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誤診で死亡宣告!! 冷凍死体安置所で目覚めた老婆の孤独で悲惨な最後
http://tocana.jp/2014/04/post_3925_entry.html
2014.04.07 TOCANA
その絶望たるや、想像を絶するものだったことでしょう。なんと、医師の誤診で死亡宣告を受けた老女が、霊安室の冷凍保管庫の中で目を覚まし、脱出を試みた末に凍死していたというのです。今月2日、「ロサンゼルス・タイムズ」を始めとする欧米のメディアが一斉に報じ、話題を呼んでいます。
事件が起きたのは、2010年7月。マリア・デ・ジーザス・アロヨさん(80)は、心臓発作を起こしてロサンゼルス市内にある「ホワイト・メモリアル・メディカル・センター」に搬送されました。その後の懸命な治療もむなしく、アロヨさんは回復の見込みがないと医師から判断され、死亡が宣告されます。そして家族の引き取りを待つ間、彼女の遺体は霊安室で冷凍保管されたのです。
その後、病院に葬儀業者が到着し、アロヨさんの遺体と対面した時に異変が発覚します。冷凍保管庫から引き出された遺体袋は半開きで、中のアロヨさんは仰向けにされていたはずがうつぶせになっていました。さらに彼女の鼻は折れ、顔面には切り傷がついており、それは化粧で隠すことができないほど、ひどいものだったといいます。
当初、アロヨさんの夫と8人の子どもたちは遺体が手荒く扱われたことを疑い、病院側を相手取って訴訟を準備していました。しかし、その過程で行われた病理医による調査で、驚くべき事実が明らかとなります。なんと、死亡宣告を受けた時点ではアロヨさんが生存しており、その後、冷凍保管庫の中で覚醒し、外に出ようと必死にもがいていたというのです。そして、冷凍保管庫から抜け出すことができなかった彼女は、窒息と低体温症で亡くなってしまった、と結論づけられたのでした。
遺族は2012年5月、アロヨさんに対する医療ミスで「ホワイト・メモリアル・メディカル・センター」を訴えました。その後、「訴訟を起こすことができる期間を過ぎている」として訴えが却下されるなどしましたが、紆余曲折を経て、今月2日に裁判の継続を認める決定が下されたのです。
遺族側の弁護士であるスコット・シュッツマン氏は、「この事件のことを考えると夜も眠れません。彼女は冷凍保管庫の寒さで目覚めました。そして死ぬまでの間、そこから必死に出ようともがいていたのです」と、アロヨさんが感じたであろう苦しみを語ります。しかし病院の広報は、「すべて適切な手順によって行われたものであり、自分たちに非はなく、再調査が行われればこちらが勝訴するだろう」と述べ、争う姿勢を見せているようです。今回のような悲劇を繰り返さないためにも、しっかりとした検証と責任の明確化、再発防止の取り組みが求められるでしょう。
(靄野大作)
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