店存続運動に関わっただけに「大型店オープンでひと安心」としみじみ。「西胆振から来た客がほかの店にも行ってくれることで中島の活性化につながってほしい」と願う。
室蘭市経済部の二田精産業振興課長は「丸井が撤退した他市は跡地活用が難航しているだけに、きょうのオープンは夢のよう。跡地を通っていた市道問題も地元の理解で解決でき、感謝の気持ちでいっぱいです」と話している。
(山田晃司、奥村憲史、吉本大樹)
◆―― 熱帯びる家電戦争
ヤマダ電機オープンに対し、西胆振の大型家電量販店では値引き、サービスなどを強化。一気に“家電戦争”ぼっ発の様相を見せている。
ケーズデンキは室蘭に2店、伊達に1店を構える。運営する池田(伊達)の池田富一社長は「これまで同様、現金値引きと長期無料補償で勝負する。値引きについては向こう(ヤマダ電機)のチラシを見てさらに安くした」とオープン日にチラシ折り込みをぶつける気合の入れようだ。
同社は昨年と今年の2年連続、日経ビジネス選定の全国家電量販店アフターサービス満足度1位となった。「こちらはサービス充実で対抗していく。向こうとは違う戦い方で1位を目指します」と意気込む。
一方、ベスト電器室蘭店(室蘭市高砂町)の佐藤康匡店長は「一層の値引きを行うとともに、当店の売りである即日配達を強調していく。太陽光パネルの商品数も他社には負けない」とアピールポイントを挙げる。
ヤマダ電機オープン日の客入りは普段の平日の20〜30%減というが「オープン当初は向こうに流れるのはしょうがない。当店は地場に根付いており、これまで築いてきた顧客はこちらに戻ってくると信じています」と落ち着いている。
(山田晃司)
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