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【気になるこの症状】“脳脊髄液減少症”治療が先進医療に!
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120531/dms1205310727005-n1.htm
2012.05.31 夕刊フジ
これまで保険診療ではなかった脳脊髄液減少症の治療が「先進医療」に認定された。7月にも適用され、患者の治療費負担が大幅に減るメリットがある。が、対象になる患者は現状では全体の5%程度にとどまりそうだ。
■潜在患者年間6万人
脳や脊髄は硬膜に包まれていて、周囲を脳脊髄液という循環する液体に満たされている。脳脊髄減少症は、交通事故などによる強い衝撃で硬膜が傷つき、脳脊髄液が漏れ出すことで発症する。
液が漏れると硬膜内の圧が低下して、脳や神経が引っ張られるなどして頭痛を中心としたさまざまな症状が現れるのだ。
脳脊髄液減少症に詳しい山王病院・脳神経外科(東京・赤坂)の美馬(みま)達夫部長は「体を起こしていると液の漏れが続くので症状が強く、横になると楽になる」と症状の現れ方の特徴を説明する。
原因の半数は交通事故と見られており、美馬部長は「潜在患者は年間6万人ぐらい」と推計する。
■症状は多彩で幅広い
症状はほとんどの人に頭痛が現れるほか、吐き気、頚部痛、めまい、疲れやすいなど多彩。脳脊髄液の漏れ方の程度で朝、起き上がるとすぐ症状が強く出る人もいれば、徐々に悪化して夕方つらくなるケースもあるという。
美馬部長は「重症では日中の半分を寝て過ごす人がいる。月1回は仕事を休まなければいけない状態ぐらいから治療を望む人が多い」と話す。
治療は受傷後1−2カ月であれば、10日間ひたすら寝て安静にし、水分を摂る保存療法が行われる。しかし「治るのは5%ほど」(美馬部長)。保存療法がダメなら、患者の血液を硬膜外に注入して凝固作用で穴をふさぐ「ブラッドパッチ」という治療法が効果的だ。
■条件満たす患者少数
これまで入院2泊で行うブラッドパッチ=写真=(標準で十数万円)は保険適用外で、入院1泊で脳脊髄液の循環を調べる検査(3割負担で約3万円)とセットで一度に行う場合には、全額が患者の自己負担になっていた。
この度、ブラッドパッチが先進医療に認定されたことで、申請している医療施設で受けた場合、ブラッドパッチの手技料(1万8000円)以外は保険が使えるようになり、患者の治療費負担が大幅に減ることになる。
ただし「対象は腰以外でハッキリ漏れが確認できる症例のみ。実際は腰から漏れている症例が多いので、条件を満たす対象者は患者全体の5%以下になるのではではないか」(美馬部長)。
ブラッドパッチ1500症例の有効率は、1−3回の治療で3割が完治、4割が改善するという。
美馬部長は「保険診療に一歩近づいたが、さらなる対象拡大に期待したい」と話している。
■脳脊髄液減少症の症状と特徴
【症状】頭痛(100%)、吐き気、めまい、倦怠感、集中力の低下など。体を横にすると頭痛が楽になる。
【きっかけ】交通事故や転倒、スポーツなどで首や腰に強い衝撃を受けた後に症状が出現する。
【発症までの時間】50%が1週間以内、75%が1カ月以内に発症。
【症状の程度】重症では朝、起床時から症状が強く出る。軽症では夕方ごろに症状が悪化する。
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