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C型肝炎薬 発売後15週の処方数: 赤が「ソバルディ」、青が従来薬「インシベック」
1日10万円のC型肝炎薬が人気、米保険会社を圧迫―ギリアド社「ソバルディ」が驚異的売り上げ
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303348104579476731443429924.html?mod=WSJJP_hp_LEFTWhatsNewsCollection
2014年 4月 02日 16:37 JST WSJ
米バイオ医薬品会社ギリアド・サイエンシズの経口C型肝炎治療薬「ソバルディ」(一般名:ソフォスブビル)は、費用が1日1000ドル(約10万円)かかるが、承認後の初年度売上高が新薬として史上最高となる勢いだ。このため費用の負担が保険会社に重くのしかかっている。
ソバルディは、従来のC型肝炎治療薬より多くの患者を治すとされる新世代薬の第1号。現在の処方状況が続けば今年の米国売上高は最大50億ドルに達する可能性があり、90億ドルと予測するアナリストもいる。比較として、昨年最も売れた治療薬は米アブビーの関節リウマチ治療薬「ヒュミラ」で、世界売上高が107億ドルだった。
ソバルディは昨年12月に承認されたばかりだが、アナリストによると、その力強い売り上げが多くの保険業者の利益を脅かしている。米銀大手ウェルズ・ファーゴのアナリスト、ピーター・コスタ氏は、上場保険大手10社によるC型肝炎薬の費用負担が、今年は昨年より7億9800万ドル多くなると予想する。
ソバルディの12週間治療の定価は8万4000ドル。潜在市場の大きさからみると価格が高すぎるとして、当局や保険会社から反発も出ている。米国の約320万人がC型肝炎ウイルス保持者とされ、その多くは静脈投与による薬物の利用で感染している。米疾病対策センター(CDC)によると、未処置の場合、毎年米国で1万5000人が死亡する慢性的感染症で、米国の肝臓移植の主因となっている。
米モリーナ・ヘルスケアは、最も重篤な患者だけにソバルディを使うよう働きかけており、州政府には費用負担を増やすよう要請している。米銀大手ウェルズ・ファーゴによると、モリーナは州レベルでメディケイド(低所得者向け医療保険)を管理する主要事業があるため、保険会社のうちで同薬の取り扱いが最も大きい。米薬剤給付管理会社(PBM)エクスプレス・スクリプツは、一部の患者が競合薬の発売まで治療を待てるか医師に相談している。こうした動きは同社にとって初めてだ。
3月には連邦議会の民主党議員がギリアド社に対し、ソバルディの価格が妥当であることを説明するよう要請した。ギリアドはこの懸念に対処するため、複数の幹部が3月31日に議会スタッフと会談したことを明らかにした。
ギリアドによれば、一部の保険業者が価格に不満を表明しているにもかかわらず、非常に多くの医師や患者が保険プランを通じてソバルディを利用しているのは、同薬の効果が大きいからだ。
ギリアドの企業・医療業務担当執行副社長のグレッグ・アルトン氏は、批判に対し、「1錠あたり、あるいは1ボトルあたりの費用に注目しているが、それは的外れだ。患者の治癒にどれだけ費用がかかるかを見るべきだ」と述べた。その尺度で見れば、ソバルディの価格は治癒率の低い従来薬と同等で、むしろ17万5000ドル以上かかる肝臓移植の費用より割安だと指摘した。
ソバルディが保険業者にとって特に厄介なのは、有効性が高く、ライバルが現時点でいないことだ。
ソバルディを使うとC型肝炎患者の90%が治癒するとされる。C型肝炎は治療しなければ肝がんを発症したり肝臓移植を必要とする病状に進行したりするおそれがある。
ほかの新薬候補はアブビー、米ブリストル・マイヤーズ・スクイブ、米メルクが開発中だが、来年まで承認の見通しはない。
ソバルディは発売後12週間で米国内の処方箋数が3万3672枚に上った。これは2011年に承認されたC型肝炎治療薬「インシベック」の処方箋数の3倍だ。ISIグループのアナリスト、マーク・ショーネンバーム氏によると、ソバルディが登場するまではインシベックが過去最大級の新薬だった。インシベックの製造元である米バーテックス・ファーマシューティカルズによると、12週間の治療費は6万8000ドルだが、治癒率はソバルディより低い。
ウェルズ・ファーゴによると、今年最大の打撃を受ける保険会社はモリーナで、ソバルディの売上高が60億ドルの場合、利益は18%減少する。モリーナは同薬の費用をめぐり最も声高に反発している。モリーナのマリオ・モリーナ最高経営責任者(CEO)は「もっと少額であれば(費用を)吸収できたかもしれないが、実際はそうでない」と述べた。
一方、エクスプレス社はC型肝炎患者の一部がソバルディの競合薬が発売されるまで治療を待てるかどうか、モーリシオ・リスカーメルマン氏などの医師に問い合わせている。
ワシントン大学医学部の肝臓病プログラムのディレクターを務めるリスカーメルマン氏は、感染の進行ですぐに治療が必要な患者と、治療を9カ月以上待てる患者を区別しようとしているという。
それでも同校のプログラムは、ソバルディを100人余りの患者に処方後も保険会社から反発を受けていない。「われわれが治療しようとした患者は実際に治療できた」とリスカーメルマン氏は話した。
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