http://www.asyura2.com/09/ishihara13/msg/395.html
Tweet |
【2010年6月22日(火)朝刊】 室蘭民報
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/06/22/20100622m_02.html
「丸井今井でございます。毎度ありがとうございます」―。かつての丸井今井室蘭店に電話を掛けると、この女性の声が返ってきた。この声の主が26日、中島町のグリンデパート内に喫茶店「岩本珈琲店」を開業する。子育てしながら市内の喫茶店に勤務していた30代。「いつか自分の喫茶店を持てたら素晴らしいだろう」という淡い思い。間もなく実現する。
◆―― 家族応援
声の主は岩本洋子さん(54)。電話交換手として電話応対や館内放送を担当。閉店後、求職活動の傍ら、独立開業を支援する助成制度の案内を忘れられず「私にもできるかな」―。ふと問い合わせをしたのが始まり。
独立するには何をすればよいのか見当が付かなかった。「やっぱり無理か」―。思い悩んでいると、「やってみたいという気持ちがあるのならチャレンジしてみたら」と夫の淳さん(58)。「一つのチャンスだよ」と長男の崇さん(30)―。長女のあゆみさん(34)ら家族の応援が決め手に。大学で建築学を学んだ崇さんの存在が大きかった。間取りや建材などで適切な助言をくれた。ありがたかった。
◆―― 家庭料理
茶系で統一した店内はカウンター6席、4人掛け2席。2人掛けも用意する予定。壁にパイン材をはり巡らし、本棚を設けて、ゆっくりくつろいでもらう。
メニューはサイホン式で入れるコーヒーに家庭料理が中心。魚好きにはうれしい焼き魚定食、スパゲティにトンカツを載せた釧路名物の「カツスパ」などほかにはない料理も用意する。ランチタイム(午前11時30分〜午後2時)には定食を680円で提供する。
目指す店舗像は、女性が1人でも入りやすい店。仕事と家庭を両立する女性は、仕事を終え帰宅するとすぐに家事に取り掛かり休む暇がない。「家に帰ってからまた頑張ろうと気持ちを切り替えられる場所に」。フルタイムで働いてきたからこその着眼点だ。そして気軽に世間話ができる年配者にもやさしい店。カウンターの高さを通常より高めにして客と目線が同じになるようこだわった。
◆―― 元気こそ
開店を約一週間後に控え、期待と不安は膨らむばかり。焦る気持ちとは裏腹に、不思議とこれまでの歩みが駆け巡る。思い出すのはやはり旧室蘭店のこと。問い合わせに交じって寄せられる感謝の電話は閉店まで続いた。「すごいところに勤めさせていただいた」
取りえは明るさと声だ。「元気でいれば何とかなる。心から『ようこそ、いらっしゃって下さいました』とお客さまを出迎えたい」と張り切る。
26〜28日は開店記念としてランチを500円で提供する。問い合わせは電話0143・83局5654番。
(野村英史)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。