★阿修羅♪ > 地域13 > 121.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
【2009年4月25日(土)夕刊】
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2009/04/25/20090425e_01.html
電波利用の有効化を目的に総務省が定めたバンドプランに従い、消防無線同様にタクシー無線も平成28年5月末でアナログからデジタルへ移行する。利便性のアップが期待される中、どの企業も経営が厳しい時期とあって地方のタクシー業者にとっては頭の痛い状況だ。
北海道総合通信局によると、21年3月末現在、デジタルへ切り替えた事業者は321社のうち31社。車両ベースでは約3000台(約30%)がデジタル化を終えている。
主に札幌の広域圏で営業する車両で、無線とGPS(衛星利用測位システム)情報を組み合わせると、配車効率が高まる―とされ、同通信局は「業界へは順次切り替えをお願いしている」と順調な移行を推進している。
従来のアナログ無線機に対する免許が更新されないため「われわれは国の言う通りにするだけ」と、タクシー業界は表だった反対の声を上げていない。
しかし、景気低迷と自由化で運転手の低賃金問題が浮上するとあって「法が変われば器材の切り替えは必要だが、経営の厳しい時期にまだ使える無線機を廃棄するのは納得いかない面もある」と本音をのぞかせる。
デジタル化でチャンネルが増え、GPS配車で効率が上がるとはいえ、そのメリットは都市部ほど大きい。室蘭つばめ交通の山本定弘営業部長は「室蘭ならGPSやカーナビよりベテランドライバーの方が優れている。地域の事情も考慮してほしい」と話し、全国一律のデジタル化に疑問を投げ掛けている。
(佐藤重理)