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田村参院議員離党、鳥取政界に激震 「自分勝手」と自民県連憤慨【読売】
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20091219-OYO1T00348.htm?from=main2
自民党の田村耕太郎参院議員(46)が離党届を提出した18日、同氏は午後6時から鳥取県庁でも記者会見し、来夏の参院選について「無所属として地元の鳥取選挙区で戦う」と強調した。
だが、改選を約7か月後に控えての唐突な行動に、県内の政党関係者からは「他党と連携して別の道を探るのでは」との声も上がる。
公認申請した直後に“三下り半”を突きつけられた格好の自民党県連幹部は、怒りを押し殺しながら別の候補擁立を急ぐ方針を明らかに。
民主党関係者にも困惑が広がった。
「支援を求めておきながら一言もあいさつなく、自分勝手に辞めるとは」。
田村氏の離党届提出を受け、鳥取市西町の自民党県連で記者会見した山根英明幹事長は憤りをあらわにした。
山根幹事長によると、県連は参院選に向けて6月に立候補予定者を公募したが応募が1人もなく、田村氏の意向を踏まえて11月に公認を申請していた。
離党について「電話1本もらっていない」といい「こんなことになるとは夢にも思っていなかった。
党のダメージは大きく、選び違えたということで責任を感じている」。
選挙が迫る中で現職の立候補予定者が離党してしまう非常事態。
田村氏は無所属で出馬する意向だが、推薦の可能性は「心が狭いので無理」とし、独自候補の擁立を明言。
支部などに設置している田村氏の看板も撤去するという。
同党の石破茂、赤沢亮正両衆院議員や県連幹部らと対応を協議し、年明けにも公募などで人選を始めるが、「目星はついていない。全くの白紙」と厳しい表情を浮かべた。
一方、新人の医師・坂野真理氏(32)の擁立を決めている民主党県連の福間裕隆幹事長は「離党は初耳で大変驚いた」。
田村氏が無所属で出馬し、自民党も新たな独自候補を立てて戦う構図に変わるため「非自民支持層を田村氏と坂野氏の2人で争うことになるのでつらい戦いになる。
自民も一枚岩で向かってくるので厳しい選挙になる」と気を引き締めた。
ただ、田村氏が民主党を含めた「あらゆる政党」を将来の選択肢としていることは「自民の牙城を崩し、党員を増やすことが喫緊の課題。
昨日の敵は今日の友として受け入れる努力をしないといけない」と、前向きに受け止めた。
来週中にも立候補予定者を発表する準備を進めている共産党県委員会の小村勝洋委員長は「衆院選で大敗した自民の崩壊を象徴する出来事」とした上で「自民候補として当選したので、離党するならいったん辞職すべきだ」と田村氏の対応を批判。
「どのような選挙になるか不明だが、粛々と準備を進めるだけだ」と話した。
田村氏の後援会は、参院選に向けて組織固めを進めるため、11月下旬に開いた会合で河本義永・元副知事を新会長に選出、今月17日に県選管に届け出たばかりだった。
鳥取市職人町の事務所には支持者らからの電話が相次ぎ、秘書らが対応に追われた。
事務所によると、離党の事実確認や激励の電話が多かったというが、選挙戦の行方を懸念する声もあったという。
田中一彦・前後援会長は「離党については知らされていなかったが、日本や鳥取のために、一番仕事ができる環境にいたいという考えは理解できる」と支援を続ける考えを示した。
(2009年12月19日 読売新聞)